インフルエンザに処方されるアルピニー坐剤の正しい使い方

インフルエンザなどの高熱で子どもに処方される座薬アルピニー坐剤について薬剤師がわかりやすく解説!アルピニー坐剤の成分や効果、正しい座薬の使用方法など、アルピニー坐剤について徹底解説します!

アルピニー坐剤とは?

アルピニー坐剤はアセトアミノフェンを成分とした座薬タイプの解熱剤です。中枢神経に働きかけ熱を鎮める作用があります。

アセトアミノフェンは穏やかな効果で副作用も少なく、子どもがインフルエンザのときにも安全に使用できる成分です。

アルピニー坐剤には中に入っている有効成分の量によってアルピニー坐剤50、アルピニー坐剤100、アルピニー坐剤200があり、体重や年齢、症状によって処方される量が異なります。家に兄姉の残りがあるからといって、自己判断で使用しないように気をつけましょう。

なお、アルピニー坐剤のほか、アンヒバ坐剤、カロナール坐剤も、アセトアミノフェンを成分とし、使い方も同じで解熱効果に違いはほとんどありません。

効果が現れる時間

アルピニー坐剤は、個人差がありますが、使用後約30〜60分で効果があらわれ、効果のピークを迎えるのは約2~3時間後です。

アルピニー坐剤の副作用

副作用はめったに起こりませんが、念のため使用後の体調の変化に注意してください。

ぐずり続けている、ぐったりしている、皮膚の色に異常があるなど、子どもの様子が明らかにおかしいと思った場合、すぐに医師へ連絡し判断を仰いでください。

以下のような体調の変化が出た場合も病院を受診しましょう。

・ショック、アナフィラキシー:全身潮紅、じんましん、皮膚のかゆみ、息苦しい、動悸など
・中毒性表皮壊死融解症:主に皮膚に異常症状など
・皮膚粘膜眼症候群:主に目や皮膚に異常症状など
・急性汎発性発疹性膿疱症:皮ふの広い範囲が赤くなる、赤くなった皮ふ上に小さな白いブツブツが出るなど
・喘息発作の誘発:息苦しい、息切れなど
・劇症肝炎、肝機能障害、黄疸:意識がなくなる、皮膚が黄色い、尿が茶色いなど
・顆粒球減少症:発熱、のどの痛みなど
・間質性肺炎:から咳など
・間質性腎炎、急性腎不全:尿の異常など

アルピニー坐剤の使い方

使用のタイミング

解熱剤は子どもの熱が上がりきってから、38.5度以上を目安に苦しそうな場合に使用してください。38.5度以上あっても水分補給ができており、つらくなさそうで機嫌もよければ、あえて解熱剤を使用する必要はありません。

発熱はウイルスの増殖を防ぎ自分の体を守るために起こる防御反応です。眠れない、食事を摂れないなど体力の消耗につながる症状がない限りは、熱を下げる必要はありません。ただし、熱が38度前後であってもつらそうで食事もとれないような場合は、解熱剤を使用します。

また、一度使用したら次の使用まで4〜6時間間隔をあけるような指示がでる場合もあります。医師の判断によって指示が異なる場合があります。医師の指示に正しく従って使用してください。

座薬の切り方(カットの仕方)

座薬は包装のまま、清潔なハサミで切ります。使用する部分は座薬の大きく膨らんで尖っている方です。

厳密に分量を計る必要はなく、大体の位置で切って問題ありません。使用しない部分は捨てましょう。

基本的には斜めに切りますが、医師や薬剤師に真横に切るように指示された場合は指示に従ってください。また、4/5個といったように切る部分が少ない場合にも、座薬の下の方を真横に切って使用します。

必ず使用する直前に指示された分を切ってください。

なお、まるまる1個使用する場合は切る必要はありません。

子どもに座薬を入れる手順

挿入する人は手をきれいに洗いましょう。

座薬を入れた刺激で排便をしてしまう子どももいるので、なるべく排便後に使用してください。

1)子どもを仰向けに寝かせます

2)座薬の包装をはがして、ティッシュを使い、清潔に洗った利き手で座薬を持ちます

3)もう片方の手で子どもの足を持ち上げます

4)尖った部分から、座薬を一気に挿入します
(入りにくい場合は、先端を水やベビーオイルで少し濡らしましょう)

5)ティッシュで肛門を押えましょう
(目安は1~2分)

6)座薬が出てきていないか再確認しましょう
(5分以上経っても排出されなければ、問題ありません)

挿入後の注意点

座薬を挿入してすぐに排便などをしてしまい、座薬の形が残っている状態で出てしまった場合は、再度新しい座薬を入れ直してください。

しばらくして排便しても半分以上溶けていたり、挿入してから10分以上立っているときは次の使用まで、医師の指示通りに時間をあけてください。

1回使用しても熱が下がらなかった場合は、医師に指示された時間以上あけてから再度使用しましょう。必ず医師・薬剤師から指示された通りに使用します。

子どもが口に入れないよう、残った座薬の保管にはくれぐれも注意してください。保管場所は冷蔵庫が一般的です。

アルピニー坐剤が効かない場合

使用前と比べて体温が0.5℃でも下がっていれば効果は出ているとされます。平熱にまで戻らなくとも、少し体が楽になっているのであれば解熱剤の効果は出ているといえるでしょう。

効果がでないからといって、自己判断で連続で使用することはやめてください。

解熱剤を使用したのに全く熱が下がらない場合や体温が上がってしまうような場合は、すみやかに医師や薬剤師に相談しましょう。

用量を誤って多く使用してしまった場合

少量であればしばらく経過を観察しましょう。ただし、2回分を誤って使ってしまった場合は早めに医療機関を受診してください。

また、異常があらわれた場合にはすぐに病院を受診しましょう。

アルピニー坐剤とダイアップ坐剤の違い

インフルエンザの子どもに処方される可能性がある座薬には、ダイアップ坐剤というものもあります。

ダイアップ坐剤は熱性けいれんを予防するために、子どもに処方されることがあります。

熱性けいれんは小児が発熱によって意識を失うなどの症状を起こすものです。通常は5分程度で意識を取り戻すことが多いのですが、立っている時に熱性けいれんが起きると、倒れた時に怪我をするおそれがあります。

ダイアップ坐剤とアルピニー坐剤の順番

熱があがってきて熱性けいれんのおそれがあれば、医師の指示に従ってダイアップ坐剤を使用してください。

ダイアップ坐剤とアルピニー坐剤を使用する場合は、ダイアップ坐剤を先に挿入し、アルピニー坐剤は30分以上の間隔をあけてから挿入してください。

熱性けいれんが起きた場合

ダイアップ坐剤はあくまで熱性けいれんの「予防」です。

熱性けいれんが起きてしまった場合は、ダイアップ坐剤は使わずに横向きに寝かせて、5〜10分程度様子をみてください。10分たって呼びかけても意識が戻らない場合や、一度おさまったけいれんが再発した場合は、病院に連絡してください。

ダイアップについて詳しくは関連記事をごらんください。

おわりに

アルピニー坐剤は、アセトアミノフェンを成分とした子どもにも使用できる解熱剤です。

インフルエンザの急激な発熱は、インフルエンザウイルスと戦うための生体防御反応で、寒気のしている熱の上がり始めでは、解熱剤を使用しないことも多くあります。

しかし、高熱が続いて夜も眠れないなど体力を消耗してしまうと、インフルエンザの完治を遅くさせる心配もあることから、医師の判断で処方されることがあります。

解熱剤も正しく使用すれば、安全に使用ができます。処方された薬は正しく使用する習慣を身につけましょう。

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