その腰痛、更年期に関係しているかも?!閉経時のホルモンバランスと腰痛との関係

はじめに

「腰痛」は、更年期に関わらず多くの人に発症しており、日本人の国民病の1つとされています。
そのため、腰痛と更年期の関わりは別のものと考えらていましたが、腰痛には骨や筋肉に異常が見られず病名が付かないものや、原因不明のものも多くあり、特に更年期に腰痛を引き起こしたり悪化したりするケースが多く見られます。

今回は更年期と腰痛の関わりについて、関係性や対処法を見ていきましょう。
 

 

腰痛の原因は?

一般に腰痛を引き起こす原因として

  • 骨や筋肉の障害やケガ(筋肉痛や骨折など)
  • 神経の障害(坐骨神経痛など)
  • 内科的疾患(内臓や子宮の病気など)
  • 運動不足
  • 姿勢の歪み
  • 心因性によるもの(精神的ストレス)


などが主な要因ですが、「椎間板ヘルニア」などのようなはっきりとした病名が付くことは意外に少なく、急性のもの、慢性のものも含め様々なしつこい痛みに悩まされている人が多いという現状です。

 

ホルモンバランスと腰痛の関係は?

更年期に腰痛になる、悪化する理由として、閉経前後には女性ホルモン・エストロゲンの減少が大きく影響しています。
エストロゲンは体のあらゆる器官の調整をしていますが、中でも骨形成に重要な働きがあります。

閉経前後のエストロゲンの減少により

  • 骨や軟骨が老化
  • 骨量の低下
  • 背筋や腹筋などの筋力低下
  • 骨盤の歪み 

などが起こります。更年期には血液循環や代謝機能の低下によりカルシウムの吸収が悪く、「骨粗そう症」になりやすくなり、骨粗そう症が進行すると脊椎(せきつい)が変形し圧迫骨折による痛みを感じることもあります。
骨や筋肉の量や質が変化することは、腰痛を引き起こす大きな原因ともいえます。

また更年期には代謝が悪くなるため、肥満の場合は骨や靭帯への負担がより大きくなることも腰痛の原因になります。
ただし腰痛は、診断しても大きな異常が見られないこともあるため、原因不明の不定愁訴とされることが多くあります。
 

原因不明と言われる腰痛

痛みが増強するメカニズム

そもそも「痛み」は神経を介して脳に伝わりますが、脳には「下行性疼痛(とうつう)抑制系」という痛みをブロックしたり緩和したりするシステムがあります。  
健康な場合は、このシステムのおかげで多少の痛みは日常生活に支障が無い程度に抑えられます。
ところが更年期にホルモンバランスが崩れると自律神経のバランスも乱れ、このシステムがうまく機能しなくなります。

更年期障害の主な原因=ホルモンの減少ですが、自律神経失調症=過度なストレスが原因となります。
両社は密接な関わりがある為、男女問わず更年期の時期には今まで感じなかった痛みがあらわれることになるのです。

 

心因性腰痛症が蔓延

腰痛と精神的ストレスの関係はあまり知られていませんでしたが、前述したように、「痛み」には脳と神経が大きく関わっているため、過度なストレスによる自律神経のバランスの乱れが、腰痛などの痛みを誘発すること明らかになっています。

特に更年期は男女共に社会的・心理的に背負うものも大きくなります。よく耳にする慣用句には、体に例えられるものがとても多くあります。
緊張することを「肩に力が入る」、逃避したい時は「腰が引ける」、挫折などを「腰が砕ける」などといいますね。

普段何気なく使ったり耳にしていますが、肩こりや腰痛が身体的な老化はもちろん、心因性の要因も多いことがうなずけます。

今や「若年性更年期障害」や男性の更年期障害なども増加していますが、このように腰痛は、病名がはっきりつくものと、原因不明のもの=まさに「不定愁訴症候群」の代表的な症状となっています。

 

他の病気の可能性に注意

腰痛は骨の変形や神経の圧迫など、整形外科を受診することで分かる場合は病状に合った治療法がありますが、更年期障害ではなく、他の病気から腰の痛みを感じることもあります。

特に女性の場合、子宮筋腫や子宮がん、月経困難症などから来る痛みの可能性があります。
検査をせずに骨や筋肉が原因だと思いこみ、治療が遅れて大事に至ることがないよう、
腰痛があるときには一度婦人科を受診することも大切です。


 

腰痛の緩和方法と予防は?

腰痛は湿布薬などで少し緩和することがありますが、あまり効果はありません。
まずは普段から下記のことを心がけましょう。

​◇散歩や運動、ストレッチなどで腰を過保護にしない
◇背骨や筋肉を鍛える
​◇体を温めて血行を良くする
◇ハイヒールなどは姿勢に気を付ける(なるべくローヒールで)
好きなことをする時間を作る
カルシウムを十分に摂る
◇バランスの良い食事で肥満を防止する


 

おわりに

元々女性は筋肉量が少ないため腰痛を発症しやすいと言われます。
今回の更年期と腰痛の関係性、原因や対処法を参考にしていただき、少しでも腰痛の予防や緩和をするよう心がけましょう。

image by Photo AC

 

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