赤ちゃんが寝ているとき、いつも同じ方向を向いていることはありませんか?

単なる「向きぐせ」と思いがちですが、病気のサインの可能性があります。

赤ちゃんに起こる「筋性斜頸(きんせいしゃけい)」について知っておきましょう。

筋性斜頸はどんな病気?

筋性斜頚は、首の筋肉にこぶのようなしこりができて、いつも同じ方向を向いている状態です。

耳の後ろから鎖骨まで伸びている「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」という筋肉の一部が固く縮んで首が傾く病気です。

お産の時に首に力が加わったトラブルともいわれますが、はっきりとした原因は分かっていません。

しこりができる時期は生後間もなくで、片方だけにできるのが一般的です。

しこりはだんだん大きくなり、数日でそら豆大になるのが特徴的で、生後2~3週間で最大になります。

その後は小さくなっていくため、生後1か月検診で指摘されることもあります。

1か月検診の前に首にぐりぐりとしたものがあると、小児科で発見されることがよくあります。

筋性斜頸の症状は?

しこりのために筋肉が引っ張られるので、いつもしこりのない方を向くようになります。

筋が突っ張って痛みがあるため、向き直ることができません。

片方だけを向いているので、頭の形がいびつになりがちです。

赤ちゃんは、向きぐせや寝ぐせがあることが多いのですが、しこりがある場合は筋斜頸の疑いがあります。

通常は1歳頃までには自然に消えていきます。

日常の注意点は?

通常は1歳頃には自然に消えていくため、経過観察をします。

片方ばかり向いているのを放っておくと、頭の変形や顔がゆがむこともあるため注意が必要です。

○背中に丸めたタオルなどを入れて、向く方向を変えてあげるといいでしょう。

○赤ちゃんに反対側から声をかけるようにしたり、おもちゃなどで呼びかけるなどしましょう。

○以前はマッサージが行われていましたが、しこりをマッサージすると症状が悪化するため行わないようにしましょう。

筋性斜頸の治療法は?

3~4歳をすぎても治らない場合は、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)を切る手術をします。

そのままにしておくと、背骨が曲がったり、顔が非対称になるなどの心配があります。

手術は5歳ぐらいまでには行います。

事前に医師と十分に相談しましょう。

おわりに

大人でもいつも同じ方向を向いていたら疲れてしまい、体のバランスが崩れていきます。

大人の場合は、就寝中も自然に寝返りを打ってバランスを取っているはずです。

赤ちゃんは自分では対処できないため、首のしこりや向き癖など注意して見てあげましょう。