コンドーム生産大国・日本。使用率は世界ワースト3位?!
現在、日本は10億個を超えるコンドームを輸出しているといわれ、世界に名だたるコンドーム大国であるといえます。
一方で、日本でのコンドームの使用率はわずか42%!なんと世界ワースト3位という不名誉な結果が出ています。この数値は、世界で最もエイズ人口が多いといわれている南アフリカと同等であるといわれています。
コンドームの使用率が高い国 コンドームの使用率が低い国 |
なぜ、日本ではコンドームの使用率が低いのでしょうか。
そこには「使わない方が気持ちがいいから」「面倒」という身勝手な理由や、「そんなに簡単に妊娠するわけがない」という小さな油断が見え隠れしています。
しかし、忘れてはいけません。
健康な若い男女がセックスをすれば、妊娠する可能性が必ずついてきます。
万が一、望まない妊娠をしてしまった場合、中絶や出産という選択肢は、女性の心と身体に大きな負担がかかります。また、その後の人生が大きく変わってしまうことでもあります。
望まない妊娠をしないために、そして自分とパートナーの身体を病気から守るために。
コンドームについて正しい知識を身につけましょう!
コンドームは最も身近な避妊方法
厚生労働省科学研究班のアンケート調査では、セックスの時に約20%の人が避妊をしていないことが明らかになっています。
避妊方法では、コンドーム(男性用)が、ダントツの1位です。手軽に手に入り、簡単に使用できるコンドームは最も身近な避妊方法であるといえます。
コンドームをつけていれば安心?
コンドームの避妊率は100%ではありません。
コンドームを使用していても、避妊に失敗して妊娠してしまう確率は、なんと年間約15%ほど。決して低い確率ではありません。
避妊に失敗する理由の多くが、コンドームを正しく使用していないことにあります。正しく使用すれば90%以上の避妊率が見込まれるコンドームは、やはり一番身近な避妊方法です。
望まない妊娠をしないためにも、コンドームの正しい使用方法を覚えましょう。
また、パートナーにピルを服用してもらうことも、避妊を確実にする方法の一つです。
紀元前にコンドームの基礎はあり!
コンドームの歴史は古く、原型が生まれたのは、なんと紀元前3000年頃。ヤギやブタなどの動物の盲腸や膀胱が使われていたようです。当時は、現在のように避妊や性病予防の目的ではなく、熱帯病や虫から性器を保護する、セックスの時の小道具、身分や地位の証として使われていたようです。
日本では、国産第一号のコンドームが出現したのが1909年。この頃のコンドームの品質は、今と比べると大変劣悪なもの。1934年に、現在のコンドームの基礎となるラテックス製のコンドームができました。
コンドームの名前の由来はお医者さん!Dr.コンドーム
コンドーム(condom)の名前の由来は、お医者さんの名前です。イギリスの王様、チャールズ2世が愛人に多くの子供を産ませてしまい、このままでは王位継承問題になりかねない状況だったため、Dr.コンドームが避妊具を考案したとされています。
コンドームの正しい装着方法
装着する前に
ペニスが勃起状態になってから装着します。勃起状態の前に装着すると、コンドームの脱落の可能性があります。また、性器が接触する前から装着しないと、正しい避妊や性感染予防の効果が得られません。精子は射精時だけでなく、射精前後でも流出します。
1)コンドームを傷つけないように取り出す
コンドームを取り出す時は、爪を立てず、傷がつかないように注意しましょう。個包装の中に入っているコンドームを片方に寄せて、反対の端を破ってとりだします。
2)コンドームの表・裏を確認して亀頭の先に密着させる
コンドーム先端に精液だまりがある場合は、軽く押さえて空気が入るのを防ぎます。精液だまりに空気が入ってしまうと、射精時にコンドームが破損する場合があります。
3)ペニスの皮を根元まで下げて、コンドームをゆっくりかぶせる
ペニスの皮を根元に手繰り寄せます。亀頭に密着させたコンドームをゆっくり両手の指で引っ張り、根元まで下ろします。陰毛を巻き込まないように注意します。
4)皮部分を調整する
コンドームの根元を持ったまま、ペニスの皮ごと亀頭方向に動かします。ペニスの根元が出たら、またコンドームを下ろすという動作を繰り返します。こうすることでコンドームとペニスの皮が密着し脱落するのを防ぎます。
5)コンドームを巻き下ろして根元までかぶせる
使用後の注意
◼︎射精後は、ペニスが縮み精液が漏れないように、すみやかに膣から出しましょう。コンドームの根元を押さえながら、ゆっくりと膣から抜き取ります。
◼︎使用済みのコンドームは各地方自治体の処分方法に従って処分してください。水洗トイレに流さないようにしましょう。
コンドーム使用上の注意と性感染症の予防について
コンドームの使用上の注意
◼︎1個につき性行為は1回のみ!
コンドームは、1個につき1回限りです。性行為を複数回行う時は、その都度新しいものを使用してください。
◼︎破れないように注意する
爪や歯などで強く触れないようにしてください。細かい傷でも使用中の破損につながります。個別包装のまま持ち歩くと傷がつく恐れがあります。ハードケースや購入時の包装のまま携帯してください。
◼︎品質の劣化に注意!
膣内に挿入する坐薬や、性器に使用する軟膏などの医薬品、ベビーオイル、マーガリン、ローション、ハンドクリームなどと接触すると劣化して破れる危険があります。
◼︎アレルギーに要注意
材料の天然ラテックスゴムが原因でアレルギー症状が出る場合があります。アレルギー症状が出た場合は、すぐに使用を中止して医師に相談してください。
◼︎正しい保管を!
直射日光の当たる場所、高温多湿の場所、防虫剤などの揮発性薬品の近くでは、保管しないようにしましょう。また、使用期限の過ぎたコンドームは、破れる恐れがあるので、使用する前に必ず使用期限を確認しましょう。
コンドームの大事な役割:性感染症の予防
コンドームの大事な役割として忘れてはいけないのが、性感染症の予防です。
コンドームを使用することで、HIVをはじめ、クラミジア、淋菌感染症、梅毒などの性感染症の感染を防ぐことができます。性器ヘルペスやコンジローマなど、コンドームを使用しても防ぐことのできない性感染症もありますが、性器や粘膜の接触で感染する性感染症の予防にはとても有用です。
自分のためにも、パートナーのためにも、コンドームの着用を心がけましょう。
自分とパートナーに合ったコンドームで満足度アップ!
いまでは、どれを選んでいいか悩んでしまうくらい、たくさんの種類のコンドームが市販されています。セックスの時のお悩みや楽しみ方、アレルギーの有無など、自分だけでなくパートナーにも合ったコンドームを選びましょう。
パートナーの方と楽しみながら新しいものを試してみてもいいかもしれませんね。
★2人の仲を深める薄さ!
★普通のサイズがキツイ。。大きめサイズの方へ
★ジワジワあったかい快感を楽しみたい方へ
★性交痛にお悩みの方へ。女性に優しい潤いがたっぷり!
ラテックス・アレルギー
ラテックス・アレルギーは、天然ゴム製品に触れると「じんましん」や「喘息」が発生してしまうアレルギー反応のことです。アレルギー反応を防ぐために、天然ゴム以外の素材でできているコンドームも販売されています。男性だけでなく、女性側のアレルギーも確認しておきましょう。
★世界最薄!うすくても安心、ポリウレタン製コンドーム
★装着感のないやわらかさとフィット感!ポリイソプレン製コンドーム
コンドームで守る「現在」と「未来」
自分たちの家族計画と健康を守るために、コンドームは大事な働きをしています。
男性の方は、セックスの時の装着は最低限のマナーです。
女性の方は、男性を信じて、しっかり「つけて」と言えるように。
自分とパートナーのために、コンドームを正しく使用して愛を育みましょう。
image by photo AC