花粉症で鼻づまりが起こる原因は?
鼻づまりは、「鼻腔」という鼻の内部の空気の流れが悪くなることで生じる症状です。
花粉症による鼻づまりは、鼻の粘膜に付着した花粉の刺激により鼻の粘膜が炎症を起こして腫れあがり、空気が通りづらくなるために起こります。
鼻づまりがあると、眠っている途中で息が苦しくなり起きてしまうなどで睡眠の質が悪くなり、日中に眠気に襲われることもあります。
また、口呼吸になり息苦しさを感じたり喉の粘膜が荒れて咳がでることもあります。
花粉症の鼻づまりに市販薬を使用する場合は、症状の程度によって内服薬と点鼻薬を使い分けます。
日中でも使用できる!眠くならない薬
鼻づまりに効く薬の中でも眠気がでにくい薬は、第二世代抗ヒスタミン薬と漢方薬です。日中のアレルギー症状をおさえたい方にお勧めです。
ツムラ漢方小青竜湯エキス顆粒
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)はアレルギー性鼻炎に使用される漢方薬で、体の熱や腫れを発散させる効果があります。
抗アレルギー作用と抗炎症作用が認められており、花粉などアレルギー性鼻炎のほかにも喘息の治療にも使用されます。
配合されている生薬の中でも、ハンゲやゴミシ・サイシンにアレルギー症状をおさえる効果があり、また発散作用のあるケイヒも配合されています。
体力が中くらいの人に向いている薬のため、体が酷く弱っている人や、暑がりで発汗の多い人は使用を避けてください。
2歳以上から服用が可能なため、子どもの鼻づまりにも使用しやすい薬です。
夜間もしっかり効く!効果の強い飲み薬
鼻がつまって眠れないときには、比較的効果の強い薬をお勧めします。
眠気が現れることがあるため日中の使用には注意が必要ですが、夜のアレルギー症状をおさえてしっかり眠りたいときに効果的です。
すぐに治したい!即効性のある点鼻薬
ナザールAR〈季節性アレルギー専用〉
ステロイド(副腎皮質ホルモン)の一種であるベクロメタゾンプロピオン酸エステルが配合された点鼻薬で、花粉による季節性アレルギーの諸症状を緩和する効果があります。
ステロイドにはアレルギー症状や炎症をおさえる強い作用があるため、鼻の炎症をおさえて鼻づまりや鼻水を改善する効果があります。
鼻粘膜に直接作用するスプレータイプの薬のため、全身に作用して副作用を起こすことはほとんどありません。
1日最大4回まで使用が可能です。使用する間隔は3時間以上あけてください。
18歳未満は使用できません。
花粉症の鼻づまりがひどいときは病院へ
市販薬を一週間程度使用しても薬の効果が感じられない場合や、症状が悪化した場合は、病院で診察を受けましょう。
病院では、鼻の中の炎症をおさえる「ステロイドタイプの点鼻薬」や眠くならない「抗ロイコトリエン薬」などによる治療もあります。
鼻づまりで睡眠不足、呼吸がしづらいなど日常生活に影響がある場合は、早めに病院を受診してください。
根本から治す舌下免疫療法
2014年から、スギ花粉症の新たな治療薬「シダトレン」が保険適用となりました。シダトレンはスギ花粉に対して免疫を作る薬です。
舌下免疫療法について詳しくは関連記事をごらんください。
おわりに
鼻づまりは悪化すると日常生活にも影響を及ぼすつらい症状です。
症状が軽いうちに治療を開始することで悪化を防いだり症状を緩和させることができます。花粉が飛び始める時期を確認し、早めの対策を打ちましょう!
なお、鼻づまりの原因が花粉症かどうか不明な場合は、病院の医師の診断を受けてから治療の計画を立てるとよいでしょう。