重度の便秘が原因の糞便性腸閉塞(イレウス)は最悪死亡に至る:知っておきたい初期症状とは?

便秘が原因で起こる糞便性腸閉塞(別名:糞便性イレウス)と呼ばれる腸閉塞について解説。注意したい初期症状や治療法を紹介します。

便秘が重症化・慢性化すると最悪死を招くことも

誰もが一度は経験したことがあるであろう便秘。若い女性や高齢者に多く、引っ越しなどによる環境の変化や旅行がきっかけで便秘になる方もいるようです。

人によって排便の頻度は全く異なるため「何日以上排便がないから便秘」という定義はありません。腹部の違和感によって日常生活に支障が出ることが便秘と判断する基準といえるでしょう。

ところが実際に便秘になっても、水分や食物繊維を意識して摂取してるうちに「気づいたら解消してた」という人がほとんどではないでしょうか?そのため便秘は軽視されがちです。

しかし慢性化・重症化した便秘を自覚しないままでいると最悪、死亡に至る場合があります。

その主な原因は便秘による腸閉塞です。腸閉塞は別名イレウスとも呼ばれる病気です。

そこで、この記事では便秘による腸閉塞(イレウス)でみられる初期症状について解説していきます。

腸閉塞(イレウス)ってどんな病気?

食事によって摂取された食べ物や飲み物は胃や小腸、大腸を通過する中で消化吸収されていきます。そして不要なものが便となって肛門から排泄されるのです。

同様に、唾液や胃液も腸で吸収されなかったものは便となります。

腸閉塞(イレウス)は腸の内容物の通過が完全にふさがれたり、通過が障害されている状態のことで、こうした排泄されるべきものが小腸や大腸に詰まっている状態です。

内容物が排泄されずに、詰まっていると腸が拡張しお腹が張ります。

そして、滞留している内容物が口の方へ逆流することにより嘔気・嘔吐をもたらし、さらに症状が進むと、腸管の動脈血流障害による腸管の壊死や穿孔を引き起こし、生命の危険にさらされることもあります。

腸閉塞には様々な種類があり、最も多いのが「癒着性イレウス」というもので、腸と他の臓器との癒着や索状物によって腸管が折れ曲がったり狭くなることで、内容物が排泄されない状態です。過去に、腹部の手術歴がある方、腹部外傷の経験がある方などで腹膜炎を起こされた方が起こしやすいと言われています。

また、頻度は少ないのですが便秘による腸閉塞は糞便性イレウスといわれます。

糞便性腸閉塞(イレウス)の初期症状について

便秘による糞便生腸閉塞(イレウス)による便秘は、通常の便秘の症状と似ているため、初期症状を自覚することは難しいといわれています。

便秘が続いて硬い便の量が大腸で増え、大腸は弛緩・拡張します。便は大腸による水分吸収でさらに硬くなっていき、ますます排便が困難になり、悪循環に陥る状態です。

硬くなった便によって、潰瘍を形成したり、腸管の壁に穴が開いたりすることがあり、さらには腸内細菌が増殖し、敗血症に至ることもあります。

最近の排便習慣が乱れていないか見直すとともに、下記のような症状が起こっていないかチェックしましょう。

〇お腹の張り
〇食欲不振
〇頻繁にお腹がゴロゴロと鳴る
〇きりきりと痛む腹痛
〇吐き気(嘔吐)を繰り返す

糞便性腸閉塞(イレウス)の治療には早めの病院の受診を

便秘による腸閉塞の予防には、便意を我慢しないことや排便習慣を身につけることで便秘の慢性化を防ぐことが大切です。

また、下剤の乱用も腸閉塞を招く要因となるので注意しましょう。

腹部に違和感を感じたからといって独断で下剤を使用し、排便を試みることは危険なのでやめましょう。

腸閉塞は一度かかってしまうと、自力で治すことは不可能です。緊急性の高い病気なので、早めに病院を受診することが治療への近道です。

腸閉塞の疑いで病院を受診する場合は消化器外科や消化器内科を受診すると良いでしょう。

便秘のときの病院の受診については、関連記事をごらんください。

おわりに

慢性化や重症化した便秘による腸閉塞には注意が必要です。腸閉塞の初期症状に気づいたらできるだけ早く医療機関を受診してください。

胃・腸・消化器に関するお役立ち情報

胃・腸・消化器に関連するQA