花粉症の薬はいつから飲み始める?
花粉による症状に対しては、花粉飛散予測日か、鼻がむずむずするなどの症状を感じてから、抗ヒスタミン薬などを服用する「初期療法」が効果的とされています。
初期療法を行うと花粉症の重症化が抑制されるとの報告がある
スギ花粉症に対する初期療法は『鼻アレルギー診療ガイドライン2016』でも推奨される治療法になっていて、初期療法を行う場合と行わない場合では、初期療法を行った場合の方が花粉症の重症化が抑制されるとの報告があります。
また、初期療法については、厚生労働省の花粉症Q&A集(平成22年度)でも、以下のように記載されています。
Q 早く治療すると、どのようなメリットがあるのですか。
A 花粉症の症状が起こりはじめたごく初期では、鼻粘膜にまだ炎症が進んでおらず、この時期に治療を開始すると粘膜の炎症の進行を止め、早く正常化させることができるため、花粉症の重症化を防ぐことができます。
初期療法で使用される薬としては、第2世代の抗ヒスタミン薬や、鼻噴霧用ステロイド薬などが選択肢の一つとなっています。
花粉が飛び始める時期【2024年最新版】
スギ花粉が飛び始める時期※は地域によってことなります。
ここでは日本気象協会が発表した「2024年春の花粉飛散予測(第3報)」をもとに、スギ花粉が飛び始める時期を各地域ごとに紹介します。
花粉飛散予測時期 | 地域 |
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2月上旬 | 東京都、福岡市 |
2月中旬 | 金沢市、名古屋市、大阪市、高松市、広島市 |
2月下旬 | 仙台市、新潟市、松本市 |
3月上旬 | 秋田市 |
※1㎡あたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日
2月上旬に花粉飛散が予測されている地域は東京都、福岡市になります。2月中旬に花粉飛散が予測されている地域は金沢市、名古屋市、大阪市、広島市になります。
2月下旬に花粉飛散が予測されている地域は仙台市、新潟市、松本市になります。
3月上旬に花粉飛散が予測されている地域は秋田市になります。
毎年のように花粉症に悩まされている方は、お住まいの地域の花粉飛散予測時期を確認のうえ、抗ヒスタミン薬の服用など、早めに花粉対策をはじめるとよいでしょう。
■2024年の花粉飛散量は前シーズンよりも少ない予想
2024年の花粉飛散量と前シーズンの飛散量を比較すると、広い範囲でやや少ない~少ないと予想されています。
ただし例年(過去10年の平均)と比べると、昨年の猛暑の影響で、多くの地域で例年並みか例年よりもやや多い花粉飛散量になると予想されています。
花粉症の市販薬の選び方
花粉による鼻の症状に効く飲み薬には抗ヒスタミン薬と漢方薬などがありますが、一般的に使われることが多いのは抗ヒスタミン薬と呼ばれる薬です。
抗ヒスタミン薬は花粉による鼻の症状に対して使用される薬で、「鼻アレルギー診療ガイドライン2020」でも、第2世代の抗ヒスタミン薬の使用が選択肢の一つとして推奨されています。
第2世代の抗ヒスタミン薬がおすすめ
抗ヒスタミン薬には第1世代と第2世代の抗ヒスタミン薬があり、第2世代の抗ヒスタミン薬では、第1世代の効果をできるだけ維持したまま、眠気などの副作用が比較的出づらいように作られています。
そのため、眠気などの副作用が気になる時は第2世代の抗ヒスタミン薬がおすすめです。
ただし、第2世代の抗ヒスタミン薬のなかにも服用後の車の運転を禁止しているものがあるため、使用前に添付文書をしっかりと確認しましょう。
■第2世代の抗ヒスタミン薬
【第2類医薬品】ケアビエン 120錠入り 60日分【第二類医薬品】
特徴 |
・第2世代の抗ヒスタミン薬 ・有効成分|フェキソフェナジン塩酸塩 ・無理なく続けられるリーズナブルな価格 ・服用回数|1日2回 |
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ケアビエンは、フェキソフェナジン塩酸塩を配合した、第2世代の抗ヒスタミン薬です。比較的眠くなりにくいことが特徴です。
フェキソフェナジン塩酸塩が花粉やハウスダストなどによる、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなどのつらい鼻のアレルギー症状を改善します。
ケアビエンは、無理なく続けられるリーズナブルな価格です。
効能効果 |
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花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:くしゃみ、鼻みず、鼻づまり |
花粉による症状に効く市販薬には点鼻薬や目薬などもある
花粉によるアレルギー症状に効く市販薬には、抗ヒスタミン薬の他に、点鼻薬やアレルギー用目薬があります。
抗ヒスタミン薬と点鼻薬が鼻のアレルギー症状(鼻水や鼻づまり、くしゃみ)に効果をあらわす一方、アレルギー用目薬は目の症状(目のかゆみ・充血・異物感など)に効果をあらわします。
以下の記事では、花粉よる鼻や目の症状に効く市販薬などについて紹介しています。