【インフルエンザの薬まとめ】タミフル・イナビル・リレンザの違いは?

インフルエンザのときに使う薬を徹底解説。タミフル・イナビルなどの抗インフルエンザ薬から、市販薬でインフルエンザに効果がある薬、使用を控えるべき薬など薬に関する情報を完全網羅!

インフルエンザは、38℃~40℃の高熱や悪寒・寒気、筋肉痛・関節痛、頭痛などの全身症状をはじめとして、鼻水・鼻づまり、くしゃみ、喉の痛み、咳、痰などといった風邪と似た症状もあらわれます。

インフルエンザの症状はとても激しいため、熱が下がらずにつらい、頭が痛いといったときに薬の使用を考える方も多いかもしれません。

ただし、インフルエンザのときは薬の使用にいくつか注意するべきポイントがあります。

この記事では、インフルエンザに効果のある薬や使用を控える薬など、薬に関することを徹底解説します!

インフルエンザに効くのは抗インフルエンザ薬だけ!

インフルエンザの治療の基本は、抗インフルエンザ薬の使用です。抗インフルエンザ薬は、インフルエンザウイルスの増殖を抑える働きがあります。

抗インフルエンザ薬には、飲み薬のタミフル、吸入薬のイナビル・リレンザなど様々なタイプがあり、病状や年齢などによって処方される種類が異なります。

インフルエンザ発症から48時間以内に使用することで、最大限に効果を得ることができるため、発症してから病院を受診する時間が大切になります。

タミフル

「タミフル(成分:オセルタミビル)」は、A型・B型インフルエンザウイルス感染症の予防としても使えるインフルエンザ治療薬です。カプセル錠とドライシロップ(粉薬)の2つのタイプがあります。

主な抗インフルエンザ薬は服用が出来る対象が小児以上からとされているのに対し、タミフルドライシロップだけが1歳児から服用を許されています。

タミフルはA型とB型インフルエンザウイルスが増殖するときに必要な「ノイラミダーゼ」という物質の機能を阻害して、新しく誕生したインフルエンザウイルスが活動できなくすることでインフルエンザウイルスの増殖を抑制します。

治療としてタミフル75mgを使うときは1日2回服用し、これを5日間行います。

リレンザ

インフルエンザの治療薬として有名な「リレンザ(成分:ザナミビル)」は、A型・B型インフルエンザウイルス感染症の予防としても使える吸引タイプのインフルエンザ治療薬です。

リレンザはA型とB型インフルエンザウイルスが増殖するときに必要な「ノイラミダーゼ」という物質の機能を阻害して、新しく誕生したインフルエンザウイルスが活動できなくすることでインフルエンザウイルスの増殖を抑制します。

治療としてリレンザを使うときは1日2回吸引し、これを5日間行います。

イナビル

「イナビル(成分:ラニナミビル)」は、A型・B型インフルエンザウイルス感染症の予防としても使える吸入タイプのインフルエンザ治療薬です。

イナビルはA型とB型インフルエンザウイルスが増殖するときに必要な「ノイラミダーゼ」という物質の機能を阻害して、新しく誕生したインフルエンザウイルスが活動できなくすることでインフルエンザウイルスの増殖を抑制します。

長時間効果が作用するタイプの薬で、最初1回だけ吸入すれば服用は完了です。この点が5日間使わなくてはいけないタミフル・リレンザなどと大きく異なるポイントで、飲み忘れを防ぐ事が出来ます。

 

ラピアクタ

ラピアクタの成分は「ペラミビル」で、ラピアクタの正式名称はペラミビル水和物注射液と言います。

抗インフルエンザウイルス薬で有名なタミフルが内服薬、イナビル・リレンザが吸入薬であるのに対し、ラピアクタは点滴で治療をする注射薬です。

インフルエンザが重症化すると、薬を吸入できなかったり、内服薬を飲むことも難しい状況も出てきます。注射剤には、患者の状態に影響されることなく投与が出来、効果も期待出来るメリットがあります。

なお、インフルエンザ予防薬としては効果を発揮しません。

アビガン

アビガンは、これまでの抗インフルエンザ薬とは違ったメカニズムを持ち、「ウイルス感染した細胞内に入り込み、ウイルスの増殖を阻止する」という特徴があります。

そのため、今までの治療薬は感染後にできるだけ早く、もしくは予防目的で服用する必要があったのに対し、アビガンは病状が進んだ状態であってもウイルス量を減少させることが出来ます。

ただしアビガンは、臨床試験前に実施した動物実験で胎児に奇形が生じる可能性が認められており、日本国内での製造販売承認には「新型または再興型インフルエンザ感染症で、他の抗インフルエンザ薬が無効または効果不十分なものに限る」という条件がついており、現状では一般向けに販売は出来ない状態です。
 

抗インフルエンザ薬は予防にも使える!

インフルエンザになってしまったときに病院で処方される事の多い薬は、飲み薬であるタミフル、吸入薬であるイナビル、リレンザです。

実はこれらの薬を使用すると、「このままだとインフルエンザに感染する可能性が高い状況」「インフルエンザに感染したらどうしても困る状況」といった「イザという時」に、10日間のインフルエンザ予防効果があります。

インフルエンザの解熱にはアセトアミノフェン!

アセトアミノフェンは解熱鎮痛剤としては効果はゆるやかですが、副作用が少なく、長期の使用も比較的安全な薬です。インフルエンザの時でも安心して使用できる成分です。

アセトアミノフェンは、中枢神経の体温調整中枢に直接作用して、皮膚の血管を拡張させて解熱作用をもたらします。また大脳の痛覚に関する部分にも作用して、痛みを感じにくくします。

カロナール

カロナール(アセトアミノフェン)は病院で処方される解熱鎮痛薬です。

服用してから薬が効くまでの時間は、個人差はあるものの臨床試験の結果から15分前後で効き始め、半数以上の人は30分程度で効果が出てくるようです。

効果は2~6時間持続。なるべく空腹時をさけて、食後などに服用してください。また、服用間隔は4~6時間以上空けるようにしてください。

ピリナジン

ピリナジンは、病院で処方される解熱鎮痛剤です。粉末の薬で、正式にはピリナジン末といい、熱を下げる作用や痛みをやわらげる作用があります。発熱時のほか、頭痛、歯痛、生理痛、筋肉痛などに広く用いられています。

ピリナジン末の成分はアセトアミノフェンで、メーカーによっては、販売名を「アセトアミノフェン原末」としていることろもあり、アセトアミノフェン単一処方の薬です。

ただし、対症療法薬のため、熱や痛みを起こしている原因そのものを治すものではありません。

パナドール

パナドール(Panadol)は、マレーシアのGSK社(グラクソ・スミスクライン社)が販売している解熱鎮痛剤です。日本では販売されていませんが、マレーシアのみならず、多数の国で販売されている海外ではメジャーな薬です。

乳児から成人まで幅広く使われています。

パナドールはアセトアミノフェン(国際一般名:パラセタモール)が主成分となっています。体温調節中枢に作用するだけのため、熱や痛みの原因そのものを治すことはできませんが、炎症に伴う痛みをやわらげます。

子どもには解熱効果の高い座薬がおすすめ

解熱剤の中でも特に座薬には、2℃ほど熱を下げる効果があるので、熱が高くないときには使用しません。38.5℃以上の発熱を目安に座薬の使用を検討します。

子どものインフルエンザの発熱において、座薬は飲み薬の解熱剤より効果があらわれるのが早く、水が飲めないときでも対応できるため、座薬は子どものインフルエンザの発熱において医師から処方されることが多くなっています。

医師の判断によって異なりますが、子どものインフルエンザの高熱に処方される座薬は、主にアンヒバ坐剤、アルピニー坐剤、カロナール坐剤の3つで、いずれも成分がアセトアミノフェンです。

複数回正しく使用しても熱が40℃より下がらない場合は、早急に医師の診断を仰ぐ必要があります。

なお、38℃前後の発熱でも意識が朦朧としていたり、ぐったりしているときは解熱が必要です。体調が急激に変化したり意識がはっきりしない場合は早急に病院を受診しましょう。

アルピニー坐剤

アルピニー坐剤はアセトアミノフェンを成分とした座薬タイプの解熱剤です。中枢神経に働きかけ熱を鎮める作用があります。

ただし、低出生体重児、新生児及び3ヶ月未満の乳児に対する使用経験は少なく安全性は確立されていません。家に兄姉の残りがあるからといって、自己判断で使用しないように気をつけましょう。

アンヒバ坐剤

アンヒバ坐剤は、アセトアミノフェンを使用している座薬です。

アンヒバ坐剤は、正しく使用されていれば使用後30〜60分で効果がでます。経口薬と比べると、腸に届いて全身に成分が行き渡るまでが早いことが座薬の特長です。

ただし、効果の発生時間は多少の個人差はあります。

座薬は慢性的に使用する薬ではなく、必要な時だけ使うものとして処方されます。複数回正しく使用して、それでも熱が40℃より下がらない場合は、医師の診断を仰いでください。

インフルエンザのときに市販薬は使える?

インフルエンザの感染が疑われたら、病院を受診し検査・診断を受けてインフルエンザ治療薬を処方してもらうことが基本の治療になります。

しかしながら、土日や休日、夜間など医療機関が開いていないときに、38.5℃以上の高熱や頭痛でつらい症状があったり、どうしても眠れないというときは、応急処置的に市販の解熱鎮痛剤を使用します。

ただし、インフルエンザのときは使用を控えるべき成分があるため、手元にある風邪薬や解熱鎮痛剤を安易に飲むのは大変危険です。

子どもが使える解熱剤の成分は、アセトアミノフェンのみです。

大人の場合、より高い解熱鎮痛効果を求める場合には、イブプロフェンという選択肢があります。イブプロフェンは痛みを感じる末梢神経に作用し、即効性が高い成分です。

また、ロキソプロフェン(ロキソニン等)はアセトアミノフェンやイブプロフェンに比べて解熱・鎮痛効果は高いので、あまりに辛い発熱や痛みの時は使用の検討を行います。

頭痛に使える市販薬

市販薬で急場をしのぐ場合、最も推奨されているのは成分がアセトアミノフェンの薬です。市販の商品名でいうとタイレノールA、子どもなら小児用バファリンがアセトアミノフェン成分の薬です。

アセトアミノフェンより効果が期待できる薬としてイブプロフェンやロキソプロフェンといった成分の薬があげられます。

市販薬の商品名でいうとイブA錠ロキソニンSがこれにあたります。

これらの薬は小児に適応している薬ではないので、誤って子どもに飲ませないように注意してください。

ロキソニン

「インフルエンザかも?」という状態で、市販のロキソニン(ロキソニンSなど)を使用するのは二十歳になってからにしましょう。

ロキソニンS自体は15歳以上で使えることとなっていますが、10代はインフルエンザ脳症を含めて重症化や異常行動の発生率が高くなっています。成人になるまでは、インフルエンザの治療には特に気をつけていったほうがよいでしょう。
 

インフルエンザ脳症の危険性?!注意すべき薬とは

NSAIDs

NSAIDs(エヌセイズ)は抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を持つ非ステロイド性抗炎症薬の総称です。

一般的には解熱鎮痛剤として、処方薬から市販薬まで、幅広く活用されています。代表的なNSAIDsには、PL顆粒、ボルタレン、ロキソニン、ポンタールなど、私たちがよく耳にする薬もあります。

◼︎インフルエンザの解熱に使用を避けるべき成分

NSAIDsの中でもアスピリン、ジクロフェナク、メフェナム酸といった成分の解熱剤をインフルエンザの時に使うと、ライ症候群や脳症を引き起こす可能性があることが分かっています。

そのため、子どもの使用は原則禁忌ですが、成人であってもインフルエンザ発症時の使用は避けたほうがよいとされています。

避けるべき主な薬は、アスピリン(アセチルサリチル酸)、ボルタレン(ジクロフェナク)、ポンタール(メフェナム酸)などです。

インフルエンザが疑われる発熱などの症状が出ているときに、これらの薬が手元にあっても、安易に使うことは避けましょう。

ボルタレン

ボルタレンは、インフルエンザのときは使用を控えるべき薬です。これは、インフルエンザ脳症・脳炎の重症化に、ボルタレンの成分であるジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)が関与する可能性があると指摘されているためです。

ボルタレンは痛みや炎症を抑える非ステロイド系の抗炎症薬で、さまざまな形状で販売されています。

飲み薬であるボルタレン錠・ボルタレンSRカプセルと座薬であるボルタレンサポは、市販されておらず医師の処方箋が必要な薬です。

なお、錠剤と座薬は劇薬指定されており、他の解熱鎮痛剤と比較しても一番作用の強い薬です。

ポンタール

ポンタールは、抗炎症や鎮痛、解熱に効果を発揮する解熱鎮痛薬の一種です。しかし、インフルエンザに処方されることはほとんどありません。

インフルエンザの解熱にポンタールを使うと、合併症の中でも、とくに重篤なインフルエンザ脳症を招く可能性があると指摘されているためです。

インフルエンザ脳症の誘発・重症化の原因と考えられているのは、解熱鎮痛剤に含まれている成分で、ポンタールの主成分であるメフェナム酸や、ボルタレンのジクロフェナク(ジクロフェナクナトリウム)などが該当します。

風邪薬はインフルエンザに効果はあるの?

インフルエンザの症状は、38℃以上の高熱、咳、鼻水など風邪の症状と似ています。そのため、風邪薬を飲んだら治るのでは?と思ったことのある人もいるかもしれません。

しかし、風邪薬はインフルエンザウイルスを撃退したり、治療することはできません。

インフルエンザにおいて、タミフル・リレンザ。イナビルなどの抗インフルエンザ薬以外の薬は「症状を和らげる」ための対症療法として使用されます。対症療法とは、表面にあらわれた症状を和らげる治療法です。

薬に限っていえば、たとえば熱が下がらないときには解熱剤、関節痛には鎮痛剤、咳が止まらないときには咳止め薬などを使うことをいいます。ただし、対症療法はあくまで症状をおさえるだけで治療にはなりません。

そして、風邪薬にはインフルエンザのときには使用が禁止されている成分があります。手元にある風邪薬を安易に飲むのは危険です。

パブロン

パブロンの解熱鎮痛剤の成分は、アセトアミノフェンとイブプロフェンです。

パブロンは大人用から子ども用までさまざまな商品ラインナップがあり、基本的にはインフルエンザでも使用可能ですが、シリーズによって成分が異なるため、使用の際は確認しましょう。

子ども用パブロンの解熱鎮痛成分はすべてアセトアミノフェンのため、インフルエンザに使用しても問題はありません。ただし、対象年齢が分かれているので使用の際はしっかり確認しましょう。

15歳以上の大人用パブロンには、イブプロフェンが配合されています。

アセトアミノフェンもイブプロフェンもどちらも解熱鎮痛に効果のある成分です。しかしイブプロフェンは解熱鎮痛効果がアセトアミノフェンよりも高く、炎症を抑える作用があり、パブロンの大人用として配合されています。

ルル

「熱・のど・鼻にルルが効く」でおなじみの風邪薬、ルル・ルルゴールドには3つのタイプがあります。

・新ルルA錠
・新ルルゴールドS
・新ルルAゴールドDX

ルルとルルゴールドの解熱成分はアセトアミノフェンです。高熱が出た場合、応急処置として解熱剤として使用することは可能です。

ベンザブロック

ベンザブロックには、黄色のベンザブロック(ベンザブロックS)、銀のベンザブロック(ベンザブロックL)、青のベンザブロック(ベンザブロックIP)といったラインナップがあります。

インフルエンザが疑われたらすぐに病院にいくのが一番ですが、病院に行くまでの応急処置として、「黄色のベンザブロック」がオススメです。

「銀のベンザブロック」が解熱鎮痛成分にイブプロフェンを、「青のベンザブロック」はイブプロフェンとアセトアミノフェンを使用しているのに対し、「黄色のベンザブロック」はアセトアミノフェンのみの使用であるためです。

アセトアミノフェンは、子どもでも使用可能な成分なので一番安全といえます。

プレコール

プレコールの主成分は、アセトアミノフェンです。アセトアミノフェン成分の薬は、副作用やインフルエンザによる合併症などを引き起こすリスクが他の薬に比べて低く、日本小児科学会などからも推奨されています。

ただし、プレコールの解熱鎮痛成分には、アセトアミノフェン以外にもイソプロアンチピリンが配合されています。

そのため、プレコールは大人はインフルエンザ発症時でも使用可能ですが、15歳未満の子どもは使用を避けましょう。

ピーエイ

ピーエイ配合錠は、通常の風邪の場合に病院でよく処方される総合感冒薬=風邪薬のひとつです。鼻水、鼻づまり、のどの痛み、頭痛、関節痛、筋肉痛、発熱など、風邪の諸症状に効果を発揮します。

ピーエイ配合錠には、体温降下作用、鎮痛作用、解熱作用、中枢神経興奮作用があり、風邪症状を緩和するための薬として処方されています。

ピーエイ配合錠に含まれているサリチルアミドという解熱鎮痛成分は、インフルエンザのときには避けるべきとされているサリチル酸系の成分です。

そのため、ピーエイは総合感冒薬としてはよく処方される薬ですが、インフルエンザのときには医師から処方されることはほとんどありません。

手元に過去に処方されたピーエイが残っていても、インフルエンザのときに使用しないように注意しましょう。

インフルエンザに効果のある漢方薬

病院で処方される薬の中にも、インフルエンザの対症療法として使われる漢方があります。さらに、対症療法としてだけではなく、インフルエンザウイルスに効くといわれる漢方もあるのです。

◼︎葛根湯

風邪の初期症状におなじみの葛根湯は、インフルエンザのときにも使うことが可能です。
葛根湯に配合されている生薬には体を温めて発汗を促す作用があり、発熱や寒気などの初期症状があらわれた時点で葛根湯を飲むことができれば熱が下がる可能性があります。

ただし、インフルエンザの症状はかなり高熱になるので、効き目の感じ方には個人差があります。

◼︎麻黄湯

麻黄湯は杏仁・麻黄・桂皮・甘草の4つの生薬が配合されている漢方薬です。処方薬の麻黄湯(医療用)には効能効果に「インフルエンザ(初期のもの)」と明記されており、国内の医療の現場でもインフルエンザに麻黄湯が使用されることがあります。

最近の研究により、麻黄湯には汗を出して熱を下げる効果と体の防御機能を高めることで、インフルエンザウイルスに抵抗する効果があることがわかってきました。

国内の小児インフルエンザ患者を対象に行われた麻黄湯の効果についての研究では、A型インフルエンザについてはタミフルと同程度の効果が期待でき、B型インフルエンザについては、解熱にかかる時間・全身症状が消えるまでの時間で、タミフルを上回る結果がでています。

また、成人ではタミフルよりも高い解熱効果が得られることもわかりました。
 

抗生物質が処方されるのはなぜ?

インフルエンザウイルスに抗生物質(抗生剤・抗菌剤)は直接的には効果がありません。

それでも、インフルエンザの症状がひどい時や、子供や高齢者の方には抗生物質(抗生剤・抗菌剤)が一緒に処方されることがあります。

インフルエンザで体力や免疫力が落ちると、いつもだったら感染しないような細菌に感染して気管支炎や肺炎などになってしまうことがあります。これをインフルエンザの合併症といいます。

インフルエンザでは、毎年1万人前後もの方が亡くなっており、その大半の原因がインフルエンザによる合併症や重症化によるものです。

そのため、合併症や重症化を防ぐために、もともと体力や免疫力が落ちている方や小さな方には、インフルエンザの薬と一緒に抗生物質が処方されます。

クラビット

クラビットとは商品名で、成分名はレボフロキサシンです。

クラビットは、肺炎球菌、腸球菌属など幅広い菌に効果を発揮する抗菌剤です。

インフルエンザにかかると、体力が落ちて免疫力が低下してしまいます。すると細菌感染による合併症になってしまう危険性があります。

インフルエンザにかかったときに、クラビットが処方される理由は細菌による二次感染の予防です。

クラリス

クラリスは抗生剤で、体力の消耗で免疫力が低下した際の感染症予防として処方されます。

ウイルス性のインフルエンンザを発症すると、高熱などの激しい症状で体が衰弱し、免疫力も低下します。免疫力が低下すると、さまざまな感染症にかかりやすくなります。

クラリスは、細菌による感染症において広く使用されており、胃潰瘍などを引き起こすとされているヘリコバクター・ピロリの除菌療法にも使われます。

 

普段どおりステロイドやピルを使ってもいい?

ステロイド

皮膚疾患や喘息などの治療薬で知られているステロイドは、炎症を鎮めたり、異常な免疫反応を抑える作用があり、様々な病気の治療薬として使われています。

◼︎インフルエンザ予防接種時の注意

インフルエンザワクチンの接種はほとんどの場合可能ですが、ステロイドの内服量によって変わってきます。ステロイド薬を長期間、大量に内服している場合は、ワクチンの免疫反応に影響することが考えられるためです。

ステロイドを内服している場合、インフルエンザの予防接種については自己判断せず主治医と相談しましょう。

なお、塗り薬の場合は、効果に影響はないとされています。

◼︎ステロイドとインフルエンザ治療薬の飲み合わせ

ステロイド薬とインフルエンザ治療薬の併用は基本的には可能です。

ただし、ステロイドの吸入薬を使用している場合、リレンザ・イナビルといった吸入薬との併用については、気管支拡張薬を使ってから吸入するようにしましょう。

いずれもステロイド内服中の場合、他の薬との併用は、必ず医師と相談のうえ行いましょう。

ピル

ピルは女性ホルモンが含まれているホルモン剤です。避妊目的や生理周期の調整、生理トラブルの改善、婦人科系疾患(子宮体がん・卵巣がんなど)の予防、ニキビや多毛症の改善などで使用されます。

◼︎予防接種について

ピルとインフルエンザワクチンの相互作用はないとされています。
インフルエンザワクチンを接種しても、ピルの効果に影響を及ぼすことはありません。

◼︎ピルとインフルエンザ治療薬の飲み合わせ

インフルエンザ治療薬とピルの相互作用はなく、併用しても問題はありません。

ただし受診の際は、薬物相互作用を確認するためにも、医師には必ずピルを服用していることを伝えましょう。

インフルエンザは薬がなくても治る?

普段から健康な方であれば、抗インフルエンザ薬を飲まなくても約1週間程度で症状は自然治癒します。

抗インフルエンザ薬にはウイルスを撃退する効果はありませんが、ウイルスが増殖するのを防ぐ効果があります。インフルエンザを発症したあとに抗インフルエンザ薬を使用すると、熱が下がる期間を1~2日短縮することができます。

インフルエンザは高熱が続くことが大きな特徴のため、少しでも高熱が発症している期間を短くしたい場合には抗インフルエンザ薬は有効です。また、予防薬としての効果もあるため、事前に服用しておくと免疫力があがりインフルエンザにかかりにくくなります。

異常行動と薬の関係は?

近年、抗インフルエンザ薬であるタミフルを使用した子どもの「ベランダからの飛び降り」「道に飛び出す」などの異常行動により何件かの死亡事故が起こりました。

ただし、こういった異常行動はタミフルだけでなく、他の抗インフルエンザ薬でもほぼ同様の割合で報告例があります。

さらに、医薬品を何も使用していない場合や、インフルエンザのときに使用できる解熱剤の中でも安全性が高いとされるアセトアミノフェンを飲んだ後でも、異常行動が現れたという報告があります。

つまり、インフルエンザに罹患すること自体に異常行動を起こす可能性があり、服用する薬もほとんど関係が無い、といえるのです。

異常行動は、とくに10歳前後の小児において発生しやすくなっています。とくに発熱後1日以内、2日目に注意が必要です。基本的には発熱後「少なくとも2日間」は、小児・未成年者が一人にならないよう配慮しましょう。

おわりに

今回はインフルエンザに効果のある薬や症状を和らげる薬、インフルエンザのときに飲んではいけない薬について紹介しました。

インフルエンザが完治するまでの期間は、7〜10日間といわれています。薬を効果的に使って、辛いインフルエンザの時期を乗り切りましょう。

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