花粉症と下痢の関係とは?考えられる3つの原因
花粉症の代表的な症状といえばくしゃみ・鼻水・目のかゆみなどです。しかし花粉症の症状は鼻や目だけに起こるものではありません。
花粉症が原因で下痢などの胃腸の不調が起こることがあるのです。
花粉症が原因で下痢が起こる可能性は主に3つあります。
胃腸でアレルギー反応が起こっている
花粉症の正体は、体内に侵入してきた花粉を異物と判断して排出しようとする「アレルギー反応」です。
花粉によるアレルギー反応は、鼻や目の粘膜だけで起こるわけではありません。花粉によるアレルギー反応が胃腸で起こった場合、下痢や腹痛を起こすことがあります。
口腔アレルギー症候群を併発している
花粉症の時期に下痢が起きる原因として、口腔アレルギー症候群を併発していることが考えられます。
特定の生野菜や果物を食べることで起こすアレルギーを、「口腔アレルギー症候群」といいます。生野菜・果物と花粉の原因物質は構造が似ているため、花粉症の人はこの物質にも反応し、口腔アレルギー症候群を併発しやすい傾向にあります。
口腔アレルギー症候群になると、唇や喉にかゆみやピリピリ感といった症状が出るほか、下痢を起こす人もいます。
口腔アレルギー症候群について詳しくは関連記事をごらんください。
花粉症の二次症状を引き起こしている
花粉症による鼻や目の症状が強いストレスとなり自律神経が乱れると、二次症状として下痢を起こすことがあります。
花粉症では下痢以外に嘔吐や頭痛が起こることも
花粉症では、鼻や目の症状以外にもさまざまな症状を引き起こすことがあります。
喉 | かゆみ、乾燥など |
皮膚 | かぶれ、腫れぼったい、かゆみなど |
頭 | 頭痛、発熱、集中力低下など |
目 | 充血、涙目、異物感など |
全身 | 倦怠感、悪寒など |
風邪が原因となっている場合、おおむね1週間程度で症状は治まります。
一方で、花粉症が原因の場合、花粉の飛散が減るまで症状が続くケースが多くなります。症状が長引く場合は、花粉症を疑ってみましょう。
花粉症で下痢が起こったときの対策
マスクやうがいで花粉の侵入を防ぐ
花粉症対策の基本は、とにかく体内に花粉を取り込まないことです。これは下痢の場合でも同じです。
花粉症シーズンは、マスクや帽子、メガネなどを着用して花粉の侵入を防ぎましょう。帰宅後の手洗いやうがい、洗顔も効果的です。
家の中に花粉を持ち込まない
外出先から帰るときは、室内に花粉を持ち込まないよう、衣類についた花粉は玄関や外ではらいましょう。室内の掃除をこまめに行うことも大切です。
消化に良いものを食べる
花粉症で下痢を起こしているときは、スープやうどんなど、消化に良いものを食べるようにしてください。冷たい飲み物は胃腸を刺激するので、温かい飲み物を摂りましょう。
また、食物繊維が多めの食材は腸内に負担がかかってしまうので、胃腸の調子があまり良くないときはおすすめできません。
花粉症による下痢に効果的な市販薬
花粉症の薬・胃薬・下痢止めや整腸剤で、ほかの薬との併用の際に注意が必要な成分には、主にエフェドリン(あるいは麻黄)、甘薬(あるいはグリチルリチン酸)、ロートエキスなどがあります。
一般的に花粉症の薬と胃腸薬でこれらの成分が重なることはありませんが、気になる場合は購入前に薬剤師や登録販売者に相談してください。
下痢や腹痛にはビオフェルミン下痢止め
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花粉症による下痢は食あたりではないため、下痢止めを使用しましょう。食あたりが疑われる場合には、毒素を排出する必要があるため、むやみに下痢止めを使用しないほうが良い場合もあります。
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花粉による下痢は何科へ行けば良い?
病院で花粉症による下痢を治療したい場合は、内科を受診しましょう。
花粉症による症状はさまざまな部位に現れるため、それぞれの部位を専門に診てもらえる診療科に行くのが賢明です。
そのため、鼻の症状が一番つらい場合は耳鼻科を、目の症状がつらい場合は眼科を受診しましょう。
おわりに
春先の胃腸の不調の原因として、花粉症の薬が原因である可能性もあります。もともと胃腸が弱い人は、病院を受診した際に医師に申告しましょう。
薬の活用や身近な対策で、花粉症シーズンを乗り切ってくださいね。