毎年冬になると話題にのぼる、インフルエンザの流行。

予防接種から感染の広がり、抗インフルエンザ薬の副作用まで気になるニュースが飛び交います。

 

どんなに気をつけていても、子どもはインフルエンザにかかりやすいもの。

保育園やプレ幼稚園などに子どもが通っている場合、インフルエンザの集団感染は、ご両親の心配事の一つでしょう。

 

インフルエンザを発症したら、一時期話題となったタミフルを飲ませてよいのか、脳症などの合併症を起こすのではないかなど、いろいろなことが気になる方も多いのではないでしょうか。

 

この記事では、1歳から3歳までの小さな子どもに焦点を当てて、ご両親の不安が少しでも解消できるように、インフルエンザの予防接種や薬のこと、特に注意したい合併症などを紹介しています!

 

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1歳〜3歳のインフルエンザの予防接種について

インフルエンザの予防接種は、生後6か月から受けることが可能です。

 

2011-2012年シーズンより、1回あたりのワクチン接種量が変更されています。

ワクチンの摂取量が変更となった理由は、従来の量では子どもの予防接種の効果は十分ではなかったためです。量の変更により、WHOが推奨する量と同じになりました。

 

【年齢別インフルエンザワクチンの摂取量と回数】

6か月から3歳未満は、1回0.25mlを2回に分けて接種します。

3歳の誕生日を迎えた場合は、1回0.5mlを2回に分けて接種します。

 

接種する量が増えたことによる心配はありませんが、年齢問わず副反応には注意する必要があります。

予防接種は副反応に注意

予防接種は、わざと軽いインフルエンザに似た状態にして、抗体を作らせることを目的としています。

そのためワクチンの接種後は、体内で異物に対する防御反応が起きるので、発熱頭痛だるさなど風邪に似た症状や、かゆみしびれ痛みなどが出ることがあります。

 

子どもに限らず、予防接種を受けた人の10〜20%の確率で起こるといわれていますが、もし起こったとしても通常は2〜3日で改善されるので心配はありません。

予防接種後の注意点

副反応に注意するためにも、ワクチンの接種後は気をつけることがいくつかあります。

 

◯予防接種を受けたあと30分間は安静にさせましょう。

急な副反応が起きることがあるので、接種後はそのまま医療機関にいて、子どもが走り回ったりしないように注意します。

 

◯接種部位を触らせないようにしましょう。

子どもはどうしても気になる注射したところが気になりますが、お絵かきやテレビなどで注意を逸らしてあげます。接種当日の入浴は問題ありません。

 

◯数日は子どもの様子に注意しましょう。

接種後に万が一、高熱やけいれんなどの異常な症状がでた場合は、すぐに医療機関へ連絡し指示に従ってください。

 

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1歳〜3歳に推奨されるタミフル

抗インフルエンザ薬は、症状の発症後48時間以内に服用を開始すると、インフルエンザの重症化を防ぐのに有効とされています。新型インフルエンザの流行以降、インフルエンザが重症化した例が多く、早めの抗インフルエンザ薬の服用が推奨されるようになりました。

 

日本小児科学会でも、1〜3歳までのインフルエンザ治療には、抗インフルエンザ薬であるタミフルが推奨されていて、幼児にはとくにシロップ状で飲みやすいタミフルドライシロップが使われます。

 

抗インフルエンザ薬はタミフルのほかにも、吸入薬のイナビルとリレンザがありますが、幼児には吸入困難と考えられているので、経口薬のタミフルが推奨されています。

異常行動はタミフルの副作用?

タミフルの異常行動が一時期話題になったこともあり、服用が心配な方もいるのではないでしょうか。

 

実際に10代のインフルエンザ患者が、タミフルの服用後に異常行動を起こし、転落事故が発生したケースがありました。このことからタミフルは、10歳以上の未成年には原則として推奨されていません

 

10歳以上は体も大きく、周囲の人が異常行動を止めることができないためです。

 

しかしながら、タミフルと異常行動の関係ははっきりしておらず、副作用であると言い切れません。異常行動は、脳症や熱性せんもうといった神経症状の可能性もあります。

 

タミフルに限りませんが、薬を服用する場合はリスクがあることを理解し、医師からの説明をしっかりと受け、わからないことは必ず質問するようにしましょう。

タミフルを飲まない選択肢もあり

幼児や持病がある人は、インフルエンザ重症化のリスクが高いために、タミフルの使用が推奨されています。

その一方で、インフルエンザは自然軽快する疾患でもあり、年齢を問わず抗インフルエンザ薬の投与は必須ではありません。リスクを回避するためにも、医師によってはタミフルを処方しないケースもあります。

 

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1歳〜3歳のインフルエンザの合併症に注意!

インフルエンザが本当に怖いのは合併症を引き起こすことです。

とくに子どもは、中耳炎熱性けいれん肺炎気管支炎などを併発することが多く、注意が必要。インフルエンザを早めに完治させることが重要です。

 

そして、合併症の中でもとくに注意したいのは、インフルエンザ脳症です。

5歳までの子どもに多く発症し、後遺症が残ったり死亡例もある重篤な疾患で、インフルエンザの高熱が出て数時間〜1日の間に神経症状がみられ、とにかく進行が早いことが特徴です。

 

早期の発見が鍵となるので、意識障害や異常行動・言動がみられたら早急に医療機関を受診する必要があります。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

インフルエンザ脳症は子どもの発症が非常に多く、後遺症が残ったり、最悪の場合は死に至ることもあるため注意が必要です。症状や予防法についての知識を高め、インフルエンザ脳症から身を守りましょう。

 

 

合併症を起こさないためにも早めの対処を

インフルエンザをできるだけ早く治すことが、重症化や合併症対策にもつながります。ポイントを確認しておきましょう。

 

【水分補給】

高熱や下痢、嘔吐で水分が失われるため、脱水症状に注意しなければなりません。母乳を飲んでいる赤ちゃんには母乳を、卒乳した赤ちゃんや子どもにはぬるま湯やイオン水などをこまめに飲ませてあげましょう。

 

【食事】

食欲があれば、離乳食に近い消化のよいもの、柔らかくしたものをあげましょう。高熱のときに無理に食べさせず、水分補給に気をつけてあげてください。

 

【湿度に注意/こまめな換気】

湿度は50-60%に保ち、寒いからと閉め切らず換気を行いましょう。閉め切った乾燥している部屋ではウイルスが繁殖しやすく、のども痛めやすいので注意してください。

 

【熱冷まし】

熱が上がりきったあとは、熱冷ましのために、1枚薄着にしたり、脇の下を冷やしてあげるなどしましょう。反対に、熱の上がり始めではブルブル震えていることもあるので、温めてあげます。

おわりに

子どもはインフルエンザにかかりやすいため、家族全員で予防摂取を積極的に受けましょう。

 

普段から帰宅したら、石鹸を使って丁寧に手洗いをして、うがいは喉を清潔にします。

そのほか、室温は20度前後、室温は60%前後を目安にし、時々、窓を開けて外の空気と入れ替えましょう。

冬の時期の外出は、さまざまな感染症の危険が多いので、人ごみを避けたり、短時間にするなど気をつけるようにします。

 

これらのインフルエンザ予防策は、すべての感染症予防につながりますので、家族ひとりひとりの習慣にしてください。

 

子どもがインフルエンザにかかってしまった場合は、薬の使用方法やリスクなどしっかりと医師に確認し、早めの完治を目指しましょう。