インフルエンザは再発する?

インフルエンザに感染すると体内にウイルスへの抗体ができるため、同じシーズンに同じ種類のインフルエンザウイルスに再び感染することはありません。

インフルエンザで38℃以上の高熱がでて、熱が下がったあとに再び高熱がでた場合、インフルエンザがぶり返している可能性があります。同じインフルエンザウイルスに再び感染し、再発したというわけではありません。

ただし、インフルエンザウイルスには種類があり、同じシーズン中に異なる種類のインフルエンザウイルスに感染することはあります。ウイルスの種類によって、症状の特徴は異なります。

インフルエンザウイルスの種類や特徴について詳しくは関連記事をごらんください。

インフルエンザのぶり返し(二峰性発熱)とは?

インフルエンザでは、38.5度以上の高熱が一度下がり、再び発熱することがあります。

インフルエンザのぶり返し症状は「二峰性(にほうせい)発熱」といいます。二峰性発熱は、インフルエンザが治ったあとに、再びインフルエンザに感染したわけでなく、もともと感染していたインフルエンザが完治する前に症状がぶり返すことです。

症状のぶり返し方には個人差がありますが、発熱してから3日程度で一度熱が下がり、3〜5日目ごろに再び発熱することが多くみられます。また、ぶり返しは主に0~15歳の子どもに多くみられる症状です。ただし、大人でもぶり返しを起こすこともあります。

インフルエンザのぶり返しによる感染拡大を防ぐために、学校保健安全法では「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」がインフルエンザによる出席停止期間と定めています。

インフルエンザのぶり返しの原因

インフルエンザによる突然の高熱は、インフルエンザウイルスが体内で急速に増殖することで起こります。

体内のウイルスが減少して高熱が下がってきても、ウイルスがはしばらくは体内に存在しています。体内のウイルスが再び活動することで、症状のぶり返しをおこします。

ぶり返しがおこりやすい条件

①抗インフルエンザ薬を使用していない方

抗インフルエンザ薬のタミフルやリレンザなどを正しく使用していない場合は、体内にインフルエンザウイルスが残りぶり返しを起こしやすくなります。

インフルエンザの治療は発症後48時間以内に始める必要性があります。インフルエンザが疑われる場合は、必ず病院を受診しましょう。

②二次感染を起こしている疑い

免疫力が弱い小児では二次感染などによる合併症の疑いもあります。小児では特に脳症、気管支炎、肺炎、中耳炎などに注意が必要です。咳や痛みなどの症状がひどく出ていたり、1週間以上症状が長引く場合は医師に相談してください。

大人であっても他のウイルスや細菌に二次感染することがあります。二次感染にはインフルエンザとは別の治療が必要となるので、症状が長引く場合は再度医師の診断を受けましょう。

インフルエンザの熱が続く期間・ぶり返しの期間は?

インフルエンザで発熱する期間には個人差がありますが、1〜3日程度です。また、インフルエンザウイルスの種類によっても熱がでる期間に特徴があります。

ぶり返しの症状では、発熱が37℃程度まで下がったあと、24時間以降にふたたび38℃程度の高熱がでます。ぶり返しの高熱は1~2日程度は続きます。

インフルエンザの発熱について詳しくは関連記事をごらんください。

インフルエンザの3日目に要注意!

インフルエンザの発熱は、3日目頃には落ち着いてくることが多くなります。熱が下がってくると、体の調子もよくなるため、インフルエンザが完治したと思う方も多くいますが、体内にいるインフルエンザウイルスは熱が下がったあともしばらくは存在しています。

熱が下がったからといって普段通りの生活に戻すと、インフルエンザをぶり返したり周囲の人へうつしてしまうおそれもあります。熱が下がってから2日間程度は、自宅で安静に療養しましょう。

インフルエンザの治りかけの注意については関連記事をごらんください。

インフルエンザがぶり返してしまったときの対処法

インフルエンザのぶり返しの主な症状は発熱のため、通常は再び病院を受診する必要はありません。解熱剤など処方された薬が残っている場合は処方通り使用を続け、発熱に対して適切に対処しましょう。

水分補給をして安静にする

こまめな水分補給は、症状が治りかけのときでも大切です。子どもの場合は自分で水分を取るタイミングを管理するのは難しいため、周りの保護者がしっかり管理することも必要です。

ぶり返しの発熱はインフルエンザ初期ほどの高熱にはならないことが多いため、仕事や家事など外出したり動きたくなったりすることもあるかもしれませんが、ぶり返しを長びかせないためにも、できる限り栄養のある食事をとって身体を休めましょう。

発熱の対処法

発熱はウイルスをおさえるための体の自然な反応です。そのため、発熱を無理に薬でおさえることは望ましくありません。症状を長びかせる原因にもなります。

発熱でつらいときは、冷たいタオルで脇の下、首回り、太もものつけ根などリンパが集まる場所を冷やしましょう。保冷材などで冷やすこともできますが、直接肌に当てたり長時間の冷やしすぎたりしないようにに注意してください。

ただし、高熱が続いて体力が著しく落ち、体に悪影響を与えている場合は解熱剤を使うこともあります。

インフルエンザのときには使用を控えるべき成分があり、解熱剤の成分によってはライ症候群など重篤な合併症につながるおそれがあります。特に市販薬を使用する場合は、自己判断で家にある薬を安易に使用せずに、医師や薬剤師に相談することをお勧めします。

インフルエンザのときに使える薬や使えない薬について詳しくは関連記事をごらんください。

ぶり返しが高熱になると注意!

ぶり返しの発熱が38.5℃以上の高熱になる場合は、インフルエンザ以外の合併症や脳への影響のおそれが高くなります。

子どもでも大人でも、ぶり返しが高熱になったり意識が朦朧としたりする場合は、再度病院を受診しましょう。

ぶり返しを防ぐ!感染前と感染後にできる対策

インフルエンザのぶり返しを防ぐために、インフルエンザ感染前とインフルエンザ感染後にできる対策があります。

ぶり返し事前対策:予防接種

インフルエンザの予防接種を受けておくと、ぶり返しを防ぐことにもつながります。インフルエンザ予防接種は症状の重症化や合併症の併発を避ける効果も期待できるため、事前に予防接種を受けることをお勧めします。

抗インフルエンザ薬の服用

タミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬は、インフルエンザウイルスに直接作用する薬です。抗インフルエンザ薬は体内のインフルエンザウイルスの増殖を防ぐため、症状をぶり返すことも少なくなります。

抗インフルエンザ薬を効果的に使用するためにも、インフルエンザが疑われた場合は病院を受診して検査を受けましょう。

なお、抗インフルエンザ薬を使用するタイミングによっては、すでに体内でウイルスが増殖している場合もあります。すでに体内でウイルスが増殖している場合は、抗インフルエンザ薬を使用してもぶり返しをおこすこともあります。

おわりに

インフルエンザに感染したあとにぶり返しを起こさないための事前対策も大切ですが、ぶり返しを起こしても過度に心配したり慌てる必要はありません。

症状が和らいでも無理をせず、熱が下がってから2日間は自宅で安静にして完治させましょう。