インフルエンザの特徴的な症状として、38.5度以上の突然の高熱・関節痛・倦怠感などがありますが、頭痛もつらい症状のひとつです。

インフルエンザでは、急な発熱とともにズキズキとした頭の痛みを抱える人も少なくありません。また、人によっては熱が下がり全身の関節痛が引いた後でも、頭痛だけが残ってしまうことがあります。

この記事では、インフルエンザによる頭痛の原因と対処方法を紹介します。

インフルエンザで頭痛が起こる原因

インフルエンザウイルスが体内に侵入したときに、プロスタグランジンという物質が大量に分泌されます。

プロスタグランジンには炎症を起こす作用があり、発熱や頭痛などの症状となって現れます。

体内で炎症が起こるのは体内のウイルスの増殖をおさえるためであり、体の自然な防御反応といえます。

ただし、プロスタグランジンには痛みを強める作用もあり、頭痛を悪化させる原因にもなります。

インフルエンザの頭痛が治らないのはなぜ?

インフルエンザで起こる頭痛は、風邪のときと比べてひどい痛みである場合が多くあります。また、長引いたり、熱が下がったあとでも頭痛の症状が続くこともあります。

解熱後も頭痛が治らないことも

一般的に、インフルエンザ発症前日から発症後3~7日間は鼻やのどからウイルスを排出するといわれており、解熱とともにウイルス量は減少しますが、解熱後もウイルスを排出します。

つまり解熱後もインフルエンザウイルスが体内に残っているため、熱が下がっても頭痛の症状が残ることがあるのです。

頭痛の強さや長引く期間によっては、隠れている疾患が慢性化したり重症化することもあります。インフルエンザの症状が治った後にも1週間以上頭痛が治まらない場合は医療機関を受診することをおすすめします。

髄膜炎の可能性は?

髄膜炎(ずいまくえん)とは、脳と脊髄を保護している髄膜内にある髄液が、細菌やウイルスなどの病原体に感染し炎症を起こしてしまう病気です。

髄膜炎は細菌性髄膜炎と無菌性髄膜炎の2つに分けられますが、細菌性髄膜炎の方が重症化しやすく、重い後遺症が残ることがあります。

細菌性髄膜炎の原因菌はインフルエンザ菌、肺炎球菌の順となっています。

インフルエンザ菌はインフルエンザウイルスと名前は同じですが全く関連のない細菌です。

ただし、インフルエンザウイルス感染症によって免疫力が低下してしまうと、細菌が髄膜に入り込みやすくなり髄膜炎を発症することもあります。

頭痛以外にも該当する症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

◼︎髄膜炎の主な症状
・ひどい頭痛
・発熱
・嘔吐
・首を前に曲げられない
・首の緊張

インフルエンザの頭痛を和らげる方法

つらい頭痛の症状をやわらげる対処法を紹介します。

冷やす

インフルエンザによる痛みは炎症が原因なので、冷やすことにより痛む部分の血管の拡張を抑え、痛みを緩和させることができます。

アイスノンや保冷剤などの冷却剤にタオルを巻いて、痛みの気になるところへ当ててじわじわ冷やすとよいでしょう。

抗インフルエンザ薬を使用する

インフルエンザを発症したら、できるだけ早めに医療期間を受診しましょう。

タミフル・イナビル・リレンザなどの抗インフルエンザ薬は、体内のインフルエンザウイルスの増殖をおさえる働きがあります。

抗インフルエンザ薬は、発症から48時間以内の使用が効果的で、48時間以内に抗インフルエンザ薬を使用すると、発熱期間は通常1~2日間短縮され、鼻やのどからのウイルス排出量も減少します。

抗インフルエンザ薬の効果によりインフルエンザウイルスの増殖が抑えられると、頭痛の症状も緩和されることもあります。

インフルエンザの頭痛に鎮痛剤や市販薬は使える?

頭痛の症状がつらい場合は、鎮痛剤を使用するのもひとつの手段です。

インフルエンザで処方される解熱鎮痛剤の中でも安全性が高いとされているのは、アセトアミノフェンという成分です。病院では、アセトアミノフェンを単一成分とした、カロナールという薬が処方されることが多くなっています。

インフルエンザのときのカロナールの使用については、関連記事をごらんください。

市販薬の使用は要注意!

鎮痛剤を使用したいときも、医師・薬剤師の指示と処方にしたがって正しく薬を使用してください。

また解熱鎮痛剤の成分によっては、インフルエンザ脳炎・脳症などの合併症の重症化を引き起こす危険性があるため、自己判断で市販薬を使用することはおすすめできません。

夜間や土日祝日など、病院に行けないときに市販薬を使用する場合は、カロナールと同じアセトアミノフェンを単一成分とした市販薬を使用してください。

インフルエンザの頭痛のときに使える市販薬については、関連記事をごらんください。

 

さいごに

インフルエンザの頭痛には、何らかの病気が潜んでいるおそれもあります。「熱も下がって頭痛だけだから」と軽く考えずに、回復にもしっかり時間をかけて安静にしましょう。

また、普段から慢性頭痛や頭痛、頭痛をともなう持病がある方は、インフルエンザが完治しても注意する必要があります。頭痛が治らない、いつもよりも痛みがひどいといった変化を感じたら、放置せずに医師に相談しましょう。