インフルエンザでめまいを感じるタイミングは、インフルエンザの熱が下がった後であったり、インフルエンザの初期であったり、抗インフルエンザ薬を使用した後など、人によってさまざまです。また、ワクチンの予防接種後にめまいを感じる人もいます。

この記事では、インフルエンザでめまいが起こる原因と対処法について解説します。

めまいの種類

まずは、めまいの種類について知っておきましょう。めまいには大きくわけて3つの種類があります。

回転性めまい

視界がぐるぐる回ったり、自分の周りが回っているように見えるのが特徴です。乗り物酔いも回転性めまいの一種で、吐き気をもよおすような症状が特徴的です。

耳のトラブルが主な原因とされており、めまいと同時に耳鳴り・難聴・耳閉感などの症状をともなうことがあります。他に、脳出血や脳梗塞などの脳の障害も関係していることがありますが、その際は耳の症状はともないません。

浮動性めまい

ふわふわと体が宙に浮くような感覚が特徴です。頭痛やしびれなどの神経系に関する症状をともないます。内科的な要因(自律神経の乱れなど)や脳の異常が原因となって起こります。

立ちくらみ

立ち上がるとクラッとする、時に目の前が暗くなるのが特徴です。血圧の変動と脳血流の低下が原因とされ、体に何らかのトラブルが発生したときに起こります。

インフルエンザ後にめまいが起こる主な原因

インフルエンザによるめまいは、熱が下がって体調が回復したときに感じる人が多いようです。

インフルエンザの後にめまいを感じる場合、「回転性めまい」である可能性が高いとされています。高熱により、体の平衡感覚を司る三半規管や小脳がバランスを崩すことによって、めまいが起こるのです。

前庭神経炎が原因のめまいに注意!

激しい回転性めまいが数日間続き、いったん良くなっても、まためまいの発作を繰り返す場合、前庭神経炎が原因の場合があります。

前庭神経は三半規管や耳石器で感じ取った情報を脳に伝える働きをします。この前庭神経にウイルスが感染することによって、前庭神経炎を発症します。

めまいが落ち着いてしばらくたってから、最初の時よりは軽いものの、同じような回転性のめまい発作が時間をおいて繰り返すようになります。通常大きなめまいは一度きりのことが多く、激しいめまい発作時には吐き気や嘔吐をともないます。ただし、耳鳴りや難聴は起こりません。

回転性めまいは1~3日でおさまりますが、不快な頭重感と、体を動かしたときや歩行時のふらつきは数週から数か月間残ります。

インフルエンザでめまいが起こるその他の原因

インフルエンザの初期症状

インフルエンザの初期症状として、頭痛やめまいなどの全身症状が現れることがあります。

他にも、高熱、悪寒・寒気、筋肉痛・関節痛、鼻水・鼻づまり、くしゃみ、のどの痛み、咳、痰、呼吸困難、全身倦怠感、食欲不振、腹痛、嘔吐・下痢などの初期症状が現れることがあります。

インフルエンザが疑われる症状が現れたら、すみやかに医療機関を受診しましょう。

なお、インフルエンザにはA型とB型があり、それぞれに特徴があります。

A型は38~40℃の高熱が出て、悪寒、筋肉痛などの全身症状が先に現れ、やや遅れて鼻水や咳などの呼吸器症状が強く出る傾向があります。

B型は、高熱が出ないことがあり、吐き気や下痢などの消化器系の症状が先に出る傾向があります。特にB型は風邪と間違えやすいので注意しましょう。

抗インフルエンザ薬の副作用

インフルエンザの治療薬である抗インフルエンザ薬の副作用が原因で、めまいが起こることがあります。

タミフル、リレンザ、イナビルなど、発生頻度は低いですがめまいが副作用として報告されています。

めまいや吐き気がひどいようなら、いったん薬の使用を停止してみて、症状がなくなるか確認してもいいでしょう。

薬の使用後に半日ほどたってもめまいが良くならなかったり、かえってひどくなるようなら医療機関に相談しましょう。

インフルエンザ予防接種の副反応

インフルエンザ予防接種の代表的な副反応として、発熱、頭痛、寒気や悪寒、だるさや倦怠感などが5~10%の方に起こります。めまいも、この副反応のひとつとして考えられます。

通常は2〜3日で予防接種後の違和感や副反応による症状はおさまります。症状が重い場合や数日待っても体調が改善しないようなら、予防接種を受けた病院に相談しましょう。

インフルエンザによるめまいの対処法

激しいめまいのときは、吐き気や嘔吐をともなうことが多いため、まずは光や音の刺激を避け、体を動かさずにじっとしておきましょう。衣類をゆるめて横になったり、静かな部屋で安静にするのがお勧めです。

めまいは、原因により対処法が変わってきます。数日間待っても症状が改善しないようなら、診察を受けましょう。

めまいの診察は何科?

めまいの症状が治まらない場合は、何科に相談すれば良いのでしょうか。

脳の病気であれば神経内科が専門になり、耳の病気であれば耳鼻咽喉科が専門となります。ただし、めまいの原因を自分で判定するのは難しいので、まずはインフルエンザの際に受診した医療機関に相談しましょう。

インフルエンザで貧血が起こることはある?

インフルエンザと貧血の間には因果関係はなく、インフルエンザが原因で貧血が起こることは考えにくいといえます。

貧血は主に、ヘモグロビンの材料である鉄が不足することで起こります。

ヘモグロビンとは血液の赤血球の中にあるたんぱく質であり、酸素を体中に運搬する働きがあります。このため、ヘモグロビンが減少すると酸欠状態になり、動悸や息切れ、めまいなどの症状が起こります。

貧血が原因でめまいが起こる場合、貧血の症状が進んでいる状態と考えられるので、医療機関を受診することをお勧めします。

おわりに

インフルエンザが原因のめまいは、通常数日以内におさまります。めまいが起きたときは、できるだけ光や音の刺激を避けて、安静に過ごしましょう。症状が長引く場合は、医療機関の受診をお勧めします。