ノロウイルスに感染したら出勤停止?

ノロウイルスに感染した場合、会社の具体的な出勤停止期間は法律では定められておらず、それぞれの会社の判断にゆだねられています。

厚生労働省では、労働者が病気にかかった場合は出勤停止とする法律をいくつか定めています。

出勤停止に関わる法律には、労働安全衛生法・労働安全衛生規則・感染症法などがあります。

ただしどんな病気にかかった場合でも出勤停止になるのではなく、厚生労働省が指定する病気にかかった場合にのみ出勤停止となります。

厚生労働省が指定する病気とは、伝染性の疾病・心臓、腎臓、肺などの疾病・一類感染症・二類感染症・三類感染症・新型インフルエンザです。

ノロウイルスは厚生労働省が指定する病気に含まれていないため、法律では出勤停止になりません。

ノロウイルスの出勤停止期間が法律で定められていないとはいえ、実際のところはそれぞれの会社の規則によるため、自分が勤めている会社の就業規則を確認する必要があります。

ノロウイルス感染症で会社を休んだら欠勤扱いになる?

会社の就業規則や会社命令で出勤停止になる場合、休業手当の付与が義務付けられています。

ノロウイルス感染症に関する就業規則や出勤停止命令がなく、ノロウイルスに感染して自己申告で会社を休む場合は、欠勤および有給消化の扱いとなります。

出勤停止が法律で定められている病気にかかった場合は、厚生労働省による「就業禁止」となるため、出勤停止期間の給料や休業手当は支払われません。

ノロウイルス感染症の完治の基準

日本小児科学会ではノロウイルス感染症の完治のめやすとして、「下痢、嘔吐症状が消失した後、全身状態がよい」という基準をもうけています。

ノロウイルス感染症は学校によっては、学校保健安全法が出席停止の対象として指定する第3種感染症と同じ扱いとする場合があります。

第3種感染症の完治の基準は、「医師が感染のおそれがないと認めるまで」と定められています。

ノロウイルス感染症の完治の基準は法律で定められていないため、会社や学校・保育園に確認する必要があります。

自己判断で復帰しないこと

ノロウイルス感染による下痢・嘔吐などの具体的な症状は、1~2日程度でおさまることがほとんどです。

下痢・嘔吐の症状がおさまってもノロウイルスに感染した人の約半数が、最低7日間はウイルスを保有しているというデータがあります。

ウイルスの保有期間は長い人で、2〜3週間から1か月にのぼることもあります。

下痢・嘔吐などの症状がおさまれば、他の人へ感染するリスクはかなり低くなると報告されていますが、ウイルスを保有している限り便の中にウイルスが存在するため他の人へ感染するおそれがあります。

下痢・嘔吐などの症状がなくなっても自己判断で復帰せず、医師と相談しましょう。

学校・保育園の出席・登園停止期間は何日?

ノロウイルスに感染した場合、学校の具体的な出席停止期間は法律で定められておらず、それぞれの学校の判断にゆだねられています。

学校とは、幼稚園・小学校・中学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校・大学・高等専門学校をさします。

文部科学省では、児童や生徒が感染症にかかった場合は出席停止とする学校保健安全法を定めています。

学校保健安全法では、出席停止の対象となる感染症を「学校において予防すべき感染症」として指定しています。

ノロウイルス感染症は学校において予防すべき感染症に指定されていないため、法律では出席停止になりません。

ノロウイルス感染症の出席停止期間が法律で定められていないとはいえ、実際のところはそれぞれの学校の規則によるため、自分が通っている学校の規則を確認する必要があります。

保育園の登園は?

保育園は厚生労働省の定める「保健所における感染症対策ガイドライン」により、学校保健安全法に準拠していると示しています。つまり、保育園の登園停止期間に関しても法律で定められていません。

日本小児科学会では学校保健安全法で指定されている感染症に加え、「学校、幼稚園、保育園において予防すべき感染症」としてノロウイルス感染症を指定しています。

日本小児科学会の指定する感染症は法律で定められているわけではありませんが、学校保健安全法に準じて指定されているため、保育園の登園停止についても通っている保育園の規則を確認する必要があります。

休む場合は診断書が必要?

ノロウイルス感染症で会社や学校を休む場合に診断書が必要かどうかは、会社や学校の規則によります。

また診断書の発行には手数料がかかるため、その負担についても確認したほうが良いでしょう。

診断書の発行手数料は病院によって異なりますが、3,000~4,000円が相場です。

治癒証明書が必要な場合もある

ノロウイルス感染症で会社や学校を休んだあと復帰するときには、治癒証明書の提出を求められる場合があります。

治癒証明書は感染症が完治したことを証明し、医師によって記入されなければなりません。

学校の場合は治癒証明書と併せて、保護者が記入した登校許可願や出席解除願を提出する場合があります。

会社や学校で治癒証明書の用紙が指定されていることもあるため、確認しておきましょう。

ノロウイルスに感染したら

ノロウイルスに感染してしまったら、すぐにかかりつけ医や近くの保健所に相談しましょう。

ノロウイルスは感染力が強いウイルスなので、感染経路を調べ、感染の拡大をふせぐ必要があります。

特に会社や家庭などの集団で生活する環境では、二次汚染により大規模な感染の危険性が高まるので、適切な対処をする必要があります。

またノロウイルスに感染しても発症しない場合や、軽い風邪のような症状の場合もあるため、ノロウイルスだと気が付かないことも少なくありません。

自覚がないまま感染を拡大してしまう恐れもあるので、日頃から手洗いなどの予防と対策をしておきましょう。

まとめ

・ノロウイルス感染症で出勤停止になるかは法律で決められていない
・ノロウイルス感染症で出勤停止になるかは会社に確認

ノロウイルス感染後の出勤について、この2点はおさえておきましょう。

12月頃からノロウイルスの流行はピークを迎えるので、流行時期は意識して予防対策を行いましょう。