はじめに ~風邪と間違われやすい頭痛と蓄膿症~

鼻水、鼻づまり、のどの痛みなどがあり、風邪かな?と思ったら、同時期に頭痛がする…その頭痛が一向に治まらない…。
風邪をひくと鼻症状や頭痛が起きることは珍しくありませんが、通常は、風邪が完治すれば頭痛も治まるはずです。
ところがずっと鼻づまりやのどの痛みなどが続き、頭痛も長く続く場合、その原因は風邪ではなく、「蓄膿症(ちくのうしょう)」かもしれません。

頭痛の原因は様々ですが、鼻と頭痛の関係を知っておきましょう。


 

蓄膿症とは副鼻腔炎が慢性化してしまったもの

蓄膿症は、鼻の「副鼻腔(ふくびくう)」に細菌が入って炎症を起こす「副鼻腔炎」が慢性化し、膿がたまってしまうものです。

副鼻腔とは、鼻の周りにある大小合計8個の空洞です。

前頭洞(ぜんとうどう)=額の左右
蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)=両目に間の鼻の奥
篩骨洞(しこつどう)=目の間
上顎洞(じょうがくどう)=ほおの左右

このような空洞が左右にそれぞれ4個ずつあり、本来空洞である部分に細菌が入って炎症を起こす急性のときに治さないと、膿がたまってしまう慢性副鼻腔炎=「蓄膿症:ちくのうしょう)」になり、治りにくく治療期間が長引きます。
 

蓄膿症の症状は?

蓄膿症の症状は

・ドロっとした黄緑色の鼻汁
・いつも鼻が詰まって息苦しい
・口呼吸のためのどの痛みや咳が出る
・鼻汁がのどに流れる
・鼻や口から嫌なにおいがする
・夜眠れない
・ぼーっとする、集中力の低下
・味覚障害
・頬、目の周り、歯が痛い
・頭痛が長く続く

個人差はありますが、このような症状が慢性的に起こり、鼻症状から最初は風邪かと思いがちですが、蓄膿症の場合は熱は出ません。
特に、長期間頭痛が続くことがあり、鼻症状がひどいため、頭痛の原因が蓄膿症だとういうことに気付かないことがあります。

 

蓄膿症頭痛の原因と症状

両目の間の鼻の奥ある蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)と目の間の篩骨洞(しこつどう)に膿が溜まると、神経を圧迫することで頭痛が起こります。

蓄膿症頭痛の症状

  • 鼻づまりと共に常に頭が重い
  • 頭の後頭部まで広範囲に痛みを感じることがある
  • こめかみを軽く叩くと響くように痛む
  • 下を向くと頭痛が悪化する
     

このような頭痛の原因が、検査の結果で蓄膿症だったということが多くあります。
 

蓄膿症頭痛の治療法と予防法

蓄膿症頭痛は、頭痛そのものを緩和しようと鎮痛剤を飲んだりしても治りません

頭痛の根本的な治療には、まず副鼻腔の炎症を取って膿(うみ)を出し切ることが必要です。

■蓄膿症の治療法
・副鼻腔の洗浄やたまった膿を吸引
・ネプライザーで鼻から薬剤を直接吸入
・抗生物質や鎮痛剤など
・手術

このような方法があります。耳鼻咽喉科の医師に従い治療しましょう。

■蓄膿症の予防法
蓄膿症を予防するためには、風邪の予防をすることと、花粉、ハウスダストなどを防ぐために、部屋の清掃が大切です。
また日頃からウイルスや細菌への抵抗力を高めるために規則正しい生活を心がけましょう。


 

さいごに

頭痛と蓄膿症には密接な関係があることがお分かりいただけたと思いますが、頭痛は風邪やストレス、病気など様々な原因で起こりるため、原因によって対処法や治療法も異なります。
特に今回の蓄膿症(慢性副鼻腔炎)による頭痛は、蓄膿症自体の悪化に伴い、長期間頭痛に悩まされることになるため、まずは鼻水の色が変だったり鼻症状がある場合は、単なる風邪だと軽視せず早めに耳鼻咽喉科へ相談しましょう。