インフルエンザの初期症状を見逃さない!

インフルエンザってどんな症状?と聞かれると、「風邪がひどくなった感じ」「重い風邪」…などと答える方も多くいるかと思います。しかし、インフルエンザと風邪は、似ているようで、原因となるウイルスが異なり、発症の仕方も違います。

 

インフルエンザの原因菌・インフルエンザウイルスは増殖力が強く、1個のウイルスに感染して増殖すると、8時間後に約100個、1日で100万個になるといわれています。

そのため、感染してから、1~2日、長くても3日以内の潜伏期間の後に急激に発症します。

 

シーズン中は10人に1人がインフルエンザにかかるとされ、仕事や生活に支障をもたらすことが多いため、早期の対処が大切です。

 

インフルエンザの初期症状から対処法を知っておきましょう。

 

 

インフルエンの初期症状は風邪とは逆!

まずはインフルエンザの症状を確認しておきましょう。

インフルエンザは、主に以下の症状が見られます。

 

●高熱

●悪寒・寒気

●筋肉痛・関節痛

●鼻水、鼻づまり、くしゃみ

●のどの痛み

●咳、痰

●呼吸困難

●頭痛、めまい

●全身倦怠感

●食欲不振

●腹痛、嘔吐・下痢

 

一見、これらは風邪と似た症状でもありますが、インフルエンザと風邪は、症状の現れ方が異なります。

インフルエンザは全身症状が先に出る

インフルエンザの初期症状は「全身症状」が特徴です。

風邪のようなくしゃみ・鼻水・咳は「最初には出ない」ことが多いです。

 

インフルエンザは、発症後から急激に、以下のような症状が見られます。

 

■急激な高熱

突然、38~40℃の高熱が現れ、40℃近くまで上がることがあります。高熱により、熱性のけいれんや、脱水症状も引き起こしやすくなります。

 

■悪寒・寒気

初期段階で自覚症状があり、高熱がすでに出ているにもかかわらず、身体の表面を異常な寒気や悪寒が襲います。

 

■強い筋肉痛・関節痛

免疫システムが、ウイルスを抑制するために激しく戦う際に炎症を起こし、筋肉や関節に強い痛みが発生します。

 

これらの3つの全身症状が初期症状として現れます。

風邪は呼吸器症状がメイン

一般的な風邪は、以下のような症状から始まり、発症はゆるやかです。

 

・くしゃみ・鼻水

・咳・のどの痛み

・熱は微熱かなし

 

風邪は、鼻やのどなどの上気道炎がメインの症状で、全身症状はほとんど見られません。ここがインフルエンザと風邪を見分けるポイントです。

 

インフルエンザと風邪の特徴を知っておきましょう。

インフルエンザA型とB型では初期症状が少し異なる

インフルエンザで一番多い流行はA型ですが、近年はB型も毎年のように流行しています。

主な症状は同じですが、A型とB型は初期症状の現れ方が少々異なる場合があります。

 

■A型=38~40℃の高熱が特徴。悪寒、筋肉痛などの全身症状が先に現れ、やや遅れて鼻水や咳などの呼吸器症状が強く出る傾向。

 

■B型=高熱が出ないことがあり、下痢などの消化器症状が強く出る傾向。

 

インフルエンザでも高熱がでない場合には、単に風邪をこじらせている程度だと思い、自然治癒に任せようとしてしまいがちです。

結果的に完治まで長引き悪化することが多いため、A型・B型によって、初期症状が異なることがあることも知っておきましょう。

インフルエンザを重症化させないための3つの対策

インフルエンザは、かからないようにしっかり予防することが第一です。しかし、万が一かかってしまった場合には、少しでも症状が軽く済むように、インフルエンザの大切な3つの対策をおさえておきましょう。

迅速検査で早期の診断を!

インフルエンザと風邪との違いは、原因となるウイルスを調べることで分かります。

現在インフルエンザの診断には、鼻や喉の粘液を綿棒で拭って採取するだけの「インフルエンザ抗原迅速検出キット」が使用されています。

子どもの場合、綿棒をいやがること多いので、鼻をかんだ鼻水で検査ができるキットもあります。

インフルエンザかどうかは15分~30程度で診断できるため、早期治療に成果をあげています。

 

インフルエンザ特有の「高熱」「悪寒」「筋肉痛・関節痛」などの自覚症状がある場合、または、風邪のような症状がある場合、早めにインフルエンザかどうか診断してもらうことで、陽性の場合は早期に治療が始められます。

 

24~48時間以内に抗インフルエンザ薬を!

インフルエンザには、ウイルスの増殖を抑えるために効果的な「抗インフルエンザ薬」があります。

抗インフルエンザウイルス薬は、発症から48時間以内に服用を開始すれば、発熱期間が短縮され、ウイルスの排出量も減少するとされています。

 

現在、日本で使用されている抗インフルエンザ薬には、以下のような「点滴」「飲み薬」「吸入薬」があります。

 

■飲み薬…タミフル、シンメトレル(A型のみ有効)

■吸入薬…リレンザ、イナビル

■点滴…ラピアクタ(薬の服用が困難な方に有効)

 

これらは、すべて医師の処方のみです。

ただし効果は、症状が出始めてからの時間や病状により異なるため、薬の使用は医師の判断で行います。

 

インフルエンザは、自然に治そうとすると、解熱や回復までに時間がかかり、悪化することが多いため、回復までの時間を早めるためにも、抗インフルエンザ薬での治療が有効です。

 

 

 

インフルエンザワクチン接種を!

インフルエンザの感染や流行は、完全に防げるものではなく、ワクチン接種をしても、インフルエンザにかかってしまうという人もいます。しかし、ワクチンを接種しておくことで、感染したとしても重症化を防ぐ効果があります。

 

特に、免疫力が落ちている人は重症化しやすく、また、乳幼児、高齢者などは、合併症や後遺症、場合によっては死亡することもあります。

 

インフルエンザの感染が最も広がるのは例年12月下旬からですが、年々流行時期が早まっている傾向にあります。

流行前の11月中には接種しておきましょう。

 

 

さいごに 

インフルエンザは、初期症状から、突然に激しく発症するという特徴がありますが、そもそも発症の特徴を知らないと「重い風邪と勘違い」してしまいます。

インフルエンザウイルスは、症状が出る前の潜伏期間からウイルスが排出されています。

流行時期は誰でも感染する可能性が高いため、日頃からの感染予防に努めるとともに、発症した際の初期症状を見逃さず、早めに対処するようにしましょう。