厚生労働省のインフルエンザの発生状況をみると、2015年9月の初めから11月29日の時点で、インフルエンザで病院を受診した方の推定は約6万人!

インフルエンザは12月末から1月にかけて流行のピークを迎えるので、さらなる感染者の増加が予想されます。

 

インフルエンザの特徴といえば、高熱に筋肉や関節の痛み、寒気といった症状が全身に現れることです。

症状が発症する前に感染に気がつき、早めに対処できれば良いのですが、インフルエンザのウイルスは発症する前に体内に潜伏するので感染に気がつくことは極めて困難。

 

心当たりもなく、知らないうちにインフルエンザに感染して、突然の症状が出てから慌ててしまう前に、インフルエンザの症状についてしっかり確認しましょう。

インフルエンザに感染してしまっても慌てず対処するために、感染から発症の経過までを解説していきます。

 

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インフルエンザの発症前に起こる潜伏期間と感染の原因

インフルエンザはインフルエンザウイルスというウイルスが原因で起こる感染症です。

 

感染者のくしゃみや咳などから、インフルエンザウイルスが体内に侵入すると、喉から肺の入り口の間の蒸気動の粘膜に付着します。

インフルエンザウイルスは粘膜に付着してからなんと20分ほどで細胞に入り込み、すごい早さでウイルスの増殖をはじめます。

その数は1個のウイルスが8時間後には100個にも!24時間後には100万個にまで増えてしまいます。

インフルエンザウイルスは体内に侵入してから、知らない間に着々とウイルスを増殖し準備しているのです。

 

この期間を潜伏期間といい、短い場合で16時間、長くても5日が目安になります。

気がつかないうちに感染し、突然症状が現れるインフルエンザの特徴は、この潜伏期間によるものだったのです。

インフルエンザが発症する原因は3つの感染経路にあり!

そもそもインフルエンザに感染するきっかけは、飛沫感染、接触感染、空気感染の3つの感染経路にあります。

 

飛沫感染

…感染者のくしゃみや咳に含まれるウイルスを吸い込んで感染

 

空気感染

…同じくしゃみや咳でも、ウイルスが含まれた空気を吸うことで感染

 

接触感染

…電車のつり革やドアノブなど、感染者が触れたものに接触することで感染

 

学校や病院、高齢者の施設なので集団感染が広がるのも、感染者との会話や食事など日常のちょっとした出来事で、インフルエンザの感染経路が作られてしまうからです。

また、インフルエンザは感染経路があれば必ずしも感染するというわけではなく、感染が成立するには3つの条件があります。

 

1つ目は感染源。感染者やインフルエンザウイルスそのもので、感染者の唾液や接触物なども含まれます。

2つ目は感受生体。ウイルスが感染するための人です。ウイルスには侵入して増殖するための場所(人や動物)が必要です。

3つ目は感染経路。2つの要因がそろっても、人とウイルスが接触できなければ感染は成立しません。

 

インフルエンザに感染した子どもが咳をして、看病した母親がインフルエンザに感染した場合は、まさに感染源、感受生体、感染経路と3つの要因がそろった状況です。

インフルエンザ発症後の症状と経過

インフルエンザの感染が成立し、ウイルスが体内に入り潜伏期間を終えると、いよいよ症状が出始めます。

 

勢いをつけたインフルエンザウイルスは38℃以上の高熱を発症し、それに伴い頭痛、全身の倦怠感、筋肉痛、関節痛と全身の症状として現れます。

 

高熱は最初の1~2日に38~40℃まで上昇し、3日目になると下がっていきます。

しかし、子どもの場合4~5日に再び発熱することも見られるので十分に注意が必要です。

 

熱がピークになる3日間は、体内のウイルス量や排出量も多くなり、ウイルスの感染力が最も強くなります。

発症から3日目を迎えるころには、咳や鼻水といった症状も出てくることから、ウイルスが飛び散りやすくなり周りの人が感染しやすくなります。

 

熱が下がりはじめると、急速に回復へと向かっていきます。完治には全体で5日~10日ほどかかりますが、子どもの場合はもう少し長引く傾向があります。

 

人によっては発熱の前に鼻水や強い寒気が出る場合もあり、症状には個人差があります。

インフルエンザに感染しても発症しない人もいる?!

まれに、インフルエンザに感染しても症状が出ない場合があることをご存知でしょうか。

 

冬に流行するA型やB型の季節型インフルエンザや新型のインフルエンザに感染しても、症状が無いといった無症候感染が起ることがわかっています。

 

無症候感染者からも、ウイルスの排出があることは確認されており、インフルエンザの症状を発症している患者と比べて人にうつしてしまう可能性が低いという研究結果もあります。

 

参照:厚生労働科学研究補助金「新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業」

 

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インフルエンザのA型、B型、C型の発症の違い

インフルエンザの種類は大きく分けてA型、B型、C型の3種類と新型にわかれます。特に感染力が強く、流行するのはA型と新型のインフルエンザウイルスです。

 

発症傾向や症状にそれぞれ違いがあるので見ていきましょう。

A型のインフルエンザウイルス

A型は最も感染力が強く、鳥や牛、豚などの動物にも感染します。また、A型は変異する性質があり、過去に大流行した香港型、アジア型、スペインかぜなども含まれます。感染すると高熱、関節痛、喉の痛みなどが主な症状として現れます。

 

新型は、新しく現れるインフルエンザウイルスです。ほとんどの人が免疫を持たないため、人から人へと世界的に大流行を起こす危険性があり、感染すると重症化しやすい危険なウイルスです。A型と同じような症状に加え下痢や嘔吐、鼻血といった症状が起こります。

B型とC型のインフルエンザウイルス

B型は人のみに感染し、ウイルスの種類も2種類と少なく、A型のように変異しにくいので大流行するようなことはありません。症状は高熱ではなく平熱が続くことや、消化器系の症状、熱が下がりにくいことが特徴です。

 

C型は感染力も強くなく人のみに感染し、5歳以下の子どもが感染しやすいとされています。症状は微熱か平熱が続くことがあり軽めで、風邪の症状と似ています。

インフルエンザA型・B型・C型の違いを詳しくご紹介します!A・B・Cそれぞれの症状や流行時期、対処法を知ってインフルエンザ予防に役立てましょう。

 

 

さいごに~インフルエンザウイルスを追い出す体づくり

インフルエンザが一度流行してしまったら、電車、駅、学校、病院などあらゆる場所に感染経路ができてしまいます。

 

インフルエンザに感染しないためには、十分な体力と免疫力に加え、健康における自己管理が欠かせません。

子育てや介護、仕事や勉強などで忙しいときでも、無理をせずインフルエンザウイルスを追い出せる体を目指したいものです。

 

しかし、感染力の強いインフルエンザ。もし感染してしまったらできるだけ早く医療機関を受診しましょう。

インフルエンザに効果のあり抗インフルエンザ薬は、発症してから48時間以内に服用する必要があるため、発症と同時に病院を受診し処方してもらうことがポイントになります。

 

そのためにも、インフルエンザが発症するタイミングや症状を知っておきましょう。