インフルエンザワクチンは本当に効果ある?副反応・種類・値段まで徹底解説!

インフルエンザワクチンの効果・副反応・種類・値段などの基礎知識から、2017/2018シーズンのワクチン不足の理由、卵アレルギーや水銀による妊婦への影響があるかまで徹底解説します!

インフルエンザワクチンは効果ある?

インフルエンザワクチンは感染を完全に防止することはできませんが、発症を防いだり、発症した場合でも重症化を防ぐ効果があります。

特に、高齢者や基礎疾患のある方は重症化し、肺炎や脳症などの重い合併症を引き起こしてしまう危険性があります。ワクチンを接種することで得られる一番大きな効果は、この重症化を予防することができるという点です。

厚生労働省の発表では、インフルエンザワクチン株とその年の流行ウイルスが一致した場合、特に65歳未満の成人においては高い効果を示す研究結果が出ています。

対象 結果指標 有効率
65歳未満の健康成人 発病 70〜90%
小児(1〜6歳) 発熱 20〜30%
一般高齢者* 肺炎・インフルエンザでの入院 30〜70%
老人施設入所者* 発病 30〜40%
肺炎・インフルエンザでの入院 50〜60%
死亡 80%

*65歳以上の方

流行ウイルスが予防接種のワクチン株と異なった場合、予防としての効果は減りますが、重症化や死亡を防ぐ点では期待ができます。

2017/2018シーズンのワクチン株の種類は?

インフルエンザワクチンの有効期間は?

インフルエンザワクチンを接種したあと、免疫力がつき予防効果が現れるのは約2週間後です。その後、約5か月間効果が続くとされています。

そのため、インフルエンザワクチンは毎年接種する必要があります。

インフルエンザワクチンの効果や有効期間について詳しくは関連記事をごらんください。

インフルエンザワクチンの副反応

予防接種などの注射の後に現れる体調の変化は、予防接種の副作用ではなく「副反応」と呼ばれる体の自然な反応です。副反応は、予防接種の目的である「抗体を得る」以外の皮ふや全身に起こる反応なのです。

局所の副反応:腫れ・赤みなど

インフルエンザワクチンを接種した場所に起こる副反応として、腫れ・赤み・痛みなどがあります。

これらの症状は、通常2~3日程度でおさまります。

■インフルエンザ予防接種で腫れることはよくある

接種部位周辺が腫れることは、インフルエンザの予防接種では主な副反応のひとつです。

1歳以上13歳未満の小児を対象とした試験では、2回接種したときの副反応として、1歳以上3歳未満で注射部位が腫れたのは12.5%、3歳以上13歳未満では36.1%という結果が出ています。

基本的には自然に腫れが引くのを待てば問題はありませんが、腫れに伴って痛みやかゆみが気になる場合は濡れタオルや氷をくるんだタオルなどで冷やすことをおすすめします。ただし、冷やし過ぎには注意してください。

インフルエンザ予防接種の副反応としての腫れについては、関連記事をごらんください。

全身性の副反応:発熱・頭痛など

全身の症状として、発熱・頭痛・寒気・倦怠感・関節痛・下痢などが起こる場合があります。

これらの症状は、通常2~3日程度でおさまります。

重大な副反応

まれに、重大な副反応としてショック・アナフィラキシー様症状(発疹、じんましん、赤み、かゆみ、呼吸困難、血管浮腫など)が起こる場合があります。

これらの症状は、ワクチンに対するアレルギー反応であり、ほとんどの場合は接種後30分以内に起こります。インフルエンザワクチンを接種した後は、病院内で30分程度安静にしていると良いでしょう。また、帰宅後に異常が現れた場合は、すぐに医師に報告してください。

 インフルエンザワクチンを受ける時期はいつ?

インフルエンザ予防接種に適した時期

インフルエンザの予防接種は、10月から11月に受けることが理想的です。

インフルエンザの流行は、毎年12月頃からはじまり1月から3月にピークを迎える事が多い傾向にあります。予防接種の効果が発揮されるまで2週間程度かかることを考慮に入れて、遅くても12月中旬までには受けることをおすすめします。

ただし、12月中旬を過ぎてしまった場合も、予防効果がないわけではないので、必要に応じて予防接種を受けてください。

また、13歳未満の方は2回の接種が有効とされており、接種間隔を1〜4週程度空ける必要があるので、早めに計画を立てましょう。

病院の予約はいつから?

インフルエンザ予防接種は予約開始も接種開始も病院によって異なります。

多くの病院で10月初旬〜中旬にかけて予防接種を開始します。それにあわせて予防接種の予約も9月中から始まる病院もあります。

病院によっては予約制ではない場合もあるため、詳しい時期や予約が必要かどうかについては、接種予定の病院に直接お問い合わせください。

2017/2018シーズンはインフルエンザワクチンの製造量が例年に比べて少ないため、インフルエンザワクチンを入手できない病院も出ています。今シーズンは特に、接種を検討している病院に事前確認を取りましょう。

2017/2018シーズンはインフルエンザワクチン不足?!

インフルエンザワクチンの値段

インフルエンザワクチンの予防接種は、基本的に10割自己負担となります。

インフルエンザワクチンは値段が定められていないため、各医療機関によって料金は異なりますが、ほとんどが3,000円台に設定しています。

予防接種を受けるには予約が必要な場合が多くあります。予約をする際に接種を検討している医療機関に実際の料金を問い合わせてください。

保険や補助は適用される?

インフルエンザワクチンの接種に健康保険や医療費控除は適用されません。健康保険や医療費控除の対象は治療であり、予防が目的のインフルエンザワクチン接種は対象外となります。

しかし、加入している保険組合によっては予防接種の補助金が適用されるところもあります。また、社内で費用補助を行っている企業もあります。

また自治体によっても、13歳未満や65歳以上の方に対してなど対象が限定されていることが多いですが、補助金が出る場合があります。

予防接種の予約をする前に、自分が加入している保険組合や自治体へ問い合わせることをおすすめします。

インフルエンザワクチンの接種の値段について、詳しくは関連記事をごらんください。

2017/2018シーズンのインフルエンザワクチン株の種類

インフルエンザウイルスにはたくさんの種類があります。そのため、インフルエンザワクチンは、その年(シーズン)に流行が予想されるウイルスの種類に合わせて毎年製造されます。

現在のインフルエンザワクチンは4価ワクチンと呼ばれ、4種類のウイルス株が含まれています。

国立感染症研究所より発表された平成29年度(2017-2018シーズン)インフルエンザワクチンの内容は、次のとおりです。A型2種類、B型2種類が含まれています。

①A/Singapore(シンガポール)/GP1908/2015IVR-180)(H1N1)pdm09
②A/Hong Kong(香港) /4801/2014(X-263)(H3N2)
③B/Phuket(プーケット)/3073/2013(山形系統)
④B/Texas(テキサス)/2/2013(ビクトリア系統)

昨年のワクチンとは、A型が1種類変更されています。

インフルエンザワクチンは、さまざまなメーカーから「インフルエンザHAワクチン」という一般名で製造されています。各メーカーのワクチンには、共通してこの4種類が含まれます。

2017/2018シーズンはインフルエンザワクチン不足?! 

2017/2018シーズンはインフルエンザワクチンの製造量が、昨シーズンに使用された量に比べて4%下回ることを厚生労働省が発表しました。

インフルエンザワクチンは毎年その年に流行するであろうウイルスを予測して製造されますが、今年度はワクチン株の決定が遅れたことが原因です。

■ワクチン不足の対策は?

13歳以上の小児や成人はワクチン接種を1回にすることを周知するなどの対策が取られていますが、ワクチンの入手が困難で予防接種の開始時期が例年より遅れたり、入手できない医療機関も出ています。

インフルエンザ予防接種を受ける際は、あらかじめ医療機関に問い合わせて接種できるかを確認してください。

2017/2018シーズンのインフルエンザワクチン不足について、製造量や対策に関して詳しくは関連記事をごらんください。

インフルエンザワクチンの種類と特徴

ワクチンとは、ウイルスや細菌による感染症の予防接種に使用される薬のことです。

感染症にかかると、体の中ではそのウイルスや細菌に対して抗体が生まれます。その後、再び同じウイルスや細菌が体に入ってきたときに発症を抑えたり、発症しても軽い症状ですむようになります。

インフルエンザワクチンの種類:不活化ワクチン

ワクチンは、含まれている病原体(ウイルスや細菌)の状態によっていくつかの種類がありますが、現在日本で使用されているインフルエンザワクチンは不活化ワクチンと呼ばれるものです。

不活化ワクチンとは、ウイルスや細菌を不活化して感染性や病原性をなくし、抗体をつくるのに必要な成分のみで作られているワクチンのことです。接種後、体内で病原体は増殖しません。

不活化ワクチンは妊娠中でも接種できる

不活化ワクチンでは体内で病原体は増殖しないため、妊娠中の方が接種しても胎児に影響がでることはありません。

一方、生ワクチンは妊娠中の方は使用することができません。生ワクチンには生きた病原体が含まれているため、体内で増殖した病原体が胎児に影響を与える危険性があるためです。

インフルエンザワクチンの安全性:卵アレルギーや水銀について

日本で製造されているインフルエンザワクチンは、世界と比較しても高い品質をもったワクチンです。

各メーカーの製造施設では、厚生労働大臣の定める「生物学的製剤基準」に基づいて品質検査を行っています。さらに、国立感染症研究所の国家検定にも合格したもののみが出荷され、医療機関で使用されます。

卵アレルギーの方は接種できる?

インフルエンザワクチンに含まれるウイルス株は、鶏卵を使用して増殖させているため、ごく微量の鶏卵に由来する成分が含まれている場合があります。

そのため、卵アレルギーのある方は「接種要注意者」に該当し、接種には注意が必要です。医師が健康状態と体質を考慮し、診察を行ったうえで接種が適しているかどうを判断します。

卵アレルギーのある方は、必ず医師に報告してください。

卵アレルギーについては関連記事をごらんください。

インフルエンザワクチンに含まれている水銀:妊婦への影響は?

インフルエンザワクチンには、エチル水銀に由来する防腐剤が含まれているのものと、含まれていないものがあります。

含まれる防腐剤はごく微量であり、妊娠中の方が使用しても母体や胎児には影響を与えることはないといわれていますが、妊娠中の方は防腐剤が含まれていないワクチンを希望することも可能です。

防腐剤が含まれていないワクチンを選択する場合は、担当の医師に伝えましょう。

インフルエンザワクチンに含まれる防腐剤の詳しい情報については関連記事をごらんください。

インフルエンザワクチン接種当日の注意点

インフルエンザワクチンを接種した後に気になる日常生活の注意点を確認しましょう。

飲酒

インフルエンザの予防接種を受けた後は、大量の飲酒は避けましょう。

お酒の強さに関しては個人差がありますが、お酒に強い人でも予防接種後の飲酒はなるべく避けることをおすすめします。もしどうしてもお酒を飲まなければいけない場合は、飲む量を最小限にとどめましょう。

お風呂

予防接種をした日でも入浴は可能です。

ただし、接種後に熱が出るなど副反応とみられる症状が出た場合は入浴を控えましょう。

体を洗うときなどに注射した部分を強くこすったり、長時間の入浴は避けてください。体に負担がかかりすぎないように注意しましょう。

運動

厚生労働省が発表している情報には、運動を避けるべきという明確な決まりはありません。しかし一般的には、接種当日の激しい運動は避けることが望ましいです。

マラソンやサッカー、競泳競技など、運動量が多く長時間行うスポーツは激しい運動といえます。それ以外の自転車やストレッチなどの軽い運動であれば、接種当日でもいつも通りの生活をしても問題はありません。

部活動などの場合は軽めの運動にとどめる必要がありますが、集団接種の場合は医師や学校の指示にしたがってください。

また、子供がはしゃぐ程度の遊びについては制限はありません。接種後30分は安静にさせ、体調に変化がない場合は一日中安静にしていなくても大丈夫です。庭で行うようなプール遊びについても問題ありません。

おわりに

インフルエンザワクチン不活化ワクチンに分類され、生きたウイルスは含まれていません。

インフルエンザワクチンの種類と特徴を理解したうえで、安心して予防接種を受けましょう。疑問点がある場合は、接種を受ける前に医師に相談してください。

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