「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の患者数が263名で史上最高に

5類感染症の一つで、手足の壊死(えし)や意識障害を起こし「人食いバクテリア」とも呼ばれる「劇症型溶血性レンサ球菌感染症(げきしょうがたようけつせいれんさきゅうきんかんせんしょう)」の今年の患者数が263人となり、調査史上最悪の人数となりました。

都道府県別では「東京」「神奈川」「愛知」の順に患者数が多くなっており、感染に注意が必要です。

「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」は人の手足や内臓などの臓器の細胞を壊死(えし:組織の一部が死んでいく)させていくその症状から「人食いバクテリア」とも呼ばれ、毎年秋・冬・春にかけて何名かが国内で発症します。

「人食いバクテリア」とも呼ばれる「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」は「A群溶血性レンサ球菌(A群溶連菌:ようれんきん」などの細菌が原因の感染症で、発症すると急激に38度以上の発熱や、喉の激しい痛み、手足の腫れなどが起こります。
2013年は20名もの死者が出ており、致死率も高い感染症なので注意が必要です。

溶連菌は3〜10歳の間でもっとも感染しやすく、20歳になっても感染・発症する人もいるので注意が必要です。

早急に抗生物質での治療を行う必要があるため、このような初期症状が出た場合はすぐに病院で診てもらいましょう。
 

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数も最高水準に

また、劇症型溶血性レンサ球菌感染症と同様に5類感染症の一つで「A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)」が原因の「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎」も12月14日時点(2014年50週)での感染報告数が過去10年間で最も高い状況となっています。
※ 定点報告数は、国立感染症研究所により指定された全国の医療機関(定点)からの報告数/定点医療機関数になります(つまり指定医療機関あたりの平均週間患者・発症報告数)

いずれにせよ、溶連菌への感染予防と、感染時の早急な対応が必要な状況になっていますので、年末年始にかけてもお気をつけください。
 

「人食いバクテリア」とも呼ばれる「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の初期症状は急激な高熱と喉の痛み・手足の腫れ

「人食いバクテリア」とも呼ばれる「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」は溶連菌などが原因で発症する感染症です。

溶連菌が喉や手足に感染すると通常は喉の痛みや、とびひになるものですが、稀に重症化・劇症化して多臓器不全などの全身症状を起こす「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」になります。

どのようにして「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」に至るのかは残念ながら解明されきっていませんが、原因となる溶連菌を殺す抗生物質は存在するので、早期発見・早期治療を行うことが大切です。
 

溶連菌の感染症をもっとも起こしやすいのは4〜7歳

溶連菌感染症は3〜10歳にかけて発症しやすく、なかでも4〜7歳で最も多くみられます。

通常は、何度も感染・発症・回復を繰り返す中で溶連菌に対する免疫を獲得して11歳以降は発症しにくくなりますが、成人でも体力が落ちたりすると発症することがあります。

また成人が発症する場合は、もともと体力や免疫力が落ちた状態で発症することも多いため症状が重くなることもあるので注意です。
成人が「喉がとても痛い」「熱が38度以上でる」といった症状になったときも早めに内科などで診察を受けるようにしましょう。
 

溶連菌の感染ルートは感染者の咳やくしゃみやつば(飛沫感染・経口感染)

原因となる溶連菌は感染者の咳やくしゃみやつばによって感染します。そのほかが、菌を触った手を口にいれたりすることで感染します。
基本的には子供の間で流行るものですので、溶連菌の流行時は手洗い・マスクが大切になります。
 

おわりに

今年は溶連菌だけでなく、インフルエンザウイルス、RSウイルスなどの感染症も12月以降かつてないペースで流行しています。

年末年始での外出を控えている方も多いと思いますので、今一度感染症に気をつけていきましょう。