便秘は、年齢や性別を問わず多くの人が悩んでいる症状のひとつです。

数日間排便がない、排便があっても期間が不規則、便がなかなか出ない、残便感があるなどの場合は便秘のおそれがあります。

便秘を治療する方法のひとつに、漢方薬を使う手段があります。この記事では、便秘におすすめの漢方薬を紹介します。

便秘にともなう症状で漢方を選ぶ

漢方薬は、植物・動物・鉱物などの自然にあるものの中で薬効を持つ「生薬」を組み合わせたものからできています。

東洋医学では、人間の健康を保つためには「気・血・水」(き・けつ・すい)という3つの要素のバランスが重要だと考えられています。この3つのバランスを漢方薬で整え、症状の改善を目指します。

便秘にともなって現れる肌荒れや腹痛、精神的なストレスなどさまざまな症状を考慮して、漢方薬が処方されます。

市販で購入するときは漢方専門薬局で最適な漢方薬を選んでもらうのがもっとも良いのですが、近くに漢方専門薬局がない場合は一般的な薬局やドラックストアで薬剤師や登録販売者などに相談して選ぶようにしてください。自分の体質や便秘の症状に合った漢方薬を選べるようにしておくと、ドラッグストアやインターネットなどで市販薬を自分で購入することもできます。

便秘におすすめの市販漢方薬4選

便秘に効果的な漢方薬を4つ紹介します。便秘にともなう症状や自身の体質などを当てはめて、自身に合う漢方薬を選んでください。

便秘の漢方薬といえば大黄甘草湯

大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)は、便秘に使われることが多い代表的な漢方薬です。

大黄と甘草の生薬を配合したもので、腸を刺激し、腸の運動を促進させて便を流れやすくします。大黄の強い作用による腹痛などの副作用を甘草で緩和しています。

便秘以外の症状がない人に効果的ですが、便秘の症状にともなう腹部の張りや肌荒れの症状にも効果があります。体力があるないにかかわらず使用できる漢方薬です。

ツムラ漢方大黄甘草湯エキス顆粒

効能・効果

体力中等度以下で,腹部膨満感のあるものの次の諸症:しぶり腹,腹痛,下痢,便秘

「クラシエ」漢方桂枝加芍薬湯エキス顆粒 添付文書

しぶり腹は、残便感があり繰り返し腹痛をともなう便意を指します。

お腹が弱い人に桂枝加芍薬湯

桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)は、5種類の生薬を配合し、痛みを緩和する・体を温めるなどの効果があります。

また、下痢と便秘を繰り返す過敏性腸症候群の人にも使われます。比較的体力の低下した人・やせ気味の人・お腹が弱い人が使用します。

「クラシエ」漢方桂枝加芍薬湯エキス顆粒

効能・効果

体力中等度以下で,腹部膨満感のあるものの次の諸症:しぶり腹,腹痛,下痢,便秘

「クラシエ」漢方桂枝加芍薬湯エキス顆粒 添付文書

しぶり腹は、残便感があり繰り返し腹痛をともなう便意を指します。

便が硬い人に麻子仁丸

麻子仁丸(ましにんがん)は6種類の生薬からなる漢方薬で、主に便をやわらかくする効果があります。

水が足りないことによるコロコロした便や硬い便に潤いを与えて便を軟化させることで、自然に近い緩やかな排便を促します。

比較的体力の低下した人・高齢の人・長年続いている習慣性の便秘の人に効果が期待できます。

ウチダの麻子仁丸

効能・効果

体力中等度以下で、ときに便が硬く塊状なものの次の諸症:便秘、便秘に伴う頭重・のぼせ・湿疹・皮膚炎・吹出物(にきび)・食欲不振(食欲減退)・腹部膨満・腸内異常醗酵・痔などの症状の緩和

ウチダの麻子仁丸 添付文書

 

便秘で肩こりや腰痛をともなう人に大柴胡湯

大柴胡湯(だいさいことう)には、8種類の生薬が配合されており、痛みや炎症をおさえる・気や血の巡りを良くする・吐き気やイライラをおさえるなどの効果があります。

また、肝機能を改善することで脂質の代謝を高めるので肥満症の人にも効果的に働きます。

比較的体力がある人・体格ががっしりしている人・肥満傾向の人などが使用します。

また、脇腹からみぞおちあたりが苦しい・肩こりや腰痛をともなう便秘・頭痛や吐き気をともなう便秘がある場合も効果が期待できます。

ツムラ漢方大柴胡湯エキス顆粒

効能・効果

体力が充実して,脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しく,便秘の傾向があるものの次の諸症:胃炎,常習便秘,高血圧や肥満に伴う肩こり・頭痛・便秘,神経症,肥満症

ツムラ漢方大柴胡湯エキス顆粒 添付文書

早く解消したい場合は便秘薬の使用を

便秘をすばやく治したい場合は便秘薬の使用が効果的です。

生活習慣やストレスが原因で起こる便秘であれば、市販の便秘薬を使用することも可能です。ただし、便秘の種類によって効果が異なるため注意しましょう。

便秘に効く市販薬の選び方については、関連記事をごらんください。

おわりに

便秘は生活習慣を見直すことで改善ができることも多いですが、漢方薬やサプリメントを使用することもひとつの手段です。

漢方薬は自分の体質や症状に合うものを選んで使用することが大切です。使用しても症状の改善が感じられない場合は連用はせず、医師や薬剤師に相談しましょう。