40度の熱はインフルエンザ?高熱はいつまで続く?

例年1〜3月に流行のピークをむかえるインフルエンザの種類にはA型とB型があります。インフルエンザの症状の特徴として、突然の高熱があります。特にA型インフルエンザは38度〜40度の高熱が出ることが特徴です。

なお、B型インフルエンザでは38度程度の熱が続くことが多く、発熱しないこともあります。

11月〜3月のインフルエンザの流行期に40度以上の高熱が突然出た場合は、インフルエンザの感染を疑う必要があります。

特に、高熱以外に全身の筋肉痛や関節痛、強い寒気などが出たな場合や、周りにインフルエンザ感染者がいる場合は、高い確率で感染している可能性があります。

インフルエンザの発熱について詳しくは関連記事をごらんください。

40度以上の熱が出るのはなぜ?

インフルエンザウイルスが体内に侵入すると、体内の免疫機能は熱を発してウイルスの増殖を抑えようとします。インフルエンザで高熱がでることは体の自然な免疫反応といえます。

インフルエンザウイルスは体内での増殖スピードが早く、高熱によってつらい、眠れない、水分も取れないなど体力の消耗につながるようなら、解熱薬の使用も検討します。

なお、インフルエンザの予防接種を受けておくと、ワクチンの効果で体内に抗体が作られるため、ウイルスに感染しても熱が出なかったり、出ても40度までの高熱にはならないことが期待できます。

熱はいつまで続く?

インフルエンザの高熱は、個人差もありますが1〜3日程度続きます。

タミフル、リレンザ、イナビルなどの抗インフルエンザ薬を使用していれば、通常は1〜2日で熱は下がります。ただし、抗インフルエンザ薬を正しいタイミングで使用しない場合は、熱が2〜3日続くこともあります。 

40度の熱が体に及ぼす影響は?

40度の発熱が直接の原因となり、脳に後遺症が残ることはありません。

ただし、インフルエンザがきっかけとなり合併症を引き起こすことはあります。特に赤ちゃんや子どもは、中耳炎・熱性けいれん・肺炎・気管支炎などを併発することが多くあります。

また、インフルエンザが悪化することで、インフルエンザ脳症などの命に関わるおそれのある合併症を引き起こすことがあります。

インフルエンザ脳症とは?

インフルエンザ脳症は、インフルエンザの合併症の中でも特に注意したい病気です。インフルエンザによる高熱が出たあとの数時間~1日の間にけいれん、意味不明な言動(異常行動)、意識障害などの神経症状がみられることが特徴です。症状が悪化すると後遺症が残ったり死亡例もある重篤な病気です。

インフルエンザ脳症は発症した人の8割が5歳までの子どもとされ、インフルエンザを発症した1~5歳の乳幼児に多くみらます。

インフルエンザ脳症の重症化を防ぐためには、早期治療が大切です。意識障害や異常行動・言動がみられたら早急に医療機関を受診しましょう。

インフルエンザの高熱で救急車を呼ぶ?

インフルエンザの症状によっては、救急車を呼ぶことが求められる場合もあります。

子どもの場合、高熱により熱性けいれんを起こしやすくなっています。熱性けいれんでは、手足が突っ張り、全身にけいれんがみられることが多く、白目をむいたり、唇が紫色になり、意識を失うことがあります。

通常は数分程度で治まりますが、5~10分以上続いたときは、別の病気のおそれもあるので医師に相談してください。また、立っている時に熱性けいれんが起きると、倒れたときに怪我をするおそれもあります。

高熱がでた場合は症状の経過をしっかり確認し、10分たって呼びかけても意識が戻らない場合や、一度おさまったけいれんが再発した場合は、病院に連絡してください。

大人の場合も、けいれんや震え、意識混濁などの症状が起こった場合は、救急車を呼びましょう。

救急車を呼ぶべきか判断に迷った場合は、東京消防庁の救急相談センターに連絡しましょう。

「#7119」をプッシュすると、医師や看護師などの専門の相談医療チームにつながり、適切な指示やアドバイスを受けることができます。救急相談センターの「#7119」は、24時間年中無休で対応しています。

40度の熱に解熱剤を使うときの注意

インフルエンザの熱は体の免疫反応なので、無理に解熱することは望ましくないですが、高熱で著しく体力が落ちて体に悪影響を及ぼしている場合は解熱剤を使用します。

40度の熱が下がらない場合は、まずは医療機関を受診して指示をあおぎましょう。インフルエンザのときは、使用を控えるべき薬の成分があるため、医療機関で処方された解熱剤を使用することが最も安心できます。

夜間や休日などすぐに病院に行けないときに使用します。市販薬を選ぶときは必ず薬の成分を確認してください。

解熱剤の成分は「アセトアミノフェン」を選ぶ

インフルエンザのときに使用できる最も安全な解熱成分はアセトアミノフェンです。

アセトアミノフェンは解熱鎮痛効果がおだやかで、副作用も比較的少ない成分です。また、眠気が出る成分は入っておらず、胃に負担がかかりにくいことも特徴です。

脳炎や脳症も起きにくい成分とされ、日本小児学会からも「インフルエンザの発熱にはアセトアミノフェンが良い」と発表されています。病院でインフルエンザのときに処方される薬も、アセトアミノフェン成分であることが多いです。

市販薬では、「タイレノールA」がアセトアミノフェンを単一成分とした解熱剤です。

インフルエンザのときに市販薬を使う場合の注意については、関連記事をごらんください

解熱剤はいつから効き始める?

解熱剤は、だいたい1時間ほどで効果が現れはじめるものがほとんどです。しかし、解熱剤を使用すればすぐに熱が平熱になるというわけではありません。

解熱剤は、以下の注意を確認してから使用しましょう。

・使用前と比べて体温が0.5度ほど下がっていれば、解熱剤の効果があるといえる
・インフルエンザの炎症が激しい場合は、熱が下がらない可能性もある
・解熱剤を使いすぎると異常な低体温になったり、肝機能障害などを招くことがある

使用を控えるべき解熱剤の成分

解熱剤の成分の中には、インフルエンザのときには使用が禁止されている成分があります。インフルエンザのときに使用した場合、脳炎や脳症を引き起こすおそれが指摘されています。

【禁止されている成分】
・アセチルサリチル酸(アスピリン、サリチルアミド)
・ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)
・メフェナム酸(ポンタール)

特に危険とされる成分はアセチルサリチル酸です。「アスピリン」や「サリチルアミド」という名前で使われることが多く、風邪のときによく処方される薬なので、家に残りが保管されていることも珍しくありません。

インフルエンザの発熱のときに使用しないように十分気をつけてください。

座薬タイプの解熱剤

子どもは錠剤をうまく飲み込めないので、座薬タイプの解熱剤が処方されることが多くあります。

インフルエンザのときに処方される座薬は、アンヒバ坐剤、アルピニー坐剤、カロナール坐剤のいずれかです。成分がアセトアミノフェンで、用量も50mg、100mg、200mgとあり、使い方も同じであるため、効果に違いはほとんどありません。

インフルエンザのときの座薬について詳しくは関連記事をごらんください

高熱がでているときの過ごし方

こまめな水分補給

高熱により汗をかくと、大量に汗で水分が失われます。脱水症状を防ぐためにも、水分補給はこまめに行いましょう。

水分補給には、水分だけでなく電解質が補える、ポカリスエットなどのスポーツドリンクがおすすめです。

体を冷やす

手足が冷たく、震えたり、顔色が悪い場合は寒気を感じており、熱の上昇期といえます。こういった段階のときは、体を温めた方がいいとされています。いっぽう、顔色が赤みを帯び、手足が温かいなど、熱が上がり過ぎてつらい、眠れないなどのときは体を冷やす方がおすすめです。

体を冷やすとき、額や首の後ろ、両脇、足の付け根など、大きな血管が通っているところを冷やすと、効果的に体温を下げることができます。

おわりに

高熱はインフルエンザの症状のひとつです。40度を超えることも珍しくありませんが、41度を超えるときは別の原因も考えられるので、病院を受診しましょう。症状が悪化すると命の危険もあるため、放っておかずに正しい対処が大切になります。

インフルエンザの解熱に薬を使う場合は、医師・薬剤師から処方された薬を指示通りに使用することが大切です。

市販薬を使用する場合も、成分をしっかりと確認し、わからない際は薬剤師に相談しましょう。