痛風に悩む人は、痛みがまだ出ていない予備軍も含めると数百万人もいるといわれています。全患者数の9割以上が男性で、中でも30代~40代での発症が圧倒的に多く、突然の激痛で成人男性でも涙を流すほど。「風が吹いても痛い」を納得する瞬間かもしれません。初期症状の特徴を知り、できるだけ早い治療をおすすめします。


 

痛風の初期症状

痛風の原因となるのが、血しょう中の尿酸です。尿酸はどんな人でも血液中に一定量あって、余剰分は便や尿中に排泄されます。ところが、さまざまな原因で尿酸が増え過ぎると体内で結晶化し、関節などに沈殿。これが突然の激痛、いわゆる「痛風発作」を引き起こすのです。初期症状は急性関節炎で、具体的に次のような部位に変化が現れます。

  • 片方の足の指などにピリピリとした違和感を感じる
  • 片方の足の親指の付け根が痛い、腫れて熱を帯びている
  • 片方の足の甲が痛い、腫れて熱を帯びている
  • アキレス腱や膝の関節が痛い など

これらの症状(痛風発作)は夜間~明け方に発症することが多いといわれています。はじめは片方の足の親指の付け根になんとなく違和感を感じる程度ですが、ある日突然激痛がはしり、みるみるうちに腫れていきます。そうなると患部に触れるどころか風を感じても激しく痛み、歩くのもやっと。これらの症状は3日~10日ほどでいったんは自然によくなる傾向にありますが、そのまま放っておくと再発します。発症から再発までの期間が次第に短くなり、下半身を中心にさまざまな関節に症状がでるようになります。

 

重症化すると・・・

症状がいったん落ち着いても油断してはいけません。そのまま放置し重症化すると、尿酸の結晶が関節を破壊するため変形したり、関節以外の皮下に尿酸が溜まってコブのようなものができたり(痛風結節)、尿路に結石ができて腎結石症になったり、腎機能に障害が起きたりと、合併症につながる可能性があります。


 

尿酸値(血清尿酸値)をチェックしましょう

尿酸値(血清尿酸値)とは、血液の液体成分中(血清)に含まれる尿酸の濃度のことで、この尿酸値の自己管理が痛みの発症・発作のカギを握っています。尿酸は毎日体内で作られますが、一定量以上は便や尿中に排出。このサイクルが何らかの影響で乱れて血清中の尿酸値が増え過ぎると高尿酸血症になります。
 

7.0ml/dLが運命の分かれ目!

尿酸値は、健康診断などで行われる血液検査でわかります。男女ともに数値が7.0ml/dLまでが基準値内とされており、これを超えると高尿酸血症。血しょう中で尿酸が結晶化しやすくなるのです。

高尿酸血症でも痛みの発症には個人差があり、数値が高くても痛みが出ない場合もあります(無症状性高尿酸血症)。でも痛くないからといって放置するのはご法度!無症状性のうちに尿酸値を下げることが、その後の運命を左右します。

 

おわりに

以前は「贅沢病」などともいわれた痛風ですが、決して軽んじてはいけません。尿酸値は、一度上がってしまうと下げるのがとても大変で、生活習慣の改善にも多くの努力が必要となります。早期発見は早期の治療につながりますので、血液検査の際には尿酸値のチェックを忘れずにおこないましょう。

(image by photo-ac)

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