お腹が張る原因

「お腹の張り」とは「腹部膨満感」ともいい、お腹あたりが苦しい・重い・ゴロゴロするなどの不快感を生じます。

お腹が張る原因には、次のようなものがあります。

腸内に溜まったガス

腸内にガス(おなら)が溜まることで、お腹の張りを感じます。

ガスが溜まる原因には次のようなものがあります。

■高タンパク・高脂肪な食べ物によって悪玉菌が増え、ガスの量が増える
◼︎食物繊維を多く含む食べ物を摂取しずぎると消化に時間がかかり、ガスが増える原因になる
■会社や学校でおならを長時間我慢していたり、お腹を圧迫する姿勢によってガスが排出されない
■ストレスによって悪玉菌が増えたり便秘になることで、ガスの量が増える
■腸の「ぜん動運動」が低下することでガスが排出されない

胃腸に溜まった空気

話をしながらの食事や、炭酸飲料などによって胃腸に空気が溜まることで、お腹の張りを感じます。

呑気症に繋がるおそれもあるため、注意が必要です。

女性ホルモンバランスの変化

女性ホルモンは、腸のぜん動運動に大きく関係しています。ダイエット・睡眠不足・ストレスなどによって女性ホルモンが乱れることで腸のぜん動運動が低下し、お腹の張りを感じます。

腸のぜん動運動はガスの排出にも関係しているため、女性ホルモンバランスの乱れはガスが溜まりやすくなってしまいます。

また、生理前から生理中にかけての期間は特に女性ホルモンが不安定になるため、腸のぜんどう運動が低下しやすく、お腹が張りやすくなります。

また、生理とお腹の張りについての関係は関連記事をごらんください。

お腹が張ることで疑われる病気

お腹の張りは、重大な病気の症状である場合があります。お腹の張りで疑われる病気は、次の通りです。

お腹の張りと婦人科系の病気の関係については、関連記事をごらんください。

胃炎

暴飲暴食・ストレス・ウイルス・解熱鎮痛剤の服用・ピロリ菌への感染などによって胃の粘膜が弱まって「胃炎」が起こります。

胃の機能低下によってお腹が張り、その他にも吐き気・下痢・嘔吐・胸やけなどのさまざまな症状を引き起こします。

胃下垂・胃腸虚弱

胃が通常よりも垂れ下がっている状態をさす「胃下垂」によって、胃の運動機能が低下し、胃腸の働きが低下します。

これによってお腹が張り、その他にも胃もたれ・吐き気・便秘などのさまざまな症状を引き起こします。

呑気症

ストレス・浅い呼吸・かみしめ・デスクワークでの顔のうつむきなどによって気道を通るはずの空気が食道を通り、胃や腸に入ってしまうことで「呑気症(どんきしょう)」が起こります。

胃の中に空気が溜まることでお腹が張り、その他にも胃痛・げっぷやおならが出やすくなるなどの症状を引き起こします。

過敏性腸症候群

ストレス・情緒不安定などによって腸のぜん動運動に異常が起こることで「過敏性腸症候群」が起こり、腹痛やお腹が張る等の症状があらわれます。

お腹が張る以外に、下痢や便秘の症状も起こります。排便が週3回以下に減少する「便秘型」、1日3回以上も水のような便が排出される「下痢型」、また、便秘と下痢を数日ごとに繰り返される「交代型」などのタイプに分けられます。

腸閉塞

腸の癒着・ねじれ・詰まりなどによって「腸閉塞(イレウス)」が起こります。

便やガスの排出が妨げられることでお腹が張り、その他にも腹痛・吐き気・嘔吐などのさまざまな症状を引き起こします。

大腸がん

「大腸がん」は、運動不足・食生活の偏り・肥満・飲酒などによって起こるといわれています。

便秘によってお腹が張り、その他にも血便・下痢・便が細くなるなどの便通異常を引き起こします。進行してから目に見える症状が現れることが多く、自覚症状もないため検査以外での早期発見は難しいといわれています。

お腹の張りの予防・対策

食生活を整える

胃腸に負担をかける食生活はお腹が張る原因となります。

にんにくやからいものなど刺激の強い食べ物を食べ過ぎないようにしたり、腹八分目を心がけて消化の負担のならないように意識をしましょう。

腸内環境を整える

腸内に悪玉菌が増えることでガスが発生し、お腹が張る原因となります。また悪玉菌は腸内環境のバランスを崩し、生活習慣病・肌荒れ・肩こりなどの症状も引き起こします。

乳酸菌を含む食品を積極的に摂取し、善玉菌を増やし、腸内を整えましょう。

【乳酸菌を含む食べ物】

■ヨーグルト
■チーズ
■納豆
■漬物
■味噌 など

ストレスを溜めない

ストレスによる自律神経の乱れも、お腹が張る原因となります。

好きな音楽を聴く・お風呂にゆっくりつかる・適度に運動をする・本を読むなど、自分がもっともリラックスできる方法を探してみましょう。

また、生活リズムが乱れていたり、十分な睡眠や休息がとれていないとストレスを感じやすくなるため、自分の生活リズムを見直してみるのも良いでしょう。

仕事や人間関係など、ストレスの原因を取り除くこともストレスを溜めない対策のひとつです。

お腹の張りを解消する薬

薬によって解消できるお腹の張りは、腸内にたまったガスによるものと胃炎によるものの2つです。

女性ホルモンバランスの乱れによるお腹の張りは、医師の診断のもとでホルモン製剤や漢方を処方してもらう必要があり、その他の病気が疑われる場合は症状に応じて内科または消化器内科・胃腸科などで診断を受ける必要があります。

また、ガス溜まり・胃炎によるお腹の張りを市販薬で治療する場合も、必ず薬剤師や登録販売者に相談した上で購入してください。

ガス溜まりによるお腹の張りに効く薬

ガス溜まりによってお腹が張る場合は、ガスそのものを潰す薬や腸内環境を整えることガスの発生をおさえる薬を使用すると良いでしょう。

ガスピタンa

有効成分「ジメチルポリシロキサン」が腸内のガスをつぶし、お腹の張りをやわらげます。また、お腹の調子を整える「乳酸菌」、ガスの発生をおさえる「セルラーゼAP3」も配合されています。

ガスピタンの効能効果などについて詳しくは関連記事をごらんください。

ビオフェルミンVC

ビフィズス菌と乳酸菌である「ラクトミン」に、ビタミンC・B2・B6を配合することで、悪玉菌の増殖をおさえ、ガスの発生をおさえます。

胃炎によるお腹の張りに効く薬

胃炎によってお腹が張る場合は、胃酸の分泌をおさえる薬や胃粘膜を保護する薬を使用しましょう。

ガスター10

有効成分「ファモチジン」が胃酸の分泌をコントロールすることで、胃酸の出過ぎによる胃痛を緩和します。

ガストール細粒

有効成分「M1ブロッカー」が胃酸の過剰分泌をおさえ、「メタケイ酸アルミン酸マグネシウム」が胃酸を中和し、胃粘膜を保護することで、胃痛を緩和します。

おわりに

日常生活からくるお腹の張りは特別なことをする必要はなく、生活習慣を整えるだけで改善することができます。

生活習慣を整えることはお腹が張るのを防ぐだけでなく、さまざまな面で良い影響があるため積極的に対策を行いましょう。