HIV感染からAIDS(エイズ)発症までの経過と治療について

エイズは早期に発見してちゃんと治療を続ければ必ずしも死に至る病ではなくなってきました。なるべく早めに検査して治療に着手することが大切です。今回はHIVの感染からエイズ発症に至るまでの経過を解説します。

エイズは感染から早期に発見してきちんと治療を続ければ必ずしも死に至る病ではなくなってきました。

「なるべく早めに検査して治療に着手する」のがポイントになりますので、今回はHIVの感染からエイズ発症に至るまでの経過をまとめてみました。

HIVに感染した後の初期症状からAIDS発症までの流れ

1.感染初期

急性期、ウィンドウ期とも言います。体内で急激にHIVが増殖します。

それに伴い、発熱や発疹、嘔吐や頭痛など風邪とよく似た症状が出ます。

感染者の体内の免疫応答により、数週間で症状は落ち着きます。

2.無症候期

感染後にすぐにエイズが発症する人もいれば、発症しないままの人もいます。

無症候期は数年から10年以上続く人もあり個人差があります。

無症候期は体内で免疫細胞とHIVが拮抗している状態です。しかし近年はこの無症候期が短くなりつつありHIVの病原性が変化した可能性があると考えられています。

免疫細胞はどんどん減って行っているので徐々に次のような症状が現れることがあります。

・長期間による発熱、何度もくり返す発熱

・シーツがビショビショになるくらいの寝汗

・リンパ節の腫れ

・体重減少

・長期間にわたる下痢症状

・吐き気や嘔吐

・倦怠感、疲れやすくなる、体が常にダルい

こうした症状をエイズ関連症候群と呼びます。

無症候期の間でも体の中でHIVは毎日100億個くらい増殖を続け、CD4陽性T細胞が次々と減少していきHIVに感染して平均2.2日で死滅してしまいます。

CD4T陽性細胞は健康な時では血中1µl(マイクロリッター。1µlは1000分の1ml)に700~1500個ありますが、HIVに感染して200個未満になると免疫不全状態になり普段ならかからないような様々な病気(日和見感染症)にかかりエイズを発症します。

3.発症期

血中のCD4陽性T細胞が減少し急性感染症期のような症状が戻ってきます。

そしてエイズ発症の指標となる23の合併症(エイズ指標疾患)でそのうちの1つ以上を発症するとエイズ発症と診断します。

エイズ指標疾患にはカンジタ症、ニューモシスチス肺炎、悪性リンパ腫などがあります。

エイズの治療について

現在、HIVの特効薬はありません。抗HIV薬でウイルスの増殖を抑え、エイズの発症を抑えることで長期間健常時と変わらない生活を続けていくことはできます。

治療はCD4T陽性細胞が350くらいになってから検討されます。

二次感染を防ぐために500/µlからの治療もできるとされていますが一部の医療費助成制度を利用できない可能性があります。

日本で承認されている抗HIV薬

日本で承認されている抗HIV薬には、次のような種類があります。

●核酸系逆転写酵素阻害剤

●非核酸系逆転写酵素阻害剤

●プロテアーゼ阻害剤

●インテグラーゼ阻害剤 

●CCR5阻害剤

これらの抗HIV薬を3~4種組み合わせて併用します。エイズ治療はは基本投薬治療のみです。

投薬治療が始まると高額な治療費がかかるイメージがありますが、福祉制度や助成金なども出ますので各自治体に確認しましょう。

おわりに

HIV感染は気づきにくく発症してから気づくと言うケースが多くなっています。

とても勇気がいりますが、新たな感染者を増やさないためにも心当たりがある人はまず検査してみましょう。

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