タミフルドライシロップの上手な飲ませ方は?効果・副作用・薬価を解説

タミフルドライシロップは子どものインフルエンザによく処方される薬です。抗インフルエンザ薬の中でも子どもに飲ませやすいドライシロップがあるのはタミフルだけ!効果や副作用、薬の飲ませ方について解説します。

ドライシロップ(粉薬)があるのはタミフルだけ!

インフルエンザの治療の基本はタミフル・イナビル・リレンザなどの抗インフルエンザ薬の使用です。

抗インフルエンザ薬は、錠剤なら錠剤のみ、吸入薬なら吸入薬のみというように、通常剤形は1種類です。

しかしタミフルに限っては、錠剤とドライシロップ(粉薬)の2種類の剤形で販売されています。ドライシロップは、錠剤や吸入が苦手な子供でも飲みやすく、飲ませ方の工夫もできるため、小さい子供にはうってつけ。

また、主な抗インフルエンザ薬は服用が出来る対象が小児以上からとされているのに対し、タミフルドライシロップだけが1歳未満にも服用を許されています。

この記事ではタミフルドライシロップの効果・副作用・飲ませ方について詳しく解説します!

タミフルドライシロップとは?

タミフルドライシロップはインフルエンザの治療薬としてはもちろん、予防投与の目的でも使用することができます。

錠剤、ドライシロップ共にタミフルが効果を発揮するインフルエンザウイルスには2種類あります。

・A型インフルエンザウイルス
・B型インフルエンザウイルス

C型インフルエンザウイルスや、その他の構造変化を生じているインフルエンザウイルスには効果がありません。

タミフルは、インフルエンザウイルスを細胞内に閉じ込めて外に出さない働きをします。そのため、ウイルスの増殖を防ぐためにはインフルエンザの感染が判明したら、出来るだけ早くタミフルを服用することが望ましいとされています。

タミフルドライシロップの用法用量

タミフルドライシロップは、治療目的と予防目的では用法や用量が異なります。また、身体の大きさの違う大人と子どもとでも服用に違いがあります。

用法・用量・服用期間

◼︎成人

治療:通常、1回2.5g(オセルタミビルとして75mg)を1日2回、5日間。
予防:通常、1回2.5g(オセルタミビルとして75mg)を1日1回、7〜10日間。

◼︎幼児・小児

治療:通常、1回66.7mg/kg(オセルタミビルとして1回2mg/kg)を1日2回・5日間。1回最高用量はオセルタミビルとして75mgとする。

予防:通常、1回66.7mg/kg(オセルタミビルとして1回2mg/kg)を1日1回、10日間。1回最高用量はオセルタミビルとして75mgとする。

新生児と乳児も服用可

厚生労働省では、2016年11月24日に新生児と乳児に対してもドライシロップの用法用量を追加し、保険適用の対象と定めました。

新生児と乳児(生後から1歳未満)に対しては、治療の場合に3mg/kgを1日2回5日間使用します。

飲み方

粉のまま、もしくは水に溶かして飲みます

服用間隔

治療目的の場合、1日の服用回数は2回です。服用間隔は、少なくても3時間以上は空けましょう。

タミフルドライシロップの上手な飲ませ方

苦い薬が苦手な子どもには何かに混ぜて飲ませる

タミフルドライシロップの味を表現するとしたら、薬特有の苦味のある味です。子どもが薬の味を嫌がる時は、何かに混ぜて飲ませてあげましょう。

何に混ぜても薬の作用に影響はありません。子どもが好きな味のものに混ぜてあげましょう。なお、1歳未満の子どもには蜂蜜を与えてはいけないため、ご注意ください。

◼︎アイスクリーム

混ぜるというより、アイスで薬をサンドして食べさせてあげるといった感覚です。アイスに包まれて苦味を感じにくいまま薬を体内へ運ぶことが出来ます。

◼︎ゼリー

特に市販の薬服用ゼリーはとても便利です。飲むというよりは、子どもにも食べやすい状態で、苦味を閉じ込めたまま体内へ運ぶことが出来ます。

薬を飲ませるタイミングは?

タミフルドライシロップは服用を食後に限っていません。もし食後の服用が難しい時は投与のタイミングをずらすことも一つの方法です。

子どもがご飯の後では薬は飲めないと訴えた時は、食前に服用させるようにしましょう。薬を飲むタイミングを変えることで改善出来る場合もあります。

タミフルドライシロップの薬価

タミフルドライシロップの1gの薬価は244円です。

タミフルドライシロップを購入する場合は医師の処方箋が必要になるため、薬の値段に加えて病院での診察料、調剤料などがかかります。インフルエンザの治療は健康保険が適用になるため三割の自己負担になります。

ただし、予防目的で購入する場合、自由診療になり保険が適用されないため全額自己負担になります。

幼児・小児の体重換算表

ドライシロップは、幼児・小児の製剤量(1回量)は、体重に比例します。

薬価の目安となる、計算式は次のようになります。
244円/g×製剤量(1回量)×1日の服用回数×服用日数=タミフルドライシロップ購入薬価

例えば、体重21kgの7歳児の場合、薬価は次のようになります。
244円/g×製剤量(1.4)×1日1回×10日間=3,416円(自己負担3割であれば約1025円)

タミフルドライシロップの副作用

タミフルドライシロップの主な副作用は、腹痛、下痢、吐き気、嘔吐、低体温、発疹などが報告されています。

治療目的でも予防目的でも副作用の症状に変わりはありません。

重大な副作用

発生頻度は低いですが、次のような重大な副作用を起こす可能性もあります。タミフルドライシロップを服用後に身体になんらかの異変が現れたら、すみやかに病院で診察を受けてください。

・アナフィラキシー症状
・肺炎
・出血性大腸炎
・劇症肝炎
・肝機能障害
・黄疸
・皮膚粘膜眼症候群 (Stevens-Johnson症候群)
・中毒性表皮壊死融解症症 (Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)
・急性腎不全
・白血球減少、血小板減少

異常行動はタミフルの副作用?

タミフルと異常行動との因果関係を示唆する事故のニュースを耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

タミフルと異常行動について、さまざまな研究がなされてきましたが、国立感染症研究所では、坑インフルエンザ薬の服用と異常行動には関連性がないとの研究結果が発表されています。

近年では、インフルエンザの発熱による脳の損傷が異常行動の原因となっているという説が有力ともいわれています。

しかし、タミフルを服用した10歳前後の子どもに異常行動が起こったことも事実です。

そのため、10歳以上の未成年の患者においては、原則としてタミフルドライシロップの使用を差し控えることとされています。

また、タミフルドライシロップを服用の際は、少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することが求められています。

タミフルドライシロップ服用の注意

タミフルドライシロップは医師の指示のもと正しく服用し、過量投与しないように気をつけましょう。嘔吐、傾眠、浮動性めまい等を発現することが確認されています。

また、下記に該当する方々は、必ず受診時に医師に申告しましょう。

高齢者

国外で実施された臨床試験の成績では、副作用の頻度及び種類について非高齢者との間に差は認められていません。しかしながら、一般に高齢者は、腎機能や肝機能などの生理機能や免疫力が低下している場合が多いので、服用後の体調の変化に注意しましょう。

妊娠・授乳中

タミフルドライシロップの添付文書では、妊娠中や授乳中の方へタミフルドライシロップの服用に対する注意喚起がなされています。

しかし、近年各学会から「妊娠中・授乳中のかたがタミフルドライシロップを服用しても影響はない」という発表がされています。

もし服用を迫られる状況になったら、かかりつけ医とよく相談してください。

おわりに

タミフルドライシロップは大人に比べると子どもに使用例が多いのが特徴です。

子どもの場合は、リレンザやイナビルといった吸入薬の方が投与しやすい場合もあるかもしれませんが、ウイルスに侵された身体の状態では、吸うよりも飲んでしまった方がラクなこともあります。

ドライシロップも上手に使いながら、インフルエンザ治療・予防にお役立てください。

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