淋病は市販薬では治せない!治療に必要な抗生物質や注意点を解説

淋病は、男性の場合自覚症状がはっきりしているため、発病したらすぐにでも医療機関の受診をお勧めします。しかし、さまざまな事情で病院に行けない方もいるかもしれません。今回は市販薬による淋病の治療方法や治療に使われる抗生物質について解説します。

淋病は通常の性行為やオーラルセックスによって性器や咽頭(のど)に感染する病気です。

感染する確率は1回の行為で約30%といわれており、非常に感染力が高い性病です。

淋病は男女ともに感染しますが、女性の場合自覚症状がないことが多く、気づかないうちにうつしてしまっていることも多いようです。

男性の場合も、咽頭に感染した場合は症状があまりありませんが、性器に感染した場合非常に強い排尿痛があるため、発見も早くすぐにでも治療したいと思うのではないでしょうか。

しかし、仕事が忙しくなかなか病院へ行く時間が取れなかったり、性病治療のために病院へ行くのは少し気がひけるという方もいるかもしれません。

それでは、淋病は薬局やドラッグストアで売っている市販薬で治療できるのでしょうか。

淋病は市販薬では治らない!

淋病の治療には特定の抗生物質が必要です。

しかし、抗生物質は感染した細菌の種類によって使用すべき成分が異なるため、医師の処方がないと購入することはできません。

そのため、抗生物質は薬局やドラッグストアで買うことができません。また、淋病の治療は市販薬ではできません

つまり、淋病を治療するためには、必ず医療機関で診断を受けることが必要なのです。

最近では、インターネット通販で海外の薬を代行販売しているサイトもありますが、個人輸入の薬は手軽に買うことができる分注意しなければいけない点もあります。

淋菌は、他の性感染症よりも抗生物質に対する耐性を持った耐性菌が出現しやすいです。

つまり、一度の治療で完全に菌を死滅させなければ、再発しさらに強い耐性を獲得してしまうのです。

自分では抗生物質の適切な使用量はわからないため、中途半端な薬剤の摂取をしてしまうと耐性菌が出現し、病院へ行ったとしても別の薬や治療法を探さなければなくなります。

だからといって逆に、抗生物質を使用しすぎると今度は大きな副作用が出てしまう可能性があります。

薬局やドラッグストアで抗生物質が購入できないのは安易な抗生物質の摂取が危険だからだということを理解しておきましょう。

image by

Photo AC

淋病治療に使われる抗生物質

淋病を病院で治療する場合、注射による治療と内服薬による治療のどちらかが選択されることになります。

しかし近年、抗生物質に対する耐性を持った淋菌が増えており、以前使われていた治療薬では効果がないこともあるようです。

医師と相談しながら淋菌が耐性を持っていない薬剤を選択しましょう。

注射による治療薬

代表的な治療薬

セフトリアキソン(ロセフィン)、スペクチノマイシン(トロビシン)、セフォジジム(ケニセフ)

特徴

日本性感染症学会によれば、注射薬の十分量を1回のみ投与し淋菌を確実に除菌する単回投与療法が推奨されています。

セフトリアキソン、スペクチノマイシンおよびセフォジジムは症状によっては100%に近い有効性を有すると考えられているからです。

また、淋病はキスやオーラルセックスによって咽頭(のど)にも感染することがあります。

咽頭に感染した淋病は内服薬では治すことができません。

咽頭の淋病を一緒にすることもできるので、確実に淋病を治療したいのであれば、注射による治療をしてくれる病院へ行くべきでしょう。

内服による治療薬

代表的な治療薬

セフィキシム(セフスパン)、アモキシシリン(サワシリン)、オーグメンチン(AMPC/CVA)

特徴

内服薬としてはセフィキシムの抗菌力が最も強いので注射薬による治療が困難な症例では使用可能です。

ただし、近年の淋菌はセフィキシムに対する耐性を持っていることも多く、30〜40%の無効例があるという報告もあります。

そのため、治療後には完全に淋菌が消失したかどうか検査するべきでしょう。

アモキシシリンやオーグメンチンは淋病による尿道炎の治療にかなりの効果があるとされています。

しかし、セフィキシムと同様に耐性を持っている淋菌が多いため、日本性感染症学会では治療後の検査を推奨しています。

淋病治療の注意点

淋病は治療薬の投与後、淋菌が消失していなくても症状がなくなることがあります。

したがって、治療後に検査して淋菌が検出されないことを確認するまでは油断できません。

症状がなくなったからといって、治療の途中で薬の服用をやめると、淋病がその薬に対して耐性を持ってしまう可能性があります。

淋菌が耐性を持ってしまうと、その薬は効かなくなるので治療がより難しくなってしまいます。

症状がなくなっても自分の判断だけで治療をやめないようにしましょう。

image by

Photo AC

おわりに

淋病になってしまった自覚があっても、性病の治療のために病院へ行くのは気が引けて、市販薬でどうにかしようと考えてしまうかもしれません。

ですが、薬局などでは淋病の抗生物質は買えないため、最近では海外からの個人輸入を利用する方もいるようです。

しかし、淋病の抗生物質は効果の見込めるものから、効果が期待できないものまで何種類もあります。

また、効果のある薬であっても適切な用法用量を守って使用しないと耐性菌を作ってしまい、逆に治療を困難にしてしまうかもしれません。

抗生物質の自己調達はどうしても病院に行けない場合の最後の手段として考えておきましょう。

その他に関するお役立ち情報

その他に関連するQA