早発閉経は若くして起こる?!早発閉経の症状・原因・治療法まで解説

早発閉経は、平均閉経年齢に至る前に閉経してしまうこと。月経不順とは違い、生理が再開することはありません。しかし生理が無くなっても、妊娠の可能性がゼロではありません。早発閉経の症状や原因を知って、早めに対処しましょう。

すべての女性に訪れる生理。

生理は赤ちゃんを産むための大切な機能であり、身体の状態を知ることができるバロメーターでもあります。

何百回ともなく生理を迎え、年齢とともに卵巣の機能は徐々に低下し、やがて卵巣は役目を終えて閉経に至ります。

一般的には約12か月生理がこないと閉経と定められます。

閉経の年齢には個人差がありますが平均約50歳とされています。

しかし現在、20代〜30代で閉経してしまう早発閉経の人が増えているのです。

20代でも1000人に1人、30代だと100人に1人の方が早発閉経になっているといわれ、けして珍しい症状だとはいえません。

妊娠を望む方には大きな問題となる早発閉経。

早発閉経の症状や原因、治療法を詳しくみていきましょう。

閉経が早まる!早発閉経とは?

日本産科婦人科学会によると、日本女性の平均閉経年齢は、約50歳(45〜56歳)とされています。

閉経の年齢には個人差があり、平均閉経年齢よりも早く閉経してしまう人もいれば、なかなか閉経しない人もいますが、平均閉経年齢よりも早く閉経してしまう人を早発閉経と呼びます。

早発閉経と診断される具体的な基準は確立されていませんが、 日本産科婦人科学会は早発閉経の定義を43歳未満での閉経と定めています。

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早発閉経の原因

早発閉経は卵巣の機能不全によって起こります。

卵巣の機能に影響を及ぼす原因として明らかにされているものはいくつかあります。

・性染色体などの染色体に遺伝的な異常がある場合

・異常な抗体が卵巣を攻撃してしまう自己免疫疾患

・放射線の影響

・抗ガン剤の影響

しかし残念ながら、早発月経の要因が特定できるのは1〜2割程度。

大部分は明らかになっていないのが現状です。

早発閉経につながるポイント

遺伝や病気などの医療的要因以外でも、早発閉経になりやすい状況があります。

■生活習慣に問題がある方

近年、過度なダイエットや過剰なストレスが早発閉経を引き起こす可能性があると考えられています。また、偏った食生活など栄養バランスの乱れも悪影響を及ぼします。

■喫煙習慣のある方

タバコに含まれる毒性物質が卵巣の排卵機能と女性ホルモンの分泌に影響を及ぼす可能性も考えられています。能動喫煙だけでなく、受動喫煙にも注意が必要です。

■月経不順の多い方

早発閉経にかかる方は月経が始まったころから月経不順に悩まされていることが多い傾向があります。

月経不順が慢性化している場合、一度病院で検査をすることをお勧めします。

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早発閉経の症状

早発閉経で女性ホルモンの分泌がなくなると、自律神経の働きが乱れさまざまな症状が起こります。

主な症状は冷えやのぼせ、発汗、動悸、息切れなど。

本来更年期と呼ばれる40代半ば程度で起こるような症状です。

うつ状態や精神バランスの乱れも引き起こします。

また、女性ホルモンの低下は体のさまざまな部分に影響を及ぼします。

閉経後は10年程度が経過すると骨粗鬆症や動脈硬化の発症リスクが高まるとされています。

骨粗鬆症や動脈硬化は自覚症状がないため、気付かぬうちに進行して骨折や心筋梗塞、脳卒中が起こりやすくなります。

月経が止まった年齢が若いほど骨粗鬆症や動脈硬化のリスクは高まるため、早発閉経の方は特に注意する必要があります。

早発月経と無月経との違い

早発閉経は卵巣機能が完全に停止しているのに対して、無月経は卵巣機能が休眠している状態です。

生理がこない症状では同じですが、無月経では生活習慣の改善などで生理が再開する状態にあります。

それに引き換え、早発閉経では女性ホルモンの排出が行われていないため、自然に生理が再開することはありません。

生理を再開させるためには薬物療法が必要になります。

ただし、無月経を放置してしまうと早発閉経につながる可能性があります。

生理がこない状態が続いたら、以下のポイントをしっかり押さえて早めの対処を心がけましょう。

①バランスのとれた食事、適度な運動

②ストレスを溜めない。ストレスを感じたらリフレッシュ

③3ヶ月以上生理が来なかったら婦人科を受診

早発閉経でも妊娠は可能

一言で早発閉経といっても、卵胞がなくなってしまった状態と卵胞が存在する状態の2種類があります。

卵胞がなくなってしまうと妊娠の可能性はほとんどなくなってしまいますが、卵巣内に卵胞が存在する場合は、体外受精での妊娠に成功する可能性もあります。

基本的には妊娠は難しい病気になりますが、諦めず専門の医師に相談してみましょう。

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早発閉経の治療法

検査により早発閉経だと判明した場合、一般的にホルモン補充療法で治療を行います。

ホルモン補充療法では、閉経により減少する女性ホルモンのひとつであるエストロゲンを補充します。

エストロゲンだけを補充すると副作用を伴うこともあるため、別のホルモンを患者の状態に合わせて併用していくのが一般的です。

ホルモンバランスを正常化させることで、更年期障害と呼ばれる冷えやのぼせ、発汗、動悸、息切れなどの症状の改善が期待できます。

また、ホルモン補充療法には早発閉経によりリスクの上がる骨粗鬆症の発症を予防する効果もあります。

漢方薬を使った治療

病院でのホルモン補充療法のほかに、漢方によって早発閉経の症状を緩和させる方法もあります。

漢方には「気・血・水」という考え方があり、私たちのからだはエネルギーと血液と体液が循環して健康を保っているとされています。症状を引き起こす原因に合わせて漢方薬を選択しましょう。

漢方の選び方は薬剤師か専門の医師に相談することをお勧めします。

原因1:ストレス

東洋医学ではストレスによって気や血の流れを調節する肝臓の気が滞り、生殖器の機能低下につながるとされています。

この状態を肝気鬱結と呼びます。

肝気鬱結に効果のある漢方薬は加味逍遥散(かみしょうようさん)です。

ストレスから起こる精神神経障害に対する代表的な漢方薬で、停滞している「気・血・水」の流れを改善することができます。

原因2:ダイエット

東洋医学では身体の栄養状態の低下を血虚(けっきょ)と呼び、この状態ではホルモンの分泌も悪くなっていると考えます。

急激なダイエットは血虚を招くと考えられるのでダイエットによって症状が出てきた方は血虚に効くものを選びましょう。

血虚に効果のある代表的な漢方薬は当帰芍薬散 (とうきしゃくやくさん)です。

当帰芍薬散は貧血症状やホルモンバランスを整える効果もあるので、月経不順にも効果的です。

原因3:先天的な生殖器の機能低下

東洋医学では先天的な機能低下や加齢による機能低下を腎虚(じんきょ)と呼びます。

腎には人間の精気のうち生殖能力に関わるものを貯めるとされているため、卵巣機能の低下が見られる方は腎を補うことが大切です。

腎虚に効果がある代表的な生薬は紫荷車(しかしゃ)、 鹿茸(ろくじょう)、亀板(きばん)などです。

紫荷車は豚の胎盤、鹿茸は鹿の角、亀板は亀の甲羅を原料とする動物由来の生薬で、腎を補うにはこのような動物性の生薬の含まれた漢方薬が効果的だと言われています。

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おわりに

生理はとてもデリケートなもの。

体調や精神的ストレス、環境の変化などの影響を受けやすく、生理周期が乱れることも珍しくありません。

そのため生理が少しぐらい遅れていても、病院を受診しない方が多いのが現状です。

月経不順が続き、わずらわしい生理がこないとホッとする方もいるかもしれません。

しかし、月経不順から早発閉経になってしまうと、さまざまな症状を引き起こす可能性もあります。

早発閉経の症状への治療は、専門機関の受診が必要になります。

特に、妊娠を望む場合は早めの検査を心がけましょう。

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