インフルエンザの完治は1週間が目安

インフルエンザは、急激な発熱と倦怠感などの全身症状から始まり、その後風邪と似たような喉や鼻の炎症を起こします。症状はおおよそ1週間続き、その後完治するケースが多いでしょう。

インフルエンザ発症から1週間というのはひとつの目安で、体内のウイルスがなくなるのはこの頃です。周囲にうつす心配もなくなり、会社への出勤も可能となりますが、中には1週間経っても完治しないケースもあります。

完治しない場合、インフルエンザが長引いているだけであればよいのですが、合併症を起こしていることも考えられます。重症化する恐れのある合併症には、どのようなものがあるのか確認しておきましょう。

 

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1週間経過後も熱が下がらない場合は病院へ

インフルエンザは発症後72時間でウイルス量がピークに達します。そのあとは徐々にウイルスも減っていき、多くの場合、1週間も経つ頃にはウイルスが体内から消えていきます。

 

そのため、もし1週間経っても症状が治まらない、熱が続くなどの場合は合併症の恐れがあるので、必ず医師の診断を受けてください。

年齢問わず多いインフルエンザの合併症

インフルエンザの合併症で多いのは、肺炎、気管支炎、心筋炎・心膜炎、急性筋炎などです。

 

<肺炎>

肺炎は乳幼児や高齢者に死亡例が多い疾患ですが、インフルエンザが長引いている場合は、年齢を問わず発症している可能性があります。

肺炎が起こりやすい理由は、インフルエンザでのどや気道に炎症が起きているので、細菌が感染しやすくなっているためです。呼吸が荒い咳がひどくなっている場合は、肺炎の可能性が高いので早急に受診しましょう。

 

<気管支炎>

気管支炎のコンコンと乾いた咳から、たんが絡んだ咳に変化するのが気管支炎の特徴です。炎症のために気管が狭くなると呼吸困難の恐れもあります。

肺炎の前段階の可能性もありますが、いずれにせよ、熱や咳が続く場合は診察を受けてください。

 

<心筋炎・心膜炎>

心臓の筋肉や膜に炎症を起こす疾患です。軽症例では診断が難しいのですが、脈が不規則である場合(不整脈)などは、受診してください。

 

<急性筋炎>

腕や脚に筋肉の痛みがみられたら、ウイルス性の筋炎にかかった可能性があります。とくに両足の膝から下の部分、腓腹筋(ひふくきん)やヒラメ筋に痛みが出ます。

ほとんどは自然に軽快しますが、筋肉の痛みで歩くことが困難など、生活に大きく支障があるときは入院して検査、治療が必要なこともあります。

子どもに多く発症する合併症

肺炎など年齢問わず発症しやすい合併症以外に、子どもに多い合併症があります。

 

<中耳炎>

インフルエンザや風邪の合併症として、とても多いのが中耳炎です。

子どもの耳の構造は大人とは異なり、耳の奥にある耳管(じかん)が太く短いため、鼻やのどから耳管へウイルスや細菌が入りやすく、炎症が起きやすいのです。

とくに鼻水が止まっていない耳を痛がっている場合は中耳炎の可能性が高いでしょう。

中耳炎は子どもの病気の代表で、繰り返しやすいため、気をつけてあげてください。

 

<副鼻腔炎>

鼻づまり黄色の粘性の鼻水が出ている場合、顔・鼻に痛みがある場合は、鼻の奥にある副鼻腔が炎症を起こし、副鼻腔炎を発症していることが多くあります。

膿がたまったり、慢性的な副鼻腔炎や中耳炎にも進行する可能性があるので、早めに受診しましょう。

 

 

その他、熱性けいれんや脳症もインフルエンザの合併症として、子どもはとくに気をつけなければならない疾患ですが、どちらも早期の合併症です。

そのため発症1週間も経過していれば、肺炎や中耳炎のほうが起こる確率が高いといえます。

 

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何日休むかはケースバイケース、必ず確認しよう

合併症を併発していた場合、会社や学校を休む日数は必ず医師に確認するようにしてください。

合併症の心配がなく、インフルエンザが1週間以上長引いていた場合は、解熱後2日が目安です。

 

学生の場合、季節性のインフルエンザであれば、インフルエンザの発症から5日かつ解熱後2日を経過してから登校が可能という明確な基準がありますが、社会人の場合は決まりがありません

感染症予防法上も、労働安全衛生法上も、季節性のインフルエンザを罹患した場合、就業制限の対象とはされていないのです。

 

そのため、インフルエンザ発症から5日かつ解熱後2日を目安にして、会社ごとに定められた決まりに従い、休みを取るようにしましょう。

 

おわりに

インフルエンザ発症から1週間は、完治する1つの目安です。

 

1週間が経過しても改善しない場合には、合併症を疑って必ず病院へ行くようにしてください。

 

インフルエンザと診断されて日数が経過していない、症状が出るなどの場合は体内にウイルスが残っています。このときに出勤すると周囲への感染を広げてしまうので注意しましょう。休むことで業務に支障が出る場合は、会社に確認するなど配慮できたらよいですね。

 

冬は多くの感染症が流行するので、普段から手洗いうがいを欠かさずに行い、規則正しい生活をして免疫力を高めるようにしましょう。