12~1月がピークのRSウイルス感染症。9割以上の患者が3歳以下

冷たくて乾燥した空気を好むウイルスにとって、冬は最適な環境です。

そんな寒い季節に大流行する感染症のひとつに「RSウイルス」があります。

RSウイルス感染症のピークは、12月から翌年1月ごろ。

国立感染症研究所の報告によると、感染者の9割以上が3歳以下の幼児や赤ちゃんなのです。

RSウイルスは、重篤化すると肺炎などを招く可能性があり、特に初感染時は、そのリスクが高まります。

あなたの子どもの咳や鼻水も、RSウイルスによるものかもしれません。

RSウイルスの潜伏期間や、症状、感染経路をチェックしてみましょう。

RSウイルスの症状は咳、鼻水、発熱など・・風邪と間違えるケースも

RSウイルスには潜伏期間があります。

4~6日が典型とされていますが、短い場合は2日、長い場合では8日続くこともあります。

潜伏期間を経て、最初にあらわれる症状は、発熱と上気道症状です。

上気道とは、鼻の穴(鼻腔)から首の真ん中あたり(喉頭)のこと。

つまり、鼻や喉にみられる症状です。

  • 水っぽい鼻水
  • 鼻づまり
  • 発熱(38~39度台の高熱が出ることも)

軽い症状であれば、1週間ほどで治まり、風邪と間違えるケースもあります。

しかし初感染の場合、2~3割の子どもに下気道の症状があらわれます。

下気道は、喉頭から肺へわたるエリアです。

左右の肺に続く「気管支」もここに含まれるため、気管支炎や細気管支炎といった症状もみられます。

気管支炎

・・・発熱、激しい咳、痰といった症状が特徴。

細気管支炎

・・・激しい咳、呼吸困難、喘鳴(ヒューヒューと呼吸音がする)といった症状が特徴。

RSウイルス感染症の主な感染経路は飛沫感染と接触感染

RSウイルスの主な感染経路とされるのが、飛沫感染と接触感染です。

飛沫感染とは、感染者の咳やくしゃみなどから飛び散る小さな粒子(飛沫)を吸い込むことによる感染。

接触感染は、感染者とのスキンシップや、RSウイルスが付着した物に触れたことによる感染です。

ドアノブや机、スイッチといった、普段当たり前のように触っているものを介して感染してしまいます。

子どもの場合は、おもちゃを介した接触感染にも気を付けてください。

なお、RSウイルスの感染期間は約1~3週間です。

!大人が知らず知らずのうちにうつしている可能性も!

RSウイルスは年齢が高くなるほど、症状が軽くなる傾向があります。

そのため、大人が感染しても軽い風邪と思ってしまい、子どもにうつしてしまうケースも。

自分たちが感染の原因とならないよう、子どもがいるパパ・ママは、自分の咳や鼻水にも注意しましょう。

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RSウイルス感染症の予防には、家族の連係プレイが不可欠

RSウイルスに感染するのは、自分で予防ができない小さな子どもが大半です。

そのため家族が連係プレイで、子どもを守る必要があります。

まず、心がけたいのが手洗い

しっかりと石鹸を泡立て、指と指の間や爪のすき間など念入りに洗いましょう。

飛沫感染の予防のために、咳や痰が出る場合はマスクを着用し、できるだけ子どもとの接触を控えてください。

さらに、子どものおもちゃの消毒も行いましょう。

RSウイルスには次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤で代用が可能)や消毒用アルコールが有効です。

★おもちゃの消毒の方法・一例★

水2Lとペットボトルキャップ2杯分の次亜塩素酸ナトリウムを混ぜたものに約10分間浸ける。

消毒後は丁寧に水洗いしてください。

RSウイルス感染症の治療は、症状を軽くするための対症療法が基本

残念ながら、RSウイルス感染症には特効薬がありません。

そのため、治療は症状を軽くするための「対症療法」が基本になります。

例えば、発熱には解熱剤の処方。

喉の症状(咳・痰)に対しては、気管支を広げる薬や痰を排泄しやすくする薬の処方や痰の吸引などです。

鼻水が出る場合は、鼻水を抑える薬の処方のほか、吸引が行われるケースもあります。

軽症であれば、これらの治療を受けた後、水分補給と安静を心がけ、経過をみることとなります。

!RSウイルス感染症は乳幼児の肺炎の原因の約5割を占める!

国立感染症研究所によると、乳幼児(1歳未満の子ども)の肺炎の原因の約5割は、RSウイルス感染症です。

また乳幼児の細気管支炎の5~9割も、RSウイルス感染症が原因とされています。

こうした重症化を予防するには、子どもに呼吸困難などの症状があらわれていないか、家族が注意深く観察することが大切です。

異変を感じたら、早急に病院を受診しましょう。

重篤な二次感染が疑われたり、脱水症状、強い呼吸困難がみられる場合は、入院が必要になります。

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家の中にRSウイルスを持ち込まないよう、努めましょう

RSウイルス感染症の症状について、お分かりいただけたでしょうか?

ウイルスが活発なこの季節、大人が人ごみの中で、RSウイルスをもらってきてしまう可能性が高くなります。

家族間での感染を予防するためには、徹底した手洗いや消毒で予防に努め、家の中にRSウイルスを持ち込まないようにしましょう。

咳による周囲への感染を防ぐほか、自分自身が飛沫を吸い込まないための、マスクの着用も有効です。

また、子どもが保育所など施設内でRSウイルスに感染してしまうケースもあります。

咳や鼻水といった症状があらわれた場合は、風邪と自己判断をせず、早めに医師に相談をしてくださいね。