はじめに ~じんましん(蕁麻疹)とは?~
じんましんは、突然、強いかゆみのある発疹が体のあらゆるところに出ます。
乳幼児には様々な発疹があります。
中でもじんましんは、食物アレルギーの初期症状としてよく見られ、それ以外にもアレルギーが関与していることが原因として多いですが、原因は食物だけではなく様々です。
また原因不明で起こることも多くあります。
なかにはアナフィラキシーショックという重い症状の一つとして蕁麻疹が出ることもあるため注意が必要な症状です。
じんましんの原因は?
1、食物アレルギー
じんましんは、食物アレルギーの初期症状として起こることが知られています。
ただし、特にこれまで問題のなかった食べ物で、突然じんましんを引き起こすことがあります。
2、その他の誘因
□食品添加物
□飲み薬
□ダニ、カビ、花粉
□気温の変化、紫外線、汗
□虫刺され、植物や虫との接触
□引っかいたりこすったりの刺激
□体力低下、ストレス
□別の病気の症状
など様々な要因があり、原因が特定できないケースも多くあります。
乳幼児に多い原因は「感染症」
乳幼児のじんましんは、食物アレルギーからが一番多いと思われがちですが、最も多い原因は「細菌、ウイルスなどの感染症」と言われています。
乳幼児は、かぜをはじめとして体調が悪化することがよくあるため、感染症からじんましんを引き起こすケースが多くあります。
じんましんは原因不明のケースが多いのですが、特に乳幼児は、体調不良や感染症が原因となることも知っておきましょう。
じんましんの症状は?
じんましんは突然起こります
◇強いかゆみのある赤い発疹が体のあちこちに出る
◇赤いポツポツとした発疹からふくらみができ、形や大きさも様々
◇発疹同士がくっついて地図のように広がることもある
◇ほとんどは数時間から数日で消えるのが特徴
ひどくなると皮膚以外にも出ます
◇唇や口の中
◇のど、呼吸器、消化器の粘膜
◇下痢、嘔吐の症状が出ることもある
◇呼吸困難を引き起こすこともある
じんましんは、出る部位や消えるまでの時間、かゆみの程度などは様々です。
出たり消えたりを繰り返すことがあり、慢性じんましんは1ヵ月以上長引くことがあります。
じんましんの治療法は?
軽い場合は特別な治療をしなくても自然に治ることがほとんどですが、かゆみが強く症状が治まらないときは、小児科を受診しましょう。
アレルギー症状として蕁麻疹が出ている場合は、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤を服用して治療します。
じんましんは、出たり消えたりを繰り返すため、薬は自己判断でやめないようにしましょう。
原因が食物アレルギーだと分かっている場合は、医師の指示のもとで「除去食糧法」を行います。
除去食糧法や食物アレルギーについての記事もありますので参考にご覧ください。
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じんましんのケアの注意点
じんましんは強烈なかゆみを伴う場合があるため、かきむしらないように爪は短く切ってあげましょう。
かゆい時には冷たいタオルを当ててあげると、かゆみが和らぎます。
逆に体が温まるとかゆみが増すため、熱いお風呂は避けてぬるめのシャワーにしてあげましょう。
呼吸器や消化器など皮膚以外の症状もある場合には、救急治療が必要になることがあります。
慌てずに対処しましょう。
おわりに
乳幼児には発疹ができる病気がたくさんあるため、症状だけでは判断が難しいですね。
発疹やじんましんが出た場合には自己判断せず、一度小児科を受診しましょう。