カンジダというと女性のイメージが強いですが、男性でもカンジダ菌によって炎症するケースがあります。それが亀頭包皮炎です。
亀頭包皮炎は再発を繰り返しやすい病気であり、早い段階で治療を始めなければ症状はどんどん悪化していきます。
この記事では、亀頭包皮炎の症状や対処法について解説します。
亀頭包皮炎の原因
亀頭包皮炎は子どもは細菌、大人はカンジダ菌が原因で炎症を起こすことが多いといわれています。
カンジダ菌は誰でも体の中に持っている常在菌のため、外から別の病原体が入ることで起きるSTD(性感染症/性病)とは区別されています。ただし、性行為で女性からカンジダ菌や淋菌が感染し、亀頭包皮炎を発症することもあります。
男性器は女性器と構造が違い外気にさらされているので、普通なら菌が繁殖することはあまりありませんが、亀頭や包皮に傷があるとそこに根を張り原因菌が繁殖することがあります。
亀頭包皮炎はカンジダ菌が原因の場合、発症までの潜伏期間通常1~7日です。ただし、潜伏期間は感染した菌によっても異なります。
なお、カンジタ菌が好む環境であれば数時間で症状が出ます。
亀頭包皮炎の症状
・白い垢がでる。
・炎症して赤くなる。ただれる。
・赤い斑点・ぶつぶつ
・軽い痛み
・膿(ウミ)
特に多い症状は赤くなることです。
炎症をおこした部分の皮膚粘膜は弱っているので傷つきやすく、おしっこをしたりすると沁みます。
カンジタ性の亀頭包皮炎になると湿った白い垢(人によっては乾いてカサカサした薄皮)が出ます。ペニスは通常の状態で皮膚から白い垢が出ることはありません。
白い垢が出るのは菌が繁殖している証拠です。
亀頭包皮炎の治療は病院で
大人の亀頭包皮炎は非常に治りにくかったり、再発を繰り返すことが多くあります。症状が軽ければ自然治癒することもありますが、放置すると悪化するため、早めに病院の泌尿器科を受診してください。
特に包茎の人はできるだけ早く病院に行ってください。包茎状態だとペニスが湿っているため菌が繁殖しやすく、通常よりも再発しやすいので注意が必要です。
細菌には抗生物質のクリームや軟膏が使われます。共にばい菌の炎症を抑えますが、カビ(真菌)であるカンジタ菌には効きません。
カンジタ菌には抗生真菌薬のクリームや軟膏が使われます。アレルギーによる炎症だったり、症状によってはステロイドを使う場合もあります。
人によって感染している菌が違うので治療薬の効果には個人差があります。経過を見ながら薬を処方していきます。
亀頭包皮炎の薬に関しては以下の記事でも解説していますのでご覧ください。
また、パートナーの女性が膣カンジダを発症している場合は、以下の女性用のカンジダ市販薬の記事をご覧ください。
症状を悪化させないために注意したいこと
清潔にすることは大切ですが、入浴時にペニスを石鹸で洗い過ぎると症状を悪化させることがあるので注意してください。
石鹸で細菌は落とすことができますが、カンジダ菌は炎症箇所に根をはっている真菌なので石鹸では落ちません。
ばい菌とカンジダ菌の均衡が崩れてしまい逆にカンジダ菌に都合のよい環境を作ってしまいます。ぬるま湯でサッと流す程度で大丈夫です。
亀頭包皮炎の予防法
コンドームなしでの激しいセックスや自慰行為のし過ぎは、ペニスに傷をつけやすくなるので注意しましょう。
女性からの感染を防ぐためにもコンドームを使用しましょう。
セックスのあとや自慰行為のあとに長時間ペニスを洗わないでいると感染の可能性が高くなるので清潔にしてください。細菌もカンジダ菌も溜まった老廃物や尿などを栄養にして増えます。普段から清潔にするように心がけましょう。
おわりに
亀頭包皮炎は症状に対しての恥ずかしい気持ちがまさってしまい、中々病院に行けないという男性が非常に多くなっています。
しかし、病気を放置すると症状が悪化し、再発の可能性も高くなります。早めに病院に行って適切な治療を受けましょう。