はじめに:「赤チン」を知っていますか?

みなさんは、「赤チン」という通称で親しまれてきたお薬をご存知ですか。

赤チンの正式名称は「マーキュロクロム液」と呼ばれる局所殺菌剤で、皮膚のケガや傷ができたときに消毒剤として日本国内の家庭でも広く使われていました。

「赤チン」と呼ばれるのはその赤い色の見た目からきているのですが、同じように今でも消毒で使われる「ヨードチンキ」が茶色いのに対して、マーキュロクロム液は赤かったことから「赤チン」という俗称がついたのでした。

1970年代までは日本国内の生活の場に出回っていたので、今の40代以上の方にとっては懐かしさを感じるのではないでしょうか。

日本国内から消えた赤チン・マーキュロクロム液

ところが、1970年代になると赤チンは日本国内から赤チン(マーキュロクロム液)は姿を消しました。

これは、赤チンの成分である「マーキュロクロム液」の成分であるメルブロミンの化学構造式の中に「水銀」が含まれ、メルブロミンは有機水銀に含まれる化合物であったため、1973年に国内での製造が中止されてしまったためです。



 

海外の一部の国ではいまだ現役な赤チン

有機水銀骨格をもった成分が含まれているとはいえ、消毒剤として塗り薬に使われる赤チンは皮膚から吸収される量は少なく、また濃度も薄められていることから毒性は小さく安全性は高いとされています。

そして、なにより原材料であるメルブロミンはとても原価が安く、いまでも発展途上国を中心に現役で活躍しているのです。

おわりに

日本国内では製造が停止され見かけることが少なくなった「赤チン」ですが、海外から取り寄せて使用している方もいるくらい今でも根強いファンがいたりします。

海外旅行をしたときはもしかしたら見つけられるかもしれませんね。

メルブロミン(merbromin)という成分のお薬があったら昔を懐かしんでみてはいかがでしょうか。