皆さんはインフルエンザの予防というとどんなものを思い浮かべますか?

予防接種・手洗い・うがい・マスクの着用…

 

インフルエンザの予防対策としてアレコレ思い浮かべるかと思いますが、「ここぞ!」という時には抗インフルエンザ薬が予防にも使えることをご存知でしょうか。

 

抗インフルエンザ薬を予防に使えることは馴染みが薄いかもしれませんが、インフルエンザの感染が流行る時期に予防投与する方法を知っておいて損はないはず!

 

この記事では、インフルエンザの予防薬として使われる薬の種類や特徴・使い方、予防薬として処方してもらう時の注意点など、知っておきたい情報をご紹介します!

 

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予防投与で処方される薬:タミフル・リレンザ・イナビル

インフルエンザ感染症にかかると、処方される最も有名な薬がタミフル・リレンザ・イナビルという抗インフルエンザ薬。この3つが予防投与の場合でもよく処方される薬です。

予防で使用する場合の抗インフルエンザ薬について詳しくみていきましょう。

 

注意!

抗インフルエンザ薬は治療目的での服用時とは用法・用量・服用期間が異なります。ご注意ください。

タミフル(成分:オセルタミビル)

【有効なウイルス】

タミフルはA型インフルエンザウイルスB型インフルエンザウイルスの2種類のウイルスに有効。予防で使用する場合もこの2種類のウイルスに対して有効です。

 

【剤形】

飲み薬で、カプセルとドライシロップ(粉薬)の2種類があります。

 

【使用対象】

カプセル:成人、体重37.5kg以上の小児

ドライシロップ:成人、幼少児

 

【予防目的での用法・用量・服用期間】

カプセル

成人及び体重37.5kg以上の小児:1回75mgを1日1回。7~10日間。

ドライシロップ

成人:通常、オセルタミビルとして1回75mgを1日1回・7~10日間。

幼少児:通常、オセルタミビルとして1回2mg/kg(ドライシロップ剤として66.7mg/kg)を1日1回・10日間。ただし、一回の最高用量はオセルタミビルとして75mgとする。

 

【服用の仕方】

カプセル、ドライシロップ共に水と一緒に経口投与します。

 

リレンザ(成分:ザナミビル)

【有効なウイルス】

リレンザもタミフルと同じく、A型インフルエンザウイルスB型インフルエンザウイルスの2種類のウイルスに有効。予防で使用する場合もこの2種類のウイルスに対して有効です。

 

【剤形】

薬自体は白色の粉末の吸入薬。粉末は円盤状のアルミシートに包装されたディスクの中に入っています。そのディスクを専用の吸入器に装着して吸入投与します。

 

【使用対象】

成人、小児

 

【予防目的での用法・用量・服用期間】

成人及び小児共に、ザナミビルとして 1回10mg(5mgブリスター×2)を、1日1回、10日間吸入します。

 

【服用の仕方】

専用の吸入器を用いて吸入します。リレンザの使い方に関しては関連記事をご確認ください。

 

「リレンザ」と言う薬をご存知でしょうか。
リレンザは、秋から冬にかけて大流行するインフルエンザの治療や予防に使われる代表的な薬の一つ。

子どもから大人まで感染の可能性があるインフルエンザ。

インフルエンザにかかってしまった!インフルエンザを予防したい!



そんな時、子どもから大人まで安心してリレンザを使えるように、この記事ではリレンザの

 

 

イナビル(成分:ラニナミビル)

【有効なウイルス】

イナビルが有効なウイルスは2種類。A型インフルエンザウイルスB型インフルエンザウイルスで、治療にも予防にもこの2種類のウイルスに対して有効です。

 

【剤形】

吸入薬。薬の入った容器を口にくわえて吸入します。

 

【使用対象】

成人、小児

 

※2016年から、治療だけでなく予防の場合でも、10歳未満の小児がイナビルを使用することが可能になりました。

 

【予防目的での用法・用量・服用期間】

ラニナミビルオクタン酸エステルとして20mgを1日1回、 2日間吸入投与する。

 

【服用の仕方】

イナビルは吸入投与です。イナビルの使い方に関しては関連記事をご確認ください。

 

秋から冬にかけて大流行を迎えるインフルエンザウイルス感染症。
インフルエンザウイルスに感染し、病院へ行くと薬物治療の一環として抗インフルエンザウイルス薬を処方されます。



抗インフルエンザ薬にはいくつか主流な物があり、特に「タミフル」、「リレンザ」などはテレビやインターネットでも耳にする薬でしょう。



タミフル・リレンザが主流だった中、2010年に

 

 

予防投与には自分に合ったものを選びましょう!

インフルエンザの予防投与としてタミフル、リレンザ、イナビルの3つの薬を紹介しました。では、どの薬を予防薬として処方してもらうのが最適なのでしょうか。

 

様々な角度から、どんな人がどの薬を予防薬として使うのに向いているか検証してみましょう。

対象年齢の広さ

どの年代でも使用出来るのはタミフルです。

タミフルはドライシロップであれば幼児から予防投与が可能。タミフルは飲み薬ですが、ドライシロップであればカプセルが苦手な子どもにも比較的飲みやすい剤形です。

服用のしやすさ

服用のしやすさという視点では、リレンザやイナビルといった吸入薬は飲み薬が苦手な方でも気軽に服用可能です。

治療時に吸入薬を吸おうと思っても、咳などの症状から飲み薬の方が楽だという方もいるかもしれません。しかし、予防時なら症状の心配もありません。

ただし、リレンザの場合は薬の入ったデイスクを専用の吸入器にセットして使うという手間が若干かかります。

服用期間

服用期間はタミフル・リレンザが10日なのに対して、イナビルは2日で済みます。どの薬もだいたい一度の服用期に対して10日程の予防効果を持ちます。

薬価

【タミフルカプセル】317.9円(75mg)

予防に必要な期間分:317.9円/cap×1日1回×10日間=3,179円

 

【タミフルドライシロップ】244円(1g)

成人が予防に必要な期間分:244円/g×製剤量(2.5)×1日1回×10日間=6,100円

幼少児が予防に必要な期間分:244円/g×製剤量×1日1回×10日間=○○○円

 

ドライシロップの場合、成人の場合はだいたい6,100円になります。成人はカプセルで処方してもらった方が安価になります。

 

幼少児の場合、添付文書に沿った基本の用量はありますが、体重によって処方される薬の量が変わって来ます。

 

体重が21kgの7歳児を例に挙げてみると

244円/g×製剤量(1.4)×1日1回×10日間=3,416円

となります。

 

体重が38kg以上の製剤量2.5gがだいたい成人の製剤量と同じ量になります。

【リレンザ】173.50円(5mg)

173.50円(5mg)×2ブリスター(計10mg)×1日1回×10日間=3,470円

 

【イナビル】2139.9円(20mg)

2139.9円(20mg)×1日1回×2日間=4,279.8円

 

価格の安い順に、1位タミフル(カプセル) 、2位リレンザ、3位イナビルとなります。

副作用の出やすさ

どの薬も副作用に関して高確率で発症するものではありません。

特にリレンザは予防目的での使用の場合、副作用の発症確率が極めて低いとされています。

 

ただし、まったくないとも言い切れないため、万が一副作用が発症した場合にはすぐに使用を注視して医師の診察を受けてください。

妊娠中・授乳中は予防投与が可能?

ミフル・リレンザ・イナビルの添付文書によると、予防に限らず治療においても、妊娠中の方には「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること」、授乳中の方には「投与する場合には授乳を避けさせること」という記載があります。

 

しかし近年厚生労働省をはじめ、日本産婦人科医会などの各学会から妊娠中や授乳中においても、「胎児や乳児に重大な影響を及ぼす可能性はない」「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される」という発表がされています。

 

妊娠中や授乳中の方は、必要に応じてタミフル・リレンザ・イナビルなどの抗インフルエンザ薬の予防投与をかかりつけ医に相談してみてください。

 

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抗インフルエンザ薬を予防投与する際の注意点

予防においても効果を発揮する抗インフルエンザ薬ですが、予防目的で購入する場合、治療目的での購入とは様々な点で異なります。

予防投与には医師との相談が必要

タミフル・リレンザ・イナビルのような抗インフルエンザ薬を病院で処方してもらうには二つの条件があります。

 

◼︎自分がインフルエンザウイルスに感染し、感染症の症状が発症している

◼︎家族や一緒に生活している人がインフルエンザウイルスに感染しているため、予防のために抗インフルエンザ薬を処方してもらう

 

では、家族などに感染者がいない時に予防のために薬を処方してもらうにはどうすればいいのでしょうか。それは医者に相談することです。

 

人生のかかった受験や大事な商談など、インフエンザにかかるわけにはいかない事情は人それぞれ。事情を医師に相談することで処方箋を貰えるケースがあります。

 

ただし、基本的には抗インフルエンザ薬には処方のための条件があるため、予防目的では処方箋を出さない病院や医師もいます。予防目的での処方が可能かどうか事前に病院側に確認することをお勧めします。

 

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インフルエンザの予防で使用する場合は全額負担

タミフル・リレンザ・イナビルなどの抗インフルエンザ薬は処方薬なので病院で処方箋をもらう必要があります。

 

さらに、インフルエンザの予防目的で薬を処方してもらう場合は、家族にインフルエンザ患者がいたとしても保険適用外になってしまうため、自費で全額負担をしなくてはいけません。

 

また、保険薬局では薬の値段だけでなく、調剤技術料や薬学管理料などがかかるためその総合計額を負担することになります。

 

ポイント

通常、治療薬購入のために処方箋薬局を使う場合は保険が適用されるため、「薬の値段+調剤技術料+薬学管理料などの総合計額」の3割負担となります。

インフルエンザの予防効果は投与期間中の10日程度

タミフル・リレンザの予防投与による効果は、基本的に薬を投与していている間の10日程度です。イナビルは2日間の投与ですが、タミフル・リレンザと同様に10日程度の予防効果があるとされています。

 

そのため、抗インフルエンザ薬を予防に使う時は「ここぞ!」という時に使うことが大事です。絶対にインフルエンザにかかるわけには行かない日や期間に合わせて予防投与することを覚えておきましょう。

おわりに

インフルエンザ予防の基本はやはり、ワクチンによる予防接種です。

そして、大切なのは日々の生活習慣における手洗い・うがいによる予防。

 

しかし、絶対にインフルエンザにかかってはいけない時、抗インフルエンザ薬の予防投与を予防接種と組み合わせることでより安心出来るはず。

 

インフルエンザ感染予防の一つとして、抗インフルエンザ薬の予防投与があるということを覚えておいてくださいね。