冷えで下痢が起こる理由

お腹が冷えることによって腸の収縮運動が激しくなり下痢が起こります。

腸の異常な運動によって、大腸では便の通過速度が早くなるとともに、水分の吸収と分泌のバランスが崩れ、十分に水分を吸収されないままの便が下痢として排出されます。

冷房の効き過ぎ、ジュースやビール・アイスクリームなどの冷えた飲食物の摂り過ぎによって起こりやすいと考えられます。

病院を受診するべき症状

冷えで起こる下痢あれば、一時的な症状と考えられますが、以下のような症状があるときは、冷えによる下痢ではないおそれもあるため、内科・消化器内科などを受診しましょう。

・激しい腹痛
・急な激しい下痢
・水のような下痢
・黒色便
・血便
・吐き気、嘔吐
・発熱やだるさ
・水分が摂れない、または摂っても吐いてしまう
・急激な体重減少をともなう
・お腹にしこりがある

冷えによる下痢に使える市販薬

お腹の冷えが原因の下痢だと心当たりがあり、一時的に引き起こされる下痢であれば、市販の下痢止めを使用することができます。

冷えによる下痢は一時的なもののため、特別下痢を止めなくても問題はありませんが、外出しなくてはいけない、重要な用事があるなどで、どうしても下痢を止めたい場面はあるかと思われます。

冷えによる下痢をおさえるためには、腸の過剰な運動をおさえるロートエキスやロペラミド塩酸塩が配合された市販の下痢止めを使用します。

ロートエキスとロペラミドを比較すると、ロペラミドの方が下痢を止める力が強いですが、眠気が出る場合があるというデメリットがあります。

市販の下痢止めは連用しないこと

市販の下痢止めを2〜3日ほど使用しても症状の改善が見られない場合や、症状が繰り返す場合は、冷えとは別の原因が関係しているおそれもあるため、医療機関を受診してください。

ロートエキスを配合した市販薬

ロートエキスは腸の異常な運動をおさえることで下痢を止めます。

ロートエキスは眠くなる成分ではなく、製品も眠くならないものが多いため、眠くなると困る時に向いています。

ただし、ロートエキスによって目のかすみ・異常な眩しさが起こることがあるため、使用後は、車の運転など乗物や機械類の運転操作を控えてください。

ストッパエル下痢止めEX

口の中で溶けるため、水なしで使用でき、場所やタイミングを選ばない下痢止めです。外出先や電車の中などでも手軽に服用できることが特徴です。

有効成分であるロートエキスが、腸に異常な収縮を起こすアセチルコリンをブロックするため急性の下痢に効果を発揮します。

また、シャクヤクは腹痛をともなう下痢の痛みをやわらげるとともに、冷えにも効果があります。

1回量(1錠)の有効成分
ロートエキス3倍散 60mg
(ロートエキスとしては20mg)
腸の異常な収縮をおさえ、腸内での便の移行スピードをおさえます
タンニン酸ベルベリン 100mg 腸粘膜を保護するとともに、腸内の水分が過剰になるのを防ぎます
シャクヤク乾燥エキス 24mg お腹の痛みをともなう下痢の痛みをやわらげます

ロペラミド塩酸塩を配合した市販薬

ロペラミド塩酸塩は、腸の異常な運動をおさえるとともに、腸の粘膜での水分の吸収・分泌の異常を改善することで下痢を止めます。

ロペラミドの特徴としては、市販薬の中でも下痢をおさえる作用が強い点です。

しかし、眠気が現れることがあるため、使用後は車の運転など乗物や機械類の運転操作を控えてください。

トメダインコーワフィルム

下痢をおさえる作用の強いロペラミド塩酸塩の市販薬です。

水なしでも飲みやすいフィルムタイプの薬で、口中で溶かして使用します。

1回量(1フィルム)の有効成分
ロペラミド塩酸塩 0.5mg 腸の過剰な運動や水分の吸収・分泌の異常を改善して、下痢をおさえます

トメダインコーワ錠

下痢をおさえる作用の強いロペラミド塩酸塩の市販薬です。

錠剤タイプのため、水またはぬるま湯で使用する必要がありますが、フィルムタイプよりも多くの有効成分を配合しています。

シャクヤクは下痢の腹痛をやわらげ、冷えにも良いとされるため、フィルムタイプのものとの差別点です。

1回量(3錠)の有効成分
ロペラミド塩酸塩 0.5mg 腸の過剰な運動や水分の吸収・分泌の異常を改善して、下痢をおさえます
ベルベリン塩化物水和物 40mg 腸内の有害細菌に対して殺菌作用をあらわします
アクリノール水和物 40mg
シャクヤク末 100ng 鎮痛鎮痙作用により、腹痛をやわらげます
ゲンノショウコ末 150mg 腸の粘膜を保護し、腸の状態を整えますさ

そのほかにもロペラミド塩酸塩配合の下痢止めがあります。→【ロペラミド塩酸塩配合の下痢止め一覧

日常でできる予防

すぐにお腹が冷えてしまう方や、職場の冷房が効き過ぎているという方は、日常でできる予防策を取りましょう。

ひざ掛けや使い捨てカイロを使用する

冬はもちろんですが、夏でも冷房の効き過ぎなどが原因で、お腹を冷やしてしまうことが多くあります。

夏でもひざ掛けや使い捨てカイロを利用し、足やお腹を冷やさないように工夫が必要です。

冷たい飲食物を避ける

夏はアイスクリーム・ビール・ジュースなど、冷たいものがおいしい季節ですが、食べ過ぎないように気をつけましょう。

特にお腹をこわした直後は、腸が弱っているため、冷たいものや刺激の強いものを避け、腸への負担が少ない食事を心がけましょう。

水分・ミネラル補給を心がける

下痢をすると、水分やミネラルが多く失われ、脱水状態を起こしやすくなります。

水分の補給はもちろんですが、ミネラルの補給も必要になります。

ドラッグストアなどで売られている経口補水液を利用すると、水分・ミネラルの両方を補給できます。

あたたかいスープなどで、体を温めながら水分とミネラルをとるのも良いでしょう。