花粉症の症状といえば、くしゃみ、鼻水・鼻づまり、目のかゆみがよく知られています。
花粉症では、このような代表的な症状に加えて、熱が出たり寒気や全身の倦怠感などの症状が現れることもあります。
それでは花粉症シーズンに「関節痛」が出た場合は、花粉症の症状といえるのでしょうか。
この記事では、関節痛が起きた場合に考えられる原因について解説します。
花粉症で関節痛が起こることはある?
本来、花粉が原因となるアレルギー反応で関節痛が起こることはありませんが、二次的に起こる発熱が関節痛や全身の倦怠感を引き起こしている可能性があります。
花粉症では、体に入り込んだ花粉がアレルゲンと呼ばれる刺激となりアレルギー反応を起こします。その結果、鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどの症状が出ます。
花粉症では、鼻水やくしゃみなど花粉が直接の原因となる一次的な症状のほかにも、鼻づまりや鼻水が原因となり発熱などの二次的な症状があらわれます。
微熱が関節痛を引き起こす
花粉症で発熱する原因として考えられるのは、鼻づまりによる脳の酸欠状態や、花粉を体内から追い出すための防御反応、花粉症の症状による体力の消耗・免疫力の低下などです。
ただし、花粉症が原因となる発熱は微熱で、それほど高熱にはなりません。微熱の影響により、関節痛を始め頭痛や寒気、全身の倦怠感を起こすことがあります。
花粉シーズンを通して微熱が続くことも多く、外出して花粉を吸い込んでしまうと特に熱が出やすくなります。
強い関節痛は花粉症ではなく風邪の可能性が高い!
強い関節痛が起こっている場合は、花粉症ではなく風邪をひいている可能性が高いです。
特に初期の段階では、花粉症と風邪は見分けがつきにくいものです。症状の違いをしっかりと確認しましょう。
風邪と花粉症の違い
風邪 | 花粉症 | |
関節痛 | あり | なし |
喉 | 咳、痛み | かゆみ、咳 |
鼻水 | 白〜黄色で粘り気のある鼻水 | 透明でサラサラした鼻水 |
くしゃみ | 出るが頻度は高くない | 1日に何度も出る |
目の症状 | なし | かゆい、充血 |
熱 | 微熱~高熱 | 平熱~微熱 |
その他の症状 | 腹痛、下痢、吐き気、悪寒など | 頭痛がある場合もあり |
風邪の場合、症状は1〜2週間でおさまります。それ以上続いている場合は、花粉症の可能性が高くなります。
花粉症の薬の使用に注意
花粉症と風邪を併発している場合、薬の使用に注意が必要です。
花粉症の薬の主流は、抗ヒスタミン成分が配合されているものです。風邪薬にも抗ヒスタミン成分が含まれており、両方の薬を使用すると成分が重複し、過剰摂取につながり相互作用が起こる危険性があります。
複数の薬を服用する際は必ず医師や薬剤師に相談しましょう。
おわりに:まずは病院の受診を
花粉症シーズンに関節痛が現れた場合、風邪の可能性が高いと考えられます。
ただし、花粉症と風邪の違いについては例外もあります。自己判断ではなく、医療機関に相談することが確実です。
まずは、かかりつけの内科に相談しましょう。