スポーツ時や歩行中に不意に足首などをひねってしまった、という経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
関節の怪我のうち骨折や脱臼以外のものが一般的に「捻挫」と呼ばれ、足首で起こることが多い怪我のひとつです。
関節に無理な力が加わることにより、関節の周りの組織が傷ついて、腫れや痛みをともないます。
この記事では、捻挫の炎症や痛みをおさえる湿布や痛み止めを紹介します。
捻挫の症状・原因・応急処置などについて、詳しくは関連記事をごらんください。
湿布の種類
湿布の種類には、パップ剤とテープ剤があります。
パップ剤は水を含み、テープ剤は水を含まない点が、2つの種類の違いです。
バップ剤(冷湿布・温湿布)
パップ剤には冷湿布と温湿布があります。
バップ剤は水分が蒸発する際に患部の熱を奪うため、冷却効果があります。
温湿布にも冷却効果があり貼ったときに冷やっとした感覚がありますが、貼った後に湿布に含まれる成分によって患部が温められます。
テープ剤
テープ剤には粘着剤が配合されています。
そのため、パップ剤と比較してはがれにくくなっていますが、その分肌荒れも起こしやすいといえます。
テープ剤は水を含まないため、冷却効果はありません。
冷湿布は捻挫してすぐに使用
捻挫をしてから2~3日の間は急性期と呼ばれます。患部が炎症を起こし、腫れや痛みの症状が強い状態です。
急性期は、患部を冷やすことで血管を収縮させ内出血や炎症をおさえる必要があるため、冷湿布を使用してください。
冷湿布のおすすめ
貼った瞬間患部に心地よい冷感刺激を与えるおすすめの湿布を紹介します。
温湿布は炎症がおさまってから使用
捻挫をしてから4日目以降は慢性期と呼ばれます。患部の炎症はおさまり、腫れや痛みの症状が落ち着いてきた状態です。
慢性期は、患部を温めることで内出血の吸収を早めて腫れをひきやすくするため、温湿布を使用してください。
温湿布のおすすめ
患部に温感刺激を与えて血流を促進する効果のある温感湿布を紹介します。
1種類の湿布で痛みをとりたい人は
冷感でも温感でもないものは、基本的に急性期の捻挫でも慢性期の捻挫でも使えます。
一種類の湿布薬で済ませたい人にはおすすめです。
テープ剤ははがれやすい場所に使用
テープ剤には冷却効果はありませんが、はがれにくいという特徴があります。そのため、はがれやすい場所に貼るのがおすすめです。
テープ剤のおすすめ
成分がしっかりと浸透し、湿布薬の中でも特に鎮痛作用に優れたテープ剤を紹介します。
ロキソニンの捻挫への効果
捻挫の痛みが強い場合は、鎮痛剤で痛みと炎症を一時的におさえることも可能です。
ロキソニンSは捻挫痛に効果があり、成分であるロキソプロフェンが炎症をおさえて捻挫による痛みを鎮めます。
ロキソニンの湿布もおすすめ
飲み薬は全身に作用するため、捻挫した部分の痛みを局所的におさえる湿布の使用もおすすめです。
ロキソニンは飲み薬だけでなく、テープ剤である「ロキソニンSテープ」と、冷感バップ剤である「ロキソニンSバップ」も市販されています。
ロキソニンSバップは捻挫してすぐ1~3日の間に、ロキソニンSテープは4日目以降に使用するのがおすすめです。
なお、ロキソニンSテープとロキソニンSバップは要指導医薬品であるため、インターネット販売はされておらず、薬剤師のいる薬局・ドラッグストアでのみ購入可能です。
飲み薬と同じように、15歳未満の子どもは使用できません。
おわりに
よくある怪我と軽視しがちな捻挫ですが、適切な処置をせずに放置しておくと慢性化したり再発しやすくなります。
市販薬で痛みを抑えつつ安静にして、必要に応じて固定を行い回復させていきましょう。また、痛みが長く続く場合や腫れがひどい場合は、整形外科などを受診するようにしてください。