逆流性食道炎ってどんな病気?
逆流性食道炎とは胃酸の逆流によって食道の粘膜に炎症などが起こる病気です。食生活の変化によって、脂肪分の多い食事を多く摂るようになったことが主な原因といわれています。
胸やけや過度のげっぷ、腹部膨満感が代表的な症状です。
西洋薬では症状が改善しない、あるいは天然素材から作られた生薬によって治療したいという理由から、漢方薬による逆流性食道炎の治療に注目する人が増えています。
そこでこの記事では逆流性食道炎にはどんな漢方が効果的かをご紹介。さらに自分に合った漢方を専門医に選んでもらう場合、どういった診察が行われるかも解説していきます。
逆流性食道炎にはどんな漢方が効く?
逆流性食道炎に効くとされる漢方は主に下記の3つになります。
●半夏厚朴湯/はんげこうぼくとう
●六君子湯/りっくんしとう
●半夏瀉心湯/はんげしゃしんとう
それぞれ、どういった特徴があるのでしょうか?
半夏厚朴湯/はんげこうぼくとう
喉のつかえや食道部の違和感、胃炎、吐き気に効果的とされる漢方です。
神経にも作用するため、ストレスによる緊張感やイライラ、抑うつ状態なども緩和します。
心と体、どちらの面からも逆流性食道炎をケアする漢方薬と言えるでしょう。
冷え性、顔色が悪いとよく言われる人、体力がない人、免疫力が低下している人に比較的適しています。
六君子湯/りっくんしとう
胃炎や胃痛、食欲不振、消化不良、嘔吐といった症状に効果的とされる漢方です。
胃腸の働きを活発にすることで体内の水分の循環を改善します。
胃腸が弱く、食欲がなく、みずおちがつかえ、疲れやすく、貧血性で手足が冷えやすい方に適しています。
ただし、妊産婦の方は医師または薬剤師に相談してから服用してください。
半夏瀉心湯/はんげしゃしんとう
胃腸炎やみぞおちあたりのつかえ、胸やけ、吐き気、げっぷなどに効果的とされる漢方です。半夏瀉心湯を構成する生薬のうち、黄ごんと黄連(おうれん)が炎症による熱を緩和します。
さらに健胃作用のある乾姜(かんきょう)、大棗(たいそう)、甘草(かんぞう)も含まれています。
汗をよくかく人やほてりの強い人で比較的体力のある人に適しています。ただし、妊産婦の方は医師または薬剤師に相談してから服用するようにしてください。
自分に合った漢方が分からないときは漢方医の診察を
逆流性食道炎に効く漢方は分かったけれど、どれが自分に一番合っているか自信が持てない・・という方は漢方医に相談しましょう。
診察では下記の4つの診察が行われます。
望診 | 顔や皮膚の色、体格、舌の状態を診察(舌診といいます)。 |
聞診 | 呼吸や咳の状態、体臭を診ます。 |
問診 | 病歴や自覚症状を確認します。 |
切診 |
手首に触れ脈動を診る「脈診」と 腹部の状態を診る「腹診」があります。 |
特に重視されるのが舌診、脈診、腹診です。
さいごに:漢方医を見つけるには?
最後に漢方による治療を始めるための漢方専門医を見つける方法をご紹介します。
主な方法は2つあり、ひとつは通院している病院で相談するケースです。担当医から漢方専門医を紹介してもらえる場合があります。
もうひとつは日本東洋医学会のホームページから漢方専門医を探す方法です。