バセドウ病ってどんな病気?

ドイツの医師カールフォンバセドウ氏にちなんで名付けられた病名「バセドウ病」。
歌手の絢香も2007年頃バセドウ病で一時活動を休止していた事がありましたね。

バセドウ病は甲状腺の機能が亢進して甲状腺ホルモンを過剰に作り出してしまう免疫異常の病気で、はっきりとした原因はまだ分かっていません。
免疫は外からの菌やウィルスなどの外敵を攻撃するような仕組みになっています。しかし、稀に自分自身を外敵と間違え攻撃して抗体を作ってしまう病気を「自己免疫疾患」といい、バセドウ病の他にも関節リウマチ、重症筋無力症など、難病指定になっている病気も多いと言います。

バセドウ病は甲状腺を攻撃する抗体が作られてしまい、甲状腺が刺激されると「甲状腺ホルモン」がドンドン放出されます。

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甲状腺ホルモンって何?

わたしたちの喉のあたりにある蝶の様な形をしている甲状腺という器官があり、そこから甲状腺ホルモンが分泌されています。
甲状腺ホルモンには身体の発育、新陳代謝を促進させる働きがあり、元気の源といえるエネルギーです。
多すぎても少なすぎても体のバランスを崩してしまいます。
 

甲状腺ホルモンが多くなるとどうなるの?バセドー病の症状

主に以下のような症状が見られます。

  • 動悸
  • 微熱
  • 倦怠感
  • むくみ
  • 手足のふるえ
  • 眼球突出
  • 食欲増加・減退
  • イライラしやすいなど


ホルモンの影響で交感神経が活発化し、心拍数が上がり全身に巡る血液量が増えることにより体のバランスが崩れやすくなります

眼球突出の症状が出る人は実際10人に2人ほどと言われており、突出するのは眼球を動かす目の奥にある筋肉の体積が、炎症とむくみによって増え押し出されてきます。
目の症状はたばこを吸う人の方が吸わない人に比べ出る可能性が高いと言われています。
 

バセドウ病を放置するとどうなる?併発する病気の心配

バセドウ病はしっかり治療を受ければ心配無い病気ですが、放置すると他の病気も併発してしまう可能性があります。
 

心臓疾患

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甲状腺ホルモンが心臓に過剰な動きの指令を出しているため、心臓に負担がかかりやすく、不整脈が起こったり心不全の状態になる可能性もあります。特に高齢の方には注意が必要です。
 

甲状腺クリーゼ

今ではこの症状になる人は少なくなったと言われていますが、大きなストレスを受けたり他の病気で手術を受けた後だったり感染症を患ったときなどに起こります。甲状腺クリーゼは高熱や激しい頻脈、意識混濁状態になってしまいます。
 

甲状腺中毒性周期性四肢麻痺

朝、手足が動かない症状で、男性に多くみられます。
数時間で症状は治まりますが、繰り返し起こり、甲状腺ホルモンをコントロールすることで治まります。
 

高血糖

食の吸収が良くなり、食後に高血糖になりやすくなります。
 

バセドウ病は何科にいけばいいの?

専門は甲状腺科ですが、症状があてはまるときは、まず内科または内分泌科で血液検査をしてもらい、甲状腺ホルモンの数値を測ってもらう方法が良いと思われます。
甲状腺そのものの異常ではなくリンパの異常というケースも考えられます。検査の結果により専門医の紹介があります。
 

バセドウ病の治療には主に3つ!

  1. 薬物療法
    ホルモンのコントロールをするお薬により、通常1~3か月で濃度が正常になり普通の生活ができるようになります。
    主なお薬はメルカゾールチウラジールを使用します。
     
  2. 放射線治療
    外から放射線を当てるのではなく放射性ヨードという薬「アイソトープ」というカプセルを飲む治療です。
     
  3. 手術療法
    甲状腺を外科的切除する方法です。

     

副作用

薬の副作用として、かゆみ・肝機能異常・無顆粒球症・稀に、服用後2~3週間以内に発熱・関節痛が起こる場合があります。
チウラジール服用の場合、腎臓や肺の血管に炎症を起こす症状が出ることもあります。


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放射性ヨードの場合は、服用した放射性カプセルで異常な甲状腺の細胞を破壊する治療ですが、この治療を受ける事で1%の人が目の症状が悪化するとの報告もあり、治療前には検査が必要になります。

薬の服用や治療法については、医師とよく相談しましょう。
 

さいごに

バセドウ病はしっかり治療を受ければ仕事や運動、結婚、妊娠も普通の人と変わらない生活ができます。
そのためには症状を放置せず医師に相談しながら治療を行っていくことが大事ですね。