フルミストは痛くないインフルエンザ予防接種!料金や副反応について

インフルエンザの予防接種で使われるフルミストは、注射を使わないで接種ができる生ワクチンです。フルミストの効果、料金、副反応などについて徹底解説します!

インフルエンザの予防接種というと腫れる、痛いなどといったイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

しかし、実はインフルエンザの予防ワクチンには、注射せずに接種できるものがあり、その名を「フルミスト(FluMist)」といいます。

日本ではあまりなじみがありませんが、フルミストはヨーロッパやアメリカでは主流になっている点鼻型のインフルエンザ予防接種です。アメリカでは2003年、ヨーロッパでは2011年に承認されており、特にアメリカでは10年以上の安全な使用実績があります。

フルミストは、日本で承認申請の動きはありますが、2017年10月現在では認可されていないワクチンです。ただし、個人輸入をして患者に提供する医療機関も多くなっています。

この記事では、フルミストの効果や料金、副反応などについて解説します。

注射しないインフルエンザ予防ワクチン・フルミストの効果

ワクチンには生ワクチンと不活化ワクチンがあります。

日本で認可されているインフルエンザワクチンは「不活化ワクチン」ですが、フルミストは「生ワクチン」です。

不活化ワクチンと生ワクチンの違いは、次のようになります。

◼︎不活化ワクチン…細菌やウイルスを殺して毒性をなくし、免疫を作るのに必要な成分をとりだしたもの

◼︎生ワクチン…毒性を弱めた細菌やウイルスを生きたまま接種し、免疫をつけるもの

生ワクチンは細菌やウイルスそのものを体内に取り込むので、体内で感染状態になり免疫を誘導し、ウイルスに対する免疫がしっかりと作られます。

そのため、従来のワクチンの有効期限が約5か月であるのに対し、フルミストは約1年と効果が長持ちします。

鼻に噴霧させるため痛みがない

日本で認可されているワクチンは注射タイプであるのにに対し、フルミストは液体型ワクチンを鼻の粘膜に霧状にして直接吹きかけます。そのため痛みがなく、注射を嫌がる子どもでも接種しやすくなっています。

また、鼻腔に直接免疫をつけられるので、鼻腔から入ってくるインフルエンザウイルスに対し発症予防効果が高いと考えられています。

注射型予防接種の痛みについては関連記事をごらんください。

原則として1回接種するだけでOK!

基本的にはフルミストは1回接種するだけで十分な免疫力がつきます。

ただし、今までにインフルエンザにかかったことがなく、インフルエンザワクチンを接種したことのない2歳~8歳の子どもはインフルエンザに対する免疫がないため、1か月以上の間を空けてもう一度接種する必要があります。

注射型のワクチンの場合は13歳未満は2回、13歳以上は1回接種となっています。

対象年齢は2歳から49歳まで

フルミストは小規模ではありますがウイルスに感染した状態になるため、免疫力が低いとされる方や年齢による接種制限があります。

フルミストの対象年齢は、2歳~49歳です。発売当初は15歳以上からでしたが、接種実績が増えて対象年齢が引き下げられたため、近年では乳幼児の接種が増えています。

フルミストの料金は?

価格は病院によって異なりますが、1回6000円~10000円に設定している医療機関が多くなっています。

フルミストは日本では認可されていないため健康保険が効かず、料金は全額自己負担となります。

なお、日本で認可されている注射型ワクチンの費用も高齢者以外は全額自己負担となり、6か月~13歳未満は1回あたり3000円~4000円程度(2回で6000~8000円程度)、13歳以上は1回接種で3000円~5000円程度、高齢者の定期予防接種は無料~2000円程度となっています。

注射型の予防接種の料金については関連記事をごらんください。

フルミストの副反応は?

フルミストは生ワクチンのため、注射型の予防接種に使われている不活化ワクチンに比べて風邪症状の副反応が現れやすくなっています。ただし、ほとんどが軽度のものであり、それほど心配する必要はありません。

30~40%の人は接種後3日~7日までに鼻水、鼻づまりの症状が出る場合があります。

ほかにも、頭痛、咽頭痛、倦怠感、筋肉痛、発熱などが報告されています。発熱は子どもに多く、成人ではほとんど起こりません。なお、副反応は1週間程度で治ります。

また、頻度は非常に低いとされていますが、ほかのワクチンと同じく、アナフィラキシー・ショックやギラン・バレー症候群といった重篤な副反応が起こるおそれもあります。

医薬副作用被害者救済制度について

フルミストは現在日本では認可を受けていません。そのため重大な副作用が生じた場合に、医薬副作用被害者救済制度が利用できない可能性があります。接種を受ける場合は、副反応や未認可の医薬品を使用するリスクを十分に理解した上で予防接種の種類を選択しましょう。

フルミストが接種できる病院は完全予約制がほとんど

フルミストはどこで接種できる?

フルミストは日本では未認可のため、医師が個人輸入して提供しています。そのため取り扱いのある病院自体も少なく数に限りがあるため、完全予約制の病院が多くなっています。

注射を使わない予防接種希望者は多く、予約受付を開始してすぐに予約がいっぱいになってしまうことも珍しくないようです。

フルミストの接種を希望する場合は、早めにお近くの医療機関に問い合わせてみましょう。

フルミストの接種ができない人

次に当てはまる人はフルミストを接種できません。

●2歳未満もしくは50歳以上の人
●卵アレルギーを持っている人
●17歳以下で、最近アスピリン(またはその類似薬の解熱鎮痛剤)を摂取した人
●過去にインフルエンザワクチンを接種した際に、深刻なアレルギー反応がおきた、もしくはギラン・バレー症候群が発症(接種後6週間以内)した経験がある人
●病気や骨髄移植、もしくは特定の薬やがん治療を受けている、などによって免疫が低下している人

そのほか日本では、妊婦や授乳中の方の接種を禁止している病院が多くなっています。
また、家族内に免疫が低い人がいる場合もフルミストの接種ができない可能性があります。接種前に医師に確認しましょう。

医師に伝えるべきこと

もし過去に以下のような経験があれば、より安全にフルミストを使用するために必ず医師に伝えましょう。

●喘息などの呼吸器疾患
●けいれんなど何らかの発作
●脳に関わる神経疾患
●48時間以内にタミフルやリレンザなどのインフルエンザ治療薬を使った場合

また、接種当日に鼻水がひどいと、ワクチンが流れ出してしまうため使用できない場合があります。そのため、子どもが泣きやまないときは接種を断られることがあります。

なお、軽度の風邪なら接種を受けることが多いようですが、発熱がある場合や、ほかの感染症にかかっている場合は治るまで予防接種を待ちましょう。

おわりに

米国疾病予防管理センター(CDC)からの「2015/2016シーズンの2~17歳のフルミストのインフルエンザの予防効果が注射接種の不活化ワクチンより低かった」という発表を受け、昨シーズン(2016/2017シーズン)はフルミストの輸入・接種を中止するケースが多くみられました。

今シーズン(2017/2018シーズン)はフルミストの輸入・接種を再開している医療機関もありますが、まだフルミストの導入を中止、または検討している医療機関もあります。

フルミストの接種を希望する場合は、事前に病院に問い合わせて確認しましょう。

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