インフルエンザの解熱にパナドール?効果・購入方法・同じ成分の市販薬は?

日本では販売されていないパナドール(解熱鎮痛剤)について薬剤師監修のもと解説!インフルエンザの解熱に対する効果、日本で買えるパナドールと同じ成分の市販薬を紹介します。海外の渡航時の持ち物の注意も掲載!

パナドールはアセトアミノフェン成分の薬!

パナドール(Panadol)は、イギリスに本社を置くGSK(グラクソ・スミスクライン株式会社)が販売している解熱鎮痛剤です。

日本では販売されていませんが、海外ではメジャーな市販薬でイギリスやオーストラリア、ロシア、台湾など多くの国で販売されています。

主成分のパラセタモールは、日本やアメリカでは「アセトアミノフェン」という名前で使われており、処方薬だけでなく多くの市販薬にも配合されています。

アセトアミノフェンは、厚生労働省や国立感染症研究所などでは「インフルエンザの解熱に最も適している」とされ、インフルエンザと診断されたときには抗インフルエンザ薬と一緒によく処方される成分です。

アセトアミノフェンについては関連記事をごらんください。

パナドールの効果は?

パナドールは、発熱、頭痛、風邪・インフルエンザの症状(発熱や節々の痛みなど)、緊張型頭痛、片頭痛、生理痛、変形性関節症、筋肉痛、腰痛、歯痛に効果がある薬です。

パナドールの主成分であるパラセタモール(アセトアミノフェン)は痛みや発熱を和らげる効果があり、作用がおだやかで胃にやさしく副作用も少ないため、子どもから高齢者まで幅広い年代の人に使われています。

なお、パラセタモール(アセトアミノフェン)には熱や痛みの原因となる病気や外傷などを直接治す作用はなく、あくまで対症療法として熱や痛みを和らげる成分です。

インフルエンザの解熱に使えるパナドール

世界的に、インフルエンザの解熱にはパラセタモール(アセトアミノフェン)が最も安全だとされています。

インフルエンザの際に使用する解熱剤は、成分によってインフルエンザ脳症の予後悪化やライ症候群など、脳や肝臓に障害を起こす可能性がある成分が報告されていることがあります。

インフルエンザ脳症の予後悪化は、作用の強い薬で急激に体温を下げることにより起こりやすいため、15歳未満のインフルエンザの患者に対してはパラセタモール(アセトアミノフェン)を使用することとして、世界的に周知されています。

インフルエンザ脳症については関連記事をごらんください。

インフルエンザの解熱に使えない成分

インフルエンザの解熱には、サリチル酸系の成分、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸といったNSAIDsの成分は使用できません。

これらの成分は、インフルエンザ脳症の予後悪化やライ症候群を引き起こす危険性があります。15歳未満には原則として使用できないこととされていますが、成人でも同様の危険性があることから、年齢を問わずインフルエンザの解熱にこれらのNSAIDsはほとんど使用されません。

もし以前に処方された薬や、成分として含まれている市販の解熱鎮痛剤や総合風邪薬が手元にある場合は使用しないでください。

【インフルエンザで使用できない解熱剤の成分】

成分名 代表的な製品
アスピリン
(アセチルサリチル酸)
【処方薬】
バイエルアスピリン
バファリン配合錠 など

【市販薬】
バファリンA
ケロリンS錠 など
サリチルアミド 【処方薬】
PL配合顆粒
幼児用PL配合顆粒
ピーエイ配合錠 など

【市販薬】
サンプンラク
ノースチンA など
エテンザミド 【市販薬】
新セデス錠
ナロンエース
ノーシン など
ジクロフェナクナトリウム 【処方薬】
ボルタレン
ナボール など
メフェナム酸 【処方薬】
ポンタール など

パナドールの購入方法は?

パナドールは日本では販売していないため、購入には個人輸入をしているインターネットサイトなどを経由することになります。

個人輸入した医薬品は、効能・効果、用法・用量、使用上の注意などが外国語で記載されているため、記載内容を正確に理解することが困難な場合があります。

また、日本と海外では同じ成分でも最大摂取量が異なることもあり、パナドールでは1日の最大摂取量が日本の倍以上なので、作用が必要以上に強く現れてしまうケースがあります。

ほかにも、偽造製品を販売しているケースや、健康を害するほどの重い副作用が現れた場合に救済を受けられないなどのリスクもともないます。

個人輸入品を購入する場合は、購入後になんらかのトラブルがあってもすべて自己責任になることを理解した上で購入してください。

医薬品副作用救済制度について

日本では、薬の副作用による健康被害を補償する『医薬品副作用救済制度』という制度があります。

医薬品副作用被害救済制度は、医薬品を医師や薬剤師からの指示通りに使用したにもかかわらず日常生活が困難になるほどの副作用が出てしまった場合や、C型肝炎のように医薬品による二次感染などを起こしてしまった場合に医療費などを給付する制度です。

ただし、すべての副作用に対して適用されるものではなく、給付にはさまざまな条件があります。

なお、個人輸入で購入した医薬品については医療副作用救済制度が適用されません。

詳しくは【救済制度相談窓口】にお問合せください。

【独立行政法人医薬品医療機器総合機構】:救済制度相談窓口

日本で買えるパナドールと同じ成分の市販薬

パナドールと同じ成分の市販薬は、日本ではタイレノールAやノーシンAcという名前で販売されています。また、子ども用の解熱鎮痛剤では小児用バファリンチュアブルなどがあります。

いずれの薬も1錠あたりの成分含有量はパナドールよりも少なく、また1日の最大摂取量も日本の基準や日本人の体質に合わせて作られています。

パナドールが特別に必要でなければ、これらの薬を使うことをお勧めします。

タイレノールA

15歳以上の成人に使えるアセトアミノフェンの解熱鎮痛剤です。体格にもよりますが、基本的には15歳未満の子どもには使用できません。

ノーシンAc

7歳から使えるアセトアミノフェンの解熱鎮痛剤です。7歳未満の子どもには小児用の製品を使用してください。

小児用バファリンチュアブル

3歳から使えるアセトアミノフェンの解熱鎮痛剤です。年齢によって使用量が異なるので、説明書きをよく読んでください。なお、3歳未満の子どもの発熱は医療機関で薬を処方してもらいましょう。

海外渡航には薬を持参しましょう

海外渡航の際には、薬を日本から持参するか、現地で購入するか迷うこともあるでしょう。

渡航先での感染症対策として厚生労働省は、現地で症状が現れた場合のために体温計や解熱剤、経口補水液なども持参することを勧めています。

もし海外で何らかの体調不良が生じた際に、パナドールは万能薬として手軽に購入できますが、渡航先には日本で販売されている市販薬や医師から処方された薬を持参することが最良です。

海外のインフルエンザ事情は?

日本と海外ではインフルエンザの流行状況も異なるため、まずは現地の感染症の関連情報を入手しましょう。

また、渡航前にはさまざまな予防接種を受けることが義務づけられているケースも珍しくないため、インフルエンザの予防接種を一緒に受けておくことをおすすめします。

おわりに

パナドールは安全な薬という認識から、痛みが来る前の予防として飲んだり、数種類が販売されているため自己判断で過剰摂取することになるなど、常用国では過剰摂取が問題になっています。

アセトアミノフェン成分だからと安心せず、薬の用法・用量を守ることが大切です。

インフルエンザの場合は、高熱や全身症状が出やすいため解熱鎮痛剤を使用することもありますが、副作用の観点からも、日本にいる場合はなるべく日本で販売されている薬を使用しましょう。

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