花粉症は子供でもかかる?

花粉症は大人の病気というイメージがありますが、実際は子供でも発症する可能性があります。近年子供の花粉症は増加傾向にあり、発症の低年齢化も進んでいます。

2016年版の鼻アレルギー診療ガイドラインによると、子供のスギ花粉症有病率は5〜9歳で13.7%、10〜19歳では31.4%との報告があります。これは大人の発症率とほとんど変わりません。

最近では3歳くらいの子供が花粉症を発症することも珍しいことではありません。

赤ちゃんの花粉症について詳しくは関連記事をごらんください。

そもそも花粉症とは?

花粉症とは花粉が原因となる、アレルギー疾患のひとつです。

花粉症の原因となる花粉には、スギ・ヒノキ・イネ・ブタクサなど約50種類の植物があります。

花粉にはそれぞれ飛散のシーズンがあるため、どの花粉がどの時期に飛散するのかは植物によって異なります。

子供の花粉症の症状

子供は症状を自分で伝えることが難しい場合もあるため、まわりの大人がよく観察して症状に気づいてあげることが大切です。

基本的な花粉症の症状

子供の花粉症の基本的な症状は、大人と同様です。花粉症の基本的な症状には、鼻水・鼻づまり・くしゃみ・目のかゆみなどがあります。

季節によっては風邪と間違えやすい場合もあるので、花粉症との違いを確認しましょう。

昼間に元気がない・集中力がない

花粉症による鼻づまりやくしゃみなどの症状が原因となり、眠りが浅く夜中に起きてしまうなど、良質な睡眠がとれずに睡眠不足となってしまうことがあります。

睡眠不足によって、日中の活動量が減少・集中力の低下・ぼーっとしてしまうことが多くなり、学校生活などに支障が出でしまうこともあります。

学校生活で友達と同じように活動ができないことは、子供にとって大きなストレスになります。

親は子供の症状を注意深く観察し、早期発見を心がけましょう。

くしゃみより鼻づまりが多い

子供の花粉症は鼻づまりが多い傾向があります。

子供の鼻は大人より小さいためつまりやすと考えられています。

目のかゆみや充血・むくみ

子供の花粉症でも大人と同様に、目のかゆみがあります。

子供は目のかゆみがあるとためらいなく掻きむしってしまうため、充血やむくみの症状が現れやすくなります。

花粉症かどうかを判断する4つのポイント

スギ花粉が多くなる冬から春の時期は、季節の変わり目で気温の差が激しく、風邪やインフルエンザが流行します。そのため、花粉症とは関係なく鼻づまりやくしゃみなどの症状が出ることがあります。

子供が花粉症なのか風邪やインフルエンザなのか判断することが難しい場合もあるため、以下の4つのポイントを確認しましょう。

発熱があるか?

花粉症は発熱がほとんどありません。発熱がある場合は、花粉症以外の原因によるものであると考えられます。

口呼吸をしていないか?

子供は花粉症で鼻づまりになると鼻で息がしづらくなるため、口呼吸をすることが多くなります。

子供が口を開けていないか観察しましょう。

目をかいていないか?鼻をこすっていないか?

子供は花粉によって目のかゆみを感じると、ためらいなく掻きむしってしまします。

同じように花粉によって鼻がムズムズすると、鼻をこすったり、いじったりしてしまいます。

鼻をいじりすぎると鼻血がでることがあるため、注意深く観察しましょう。

症状がしばらく続いてないか?

鼻づまりやくしゃみなどの症状が長い間続くようであれば、花粉症のおそれがあります。

花粉の飛散は長期的であるため、その間は鼻づまりやくしゃみなどの症状が続きます。

子供の花粉症は遺伝と関係あり!

花粉症などのアレルギーは親の遺伝が影響するという報告があります。

花粉症の原因は生活習慣や住まいの環境などさまざまな要因があるため、一概に子供の花粉症が全て親の遺伝とはいえません。

父親よりも母親のアレルギーを遺伝しやすく、母親が花粉症である場合は生まれてくる子供が花粉症になるリスクは通常よりも高いと報告されています。

親が花粉症でも子供は発症しないというケースも少なくありません。

子供の花粉症の治療:処方薬

子供の花粉症の治療方法は、基本的には大人の花粉症の場合と同じです。花粉症の治療薬として一般的な抗ヒスタミン剤の内服薬や目薬、ステロイドの点鼻薬などを使用します。

子供に花粉症の疑いがある場合は、早めに耳鼻科または小児科を受診しましょう。

子供に処方される薬

子供に処方される代表的な薬としては、次のようなものがあります。

内服薬(抗ヒスタミン剤) アレロック、クラリチン、アレジオン、ザイザル など
点眼液(抗ヒスタミン剤) リボスチン、レボカバスチン、パタノール など
点鼻薬(ステロイド) 小児用フルナーゼ、アラミスト、ナゾネックス など

抗ヒスタミン剤は、花粉症を含むアレルギー性鼻炎、鼻のアレルギー反応に効果を発揮します。

ステロイド系の点鼻薬は、花粉症を含むアレルギー性鼻炎、鼻の炎症に効果を発揮します。

子供の花粉症の治療:市販薬

子供が使用できる花粉症の市販薬はあまり多くありません。子供が花粉症で使用できる薬は限られているため、購入前に必ず対象年齢を確認しましょう。

7歳以上の子供が使用できる主な花粉症の薬を紹介します。

種類 商品名 対象年齢
飲み薬 コンタック600プラス小児用
パブロン鼻炎カプセルSα小児用
7歳以上15歳未満
キッズバファリン鼻炎シロップS 生後3か月以上11歳未満
点眼液 ロートアルガードこどもクリア
ロートこどもソフト
15歳未満
点鼻薬 エージーノーズ アレルカットM 7歳以上

コンタック600プラス小児用

パブロン鼻炎カプセルSα小児用

キッズバファリン鼻炎シロップS

ロートアルガードこどもクリア

ロートこどもソフト

エージーノーズアレルカットM

7歳以下の子供が使える市販薬については関連記事をごらんください。

子供はアレグラを使用してもいい?

花粉症の市販薬として有名な「アレグラFX」は、子供には使用できません。

しかし2018年2月現在、7歳から使用できる「アレグラFXジュニア」が薬剤師のいるドラッグストアなどで市販されています。

アレグラの主成分であるフェキソフェナジン塩酸塩は、アレグラ錠30mgやアレグラドライシロップなどの処方薬もあります。

医療機関で処方されるアレグラ錠30mgやアレグラドライシロップは子供でも使用できます。

子供の花粉症対策方法

子供が花粉症になった場合、大人のように自分で対策をすることができません。そのため、家族が協力して子供がアレルギーの元となる花粉になるべく触れないようにすることが重要です。

外出時:マスク・つばのついた帽子をさせる

外に出るときはマスクをさせたり、つばのついた帽子をかぶせましょう。

マスクは花粉症の基本的な予防方法です。つばのついた帽子は、上から降ってくる花粉が顔にかかるのを防いでくれます。

子供はマスクを嫌がり外してしまうことも多いですが、帽子をかぶっていれば花粉との接触を少しでも減らすことができます。

帰宅時:上着についた花粉をはらう・手洗いとうがいをする

子供が帰宅したときだけでなく、大人が帰宅したときも花粉を家に持ち込まないようにします。

帰宅したときは玄関の外で上着についた花粉をはらい落としましょう。

手洗いうがいや顔を洗ったり、シャワーを浴びるのことでより花粉を落とすことができます。

外で遊ぶ場合は午前中に

一般的に、花粉は風の強い晴れた日の午後に多く飛びます。毎日の花粉情報なども参考にしながら、子供を外で遊ばせる時間を検討しましょう。

こまめに床掃除をする

家に入ってきた花粉は、上から下に落ち、床にたまりやすい特徴があります。子供は背が低く、また床で遊ぶことの多いため、床から舞い上がる花粉を吸い込みやすくなってしまいます。

床の掃除には、掃除機を使用するより拭き掃除の方が効果があります。掃除機を使用すると花粉を舞いあげやすくなります。

洗濯物をよくはたく

外に干した洗濯物や布団をとりこむときは、よくはたいて花粉を落としましょう。布団などはとりこんだ後に、花粉を掃除機で吸い取ることで効果的に対策ができます。

おわりに

子供は大人と同じように花粉症にかかりますが、症状をうったえることや対策が自分ではできないことがほとんどです。

子供の花粉症は大人が観察し、対策をしてあげることが大切です。