インフルエンザC型の特徴

一度感染すれば免疫がつく

インフルエンザC型は、A型やB型と異なりウイルスの形が変異することがほとんどありません。そのため、一度感染して体内に抗体ができたら、その後症状が現れることはごくまれです。

また、ウイルスの変異がほとんど起こらないため、爆発的に流行することもありません。

子どもの感染が多い

インフルエンザC型は、ほとんどの人が7歳までに感染し抗体を獲得します。

その後、成人になっても抗体が保たれるため、次の感染では症状がほとんど現れません。そのため、抗体を獲得したあとにインフルエンザC型に感染し発症しても、風邪と間違われることも多く病院を受診しないケースも多いと考えられます。

症状が比較的軽い

インフルエンザC型の症状は、A型やB型のように高熱や激しい症状が出ることは少なく、風邪と間違われることも多いようです。

一般の小児科ではインフルエンザC型の検査を行わないため、幼少期にインフルエンザC型に感染したと記憶にある人の方が少ないはずです。

そのためインフルエンザC型に感染した覚えがない人でも、実は幼少期に感染していて抗体ができているとのケースもあります。

子どもは注意!インフルエンザC型の症状

インフルエンザといえば、38~40℃の高熱、倦怠感、悪寒、関節痛などの突然の重い症状が代表的ですが、インフルエンザC型ではインフルエンザ特有の激しい症状はほとんどみられません。

症状は微熱や鼻水・鼻づまりなどであり、風邪と間違われることも多くあります。

ただし、症状の出方には個人差があります。体の不調が長く続く場合は病院を受診しましょう。

 インフルエンザのA型・B型・C型の症状の違い

  A型 B型 C型
主な症状 【強い症状】
・急な発熱(38度以上の高熱)
・倦怠感
・関節痛や筋肉痛
・激しいせき
・のどの痛み
・つらい頭痛
・鼻水 など
【基本的にA型と同じ】
・熱が上がらないことも多い
・下痢や嘔吐が多いという医師もいる
【風邪と同程度】
・微熱
・鼻水、鼻づまり
発症年齢 年齢問わず 年齢問わず ほとんどが子ども
流行時期 12〜3月 2〜3月 特になし
ウイルスの種類 144種類 2種類 1種類

インフルエンザのA型・B型について、詳しくは関連記事をごらんください。

2歳以下は重症化に注意!

インフルエンザC型はほとんど風邪のような症状がメインですが、まれに重症化することもあります。重症化すると高熱、嘔吐、下痢などが起こります。

また、重症化したのちに結膜炎や気管支炎、インフルエンザ脳症などに進展する事例もあります。

インフルエンザC型は、ほとんどの場合は軽症ですみますが、小さな子どもが発症した場合には、体調の変化をしっかり観察してください。風邪と勘違いされやすいC型ですが、症状が長引く場合などには早めの受診を心がけましょう。

インフルエンザC型には大人も感染する?

大人になると、インフルエンザC型に感染しなくなるわけではありません。発症しても症状が軽いため、風邪と勘違いされ気づきにくいのです。

インフルエンザC型は6歳までの子どもを中心に感染するウイルスであり、ほとんどの子どもが幼少期に感染しています。インフルエンザC型はウイルスが変異することがほぼないため、幼少期に一度感染すると長く有効な免疫ができます。

そのため、大人になってから発症しても症状が軽減されるため、風邪と勘違いされて気づかれていないと考えられています。

子どものころにインフルエンザC型に感染していない場合は?

一般の小児科ではインフルエンザC型の検査を行わないため、幼少期にインフルエンザC型に感染したと記憶にある人はあまりいないと考えられます。

そのため、インフルエンザC型に感染した覚えがない人も、実は幼少期に感染していて抗体ができている場合が多くあります。

子どものころにインフルエンザC型に感染していない場合、免疫がついていないため大人になってから感染するおそれはあります。また、感染し抗体ができていても、何らかの原因で免疫力が落ちていた場合などは発症するおそれもあります。

どちらの場合でも、風邪よりは症状が重くなると考えられるため、熱が高いなど症状が重い場合は病院を受診しましょう。

インフルエンザC型の予防接種はある?

インフルエンザA型・B型の最も効果的な予防法は予防接種です。インフルエンザ予防接種のワクチンは、現在A型2種類とB型2種類に効果のある「4価ワクチン」となっています。

ただしインフルエンザワクチンは、インフルエンザC型には効果を発揮しません。

インフルエンザC型は、発症しても風邪とおなじくらいの症状にしかならないため、ワクチンは不要と考えられており、現時点ではインフルエンザC型に効果のあるワクチンはありません。

ただし、インフルエンザC型は除外されているとはいえ、他のインフルエンザの発症を防ぐためにも、乳幼児期には必ずインフルエンザワクチン接種を受けておくことが大切です。

インフルエンザC型に感染したら?

インフルエンザが疑われて病院を受診した場合、インフルエンザの検査を行います。現在主流となっているインフルエンザの検査は「迅速診断キット」です。ただし、迅速診断キットでは、インフルエンザA型とB型の検出しかできません。

そのため、インフルエンザC型に感染し発症していた場合も「陰性」と結果が出てしまい、多くは風邪と診断されます。

どうしてもインフルエンザC型と確定したい場合には、専門の医療機関でウイルス分離によって調べるしかありません。

しかし、専門の検査には1週間から10日ほど時間がかかり、インフルエンザC型の場合はその間に完治してしまうことがほとんどです。そのため、インフルエンザC型の検査にはあまり有用性はないと考えられています。

タミフル・イナビルは効かない

インフルエンザA型・B型では、タミフル・リレンザ・イナビルといった抗インフルエンザ薬が処方されます。しかし、インフルエンザC型には抗インフルエンザ薬は効果を発揮しません。

現在、インフルエンザC型には特効薬はないため、風邪と同じように安静にして自然回復を待ちます。

病院でインフルエンザC型と診断された場合は、対症療法として、咳や鼻水、消化器症状など、症状に合わせて薬が処方されることもあります。

薬の服用は自己判断で行わずに、医師の指示に従いましょう。

十分な栄養と睡眠が大切!

インフルエンザC型に感染し発症したら、しっかりと睡眠と休息をとり、食欲がある場合はバランスの良い食事をとって安静にしましょう。症状が軽いからといって無理して動いてしまうと治りが遅くなることもあります。また、まれにインフルエンザC型でも重症化することもあります。

高熱などの症状が出た場合には、すみやかに病院を受診しましょう。

インフルエンザC型は日常の感染予防が大切

C型には特効薬やワクチンもないため、日頃からウイルス感染の予防が大切になってきます。小さな子どもの場合は、保護者の方がしっかり注意して予防対策を行いましょう。

手洗いを習慣化させる

手洗いは石けんを使い、指や爪の間、手首の上まで1分以上かけてしっかり洗い、流水で流しましょう。乳幼児は自分で手洗いがうまくできないため、保護者の方と一緒に行うと良いでしょう。

温度・湿度の調節を

ウイルスは低温で乾燥していると活性化するため、冬の場合は室温を22℃程度、湿度を50~60%に保つことが効果的です。

また、定期的に換気を行って室内の空気を入れ替えましょう。

免疫力を落とさない

子どもは免疫力が弱くあらゆる感染症にかかりやすいため、日頃から規則正しい生活を行うことが求められます。

十分な睡眠とバランスのよい食事で免疫力を高める生活習慣を行いましょう。

おわりに

インフルエンザC型は症状が軽いためそこまで心配する必要はありませんが、小さな子どもではまれに重症化することもあります。

風邪と症状が似ているため自己判断で見分けることは困難です。

高熱や風邪の症状がひどくなってきたと感じた場合には早めに病院を受診しましょう。