溶連菌感染症は処方薬のみで治療が可能

子どもに感染が多いとされる溶連菌感染症ですが、実は大人にも感染する病気なので子どもを看病する保護者の方々にも注意が必要な病気です。
溶連菌に感染すると、発熱・喉の痛み・イチゴ舌・発疹などのさまざまな症状があらわれます。完治の目安は実に2〜3週間ともいわれる厄介なものです。

溶連菌感染症の治療は抗生物質の服用による薬物治療が中心になります。
抗生物質は処方薬、つまり病院で処方箋をもらわないことには購入が出来ず、治療ができません。

この記事では溶連菌感染症の治療に使われる薬の種類や服用期間などについて詳しく解説していきます。

溶連菌感染症の治療

溶連菌にはペニシリン系の抗生物質が基本になりますが、セフェム系の抗生物質が使用される場合もあります。さらに、ペニシリン系やセフェム系の薬に対してアレルギーがある場合にはマクロライド系の抗生物質が使用されます。

溶連菌の治療に使う代表的な薬をご紹介します。

ペニシリン系抗生剤

【バイシリンG】
1日の服用回数:3~4回
服用期間:10日間
ミナカラ薬辞典:バイシリンG顆粒40万単位

【アモキシシリン】
1日の服用回数:2〜4回
服用期間:10日間
ミナカラ薬辞典:アモキシシリンカプセル125mg

セフェム系抗生剤

【メイアクト】
1日の服用回数:2〜3回
服用期間:10日間
ミナカラ薬辞典:メイアクトMS錠100mgメイアクトMS小児用細粒10%

【フロモックス】
1日の服用回数:3回
服用期間:5日間~10日間
ミナカラ薬辞典:フロモックス錠100mgフロモックス小児用細粒100mg

【セフテラム・ピボキシル】
1日の服用回数:3回
服用期間:5日間
ミナカラ薬辞典:セフテラムピボキシル細粒小児用10%

マクロライド系抗生剤

ペニシリン系・セフェム系の薬にアレルギーがある場合にはマクロライド系の薬を使用しますが、日本国内ではマクロライドに耐性のある菌が多いとされてるため効果のほどには十分な観察と注意が必要です。

【クラリスロマイシン】
1日の服用回数:2〜3回
服用期間:10日間
ミナカラ薬辞典:クラリスロマイシン錠200mgクラリスロマイシン錠小児用50mg

【エリスロマイシン】
1日の服用回数:2〜4回
服用期間:10日間
ミナカラ薬辞典:エリスロマイシン錠200mg

【アジスロマイシン】
1日の服用回数:1回
服用期間:3日間
ミナカラ薬辞典:アジスロマイシン錠250mg

治療薬の種類と服用期間は子どもも大人も同じ

治療に使う薬や服用期間については子どもも大人もほぼ同じです。

発熱や発疹などの「身体の回復のために薬を飲む期間」、そして「再発や合併症予防のために薬を飲む期間」を足した期間がおよそ10日間ほど。その期間に子どもと大人で差はありません。

薬を飲むにあたって子どもと大人で違いがあるとすれば、剤型1回分の薬の量です

例えば子どもが薬を飲むのに、飲みやすさという点から錠剤より粉薬を好まれる場合があります。そして、薬を飲む量は患者の状態や体重等を考慮して医師が決めるので、子どもと大人では違いが生まれます。

溶連菌は合併症の可能性も!

溶連菌は、急性糸球体腎炎肺炎などの合併症を引き起こす可能性があります。
合併症を防ぐことにも薬の服用が効果を発揮します。

病院で受診をすると、処方薬をだいたい10日〜2週間分だされます。その期間分の薬を飲むことが合併症の予防に繋がります。

合併症は「治ったと思ったら」というタイミングで発症することが多いとされていますから、治ったと思って油断をせず、処方された分の薬は飲みきるようにしましょう。



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自然治癒は危険!発症後は必ず病院へ

溶連菌感染症はその昔、猩紅熱(しょうこうねつ)と呼ばれる法定伝染病に指定された死亡率の高い病気でした。

現在は溶連菌に効果を発揮するペニシリン薬剤などがあり、回復見込みも高い病気となっていますが、薬が無かった時代は自然治癒に頼っていたことも事実です。
昔を考えると自然治癒も出来ないことはありません。しかしそれには、

■治癒に時間がかかりすぎる
■治癒を待つ間に合併症を引き起こす可能性がある
■他者に感染させてしまう恐れがある
■昔は死亡率も高かったというデータもある

など、薬を飲まないことに対するリスクの方が限りなく大きいといえます。

抗生物質を飲んだ方があきらかに治りが早く、身体への負担も少なくて済むため、自然治癒に頼らず、治療には薬を使うようにしましょう。

少しでも早い治療の開始が大切!

溶連菌感染症は、発熱症状の他に喉、舌、皮膚など、症状が発症する部位はさまざまです。
発熱をおさえることと皮膚に出た発疹をおさえる治療は違うと思う方もいるかもしれませんが、全ての症状において抗生物質を飲むことが溶連菌の治療になります。

溶連菌感染症は、適した薬を飲めばほとんど問題なく治る病気です。早期治療に大切なことは少しでも早く病院へ行き、薬の服用による治療を開始すること。

発熱がおさまることだけが完治ではない病気です。病気や治療の期間は長引けば長引くほど負担になるので、少しでも早い対応を心がけましょう!