インフルエンザの予防接種は13歳から1回に切り替わります
インフルエンザの本格的な流行を前に、予防接種を受けようと考えている方もいるのではないでしょうか。
特に子供は症状が重症化しやすいので、インフルエンザが流行する前には予防接種をすることをお勧めします。
13歳未満の子どもは予防接種を2回うけることが推奨されていますが、13歳以上になると、通常では1回の接種で十分だとされています。
<予防接種の量と回数>
●生後6か月~3歳未満:0.25mlを2回
●3歳~13歳未満:0.5mlを2回
●13歳以上:0.5mlを1回
13歳未満の子どもは、インフルエンザの抗体が作られにくいために2回の接種を行っています。
しかし、13歳を過ぎる頃になると、インフルエンザへの基本的な抗体は持っているため、1回のワクチン接種でも十分に効果があるとされています。

インフルエンザの予防接種は重症化予防に効果あり
インフルエンザワクチンの予防接種は、病気の発症を予防することと別に、発症した後の重症化を防ぐことが主な目的とされています。
インフルエンザの予防接種を65歳以上の健康な高齢者に行ったところ、約45%で発症を予防し、死亡率も80%減少しました。
このことから、インフルエンザワクチンの予防接種は、病気そのものの予防よりも、重症化を防ぐことに最大の効果を発揮するともいえます。
また、子どもは重篤な合併症として、インフルエンザ脳症を発症しやすいことから、予防接種を受けることで症状を軽くし、脳症の発症をを未然に防いでいるのです。
13歳以上でも2回接種が推奨される場合も
インフルエンザの予防接種は、受験生や乳幼児がいるなど、場合によっては2回の接種が行われます。
インフルエンザワクチンは、13歳~65歳までの健康な人では、1回の接種では約64%、2回の接種では約94%もの予防効果があるとされています。
通常であれば、1回の接種でも十分な予防効果ですが、ご家族に抵抗力の低い乳幼児や、大切な受験を控えた受験生がいる場合などは確実性を期すため、本人やご家族全員に対して、2回の接種を推奨しています。
予防接種の回数は医師の判断となりますので、予防接種を受けようとしている医療機関の医師と、早めに相談しましょう。
インフルエンザの予防接種は4価ワクチンに
2015-2016シーズンのインフルエンザワクチンは従来の3価ワクチンから、新たに4価ワクチンへと変わりました。
3価ワクチンとは、A型2種、B型1種の計3種のウイルスに効果があるワクチンのこと。
これまでのB型インフルエンザは、山形系統とビクトリア系統のうち、どちらか一方が流行するパターンが多かったため、どちらが流行するかを予測してワクチンを作っていました。
そのため、流行の予測に失敗すると、B型インフルエンザの予防ができませんでした。
しかし、近年になって、B型インフルエンザは2種の混合流行がみられはじめ、WHOからはA型2種、B型2種の計4種のウイルスに対応した4価ワクチンが推奨されました。
従来の予防接種でのB型インフルエンザへの予防効果は、生後6か月~15歳までの小児において約30%とされています。
しかし、新たに4価ワクチンになったことで、さらに高い効果が期待されています。
13歳以上でもインフルエンザの流行前に予防接種を受けましょう
インフルエンザの予防接種は、インフルエンザの発症や重症化を防ぐためにも、是非受けておきましょう。
13歳以上の予防接種は一週間おきに可能ですが、3週間~4週間ほど間隔を空けた方が効果が高いとされています。
また、インフルエンザウイルスの抗体ができるまでには、接種から2週間~4週間ほどかかるので、流行が始まる前に早めに受けておくことが大切です。
予防接種の料金や副作用など、詳しくは関連記事をご覧ください。
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