インフルエンザの薬|タミフル・イナビル・リレンザの違いから市販薬まで網羅!

インフルエンザのときに使う薬を薬剤師監修のもと徹底解説!タミフル・イナビルなどの抗インフルエンザ薬から解熱鎮痛剤や市販薬で使える薬、使用を控えるべき薬など薬に関する情報を完全網羅!

インフルエンザに効くのは抗インフルエンザ薬だけ!

インフルエンザの治療の基本は、抗インフルエンザ薬の使用です。インフルエンザウイルスに直接作用するのは抗インフルエンザ薬のみです。

インフルエンザの確定診断がでてから病院で処方される代表的な抗イフルエンザ薬は、飲み薬であるタミフル、吸入薬であるイナビル、リレンザです。

なお、抗インフルエンザ薬は処方薬のため、市販はされていません。

抗インフルエンザ薬の効果

抗インフルエンザ薬はウイルスの増殖を防いでインフルエンザの症状を軽くしたり、ウイルスが細胞外に出ることを阻害して感染の拡大を防ぐ効果があります。

インフルエンザ発症から48時間以内に使用することで、最大限に効果を得ることができるため、発症してから病院を受診するタイミングが大切になります。

インフルエンザが疑われる場合の病院の受診のタイミングについて、詳しくは関連記事をごらんください。

抗インフルエンザ薬は予防にも使える!

抗インフルエンザ薬には、「このままだとインフルエンザに感染する可能性が高い状況」「インフルエンザに感染したらどうしても困る状況」などの、いざという時の予防としての効果があります。

ただし、予防として使用する場合は条件があります。家族や身の周りで生活している方がインフルエンザになった場合、さらに65歳以上の高齢者や慢性的な疾患を持っている方と定められています。また、予防効果は薬の効果が出ている10日間と限定されています。

抗インフルエンザ薬の予防投与については関連記事をごらんください。

抗インフルエンザ薬の種類

抗インフルエンザ薬には、飲み薬のタミフル、吸入薬のイナビル・リレンザ、点滴のラピアクタなどのタイプがあり、病状や年齢などによって処方される種類が異なります。

タミフル:飲み薬

「タミフル(成分:オセルタミビル)」は、A型・B型インフルエンザウイルス感染症の予防としても使えるインフルエンザ治療薬です。カプセル錠とドライシロップ(粉薬)の2つのタイプがあります。

主な抗インフルエンザ薬は使用できる対象が5歳以上からとされているのに対し、タミフルドライシロップだけが生後2週目以上から使用を許されています。

■タミフルの効果と用法・用量

タミフルはA型とB型インフルエンザウイルスが増殖するときに必要な「ノイラミダーゼ」という物質の機能を阻害して、新しく誕生したインフルエンザウイルスが活動できなくすることでインフルエンザウイルスの増殖を抑制します。

治療としてタミフル75mgを使うときは1日2回使用し、これを5日間行います。

■タミフルの副作用

タミフルの主な副作用は、下痢、吐き気、嘔吐です。そのほかにも、カプセル剤では腹痛、ドライシロップ剤では低体温・発疹なども報告されています。

タミフルについて詳しくは関連記事をごらんください。

リレンザ:吸入薬

「リレンザ(成分:ザナミビル)」は、A型・B型インフルエンザウイルス感染症の予防としても使える吸引タイプのインフルエンザ治療薬です。

■リレンザの効果と用法・用量

リレンザはA型とB型インフルエンザウイルスが増殖するときに必要な「ノイラミダーゼ」という物質の機能を阻害して、新しく誕生したインフルエンザウイルスが活動できなくすることでインフルエンザウイルスの増殖を抑制します。

治療としてリレンザを使うときは1日2回吸引し、これを5日間行います。

■リレンザの副作用

リレンザの主な副作用には、下痢、発疹、吐き気・嘔吐、嗅覚障害、顔面のむくみ、蕁麻疹などがあります。

リレンザについて詳しくは関連記事をごらんください。

イナビル:吸入薬

「イナビル(成分:ラニナミビル)」は、A型・B型インフルエンザウイルス感染症の予防としても使える吸入タイプのインフルエンザ治療薬です。

インフルエンザウイルスの増殖部位である喉や気管支に直接作用することができます。

■イナビルの効果と用法・用量

イナビルはA型とB型インフルエンザウイルスが増殖するときに必要な「ノイラミダーゼ」という物質の機能を阻害して、新しく誕生したインフルエンザウイルスが活動できなくすることでインフルエンザウイルスの増殖を抑制します。

長時間効果が作用するタイプの薬で、最初1回だけ吸入すれば使用は完了です。この点が5日間使わなくてはいけないタミフル・リレンザなどと大きく異なるポイントで、飲み忘れを防ぐ事が出来ます。

■イナビルの副作用

イナビルの主な副作用は、下痢、めまい、悪心、胃腸炎、蕁麻疹などがあります。予防で使用した場合は、下痢、頭痛などの副作用が報告されています。

イナビルについて詳しくは関連記事をごらんください。

ラピアクタ:点滴

ラピアクタの成分は「ペラミビル」で、ラピアクタの正式名称はペラミビル水和物注射液です。

抗インフルエンザウイルス薬で有名なタミフルが内服薬、イナビル・リレンザが吸入薬であるのに対し、ラピアクタは点滴で治療をする注射薬です。

インフルエンザが重症化すると、薬を吸入できなかったり、内服薬を飲むことも難しい状況も出てきます。注射剤には、患者の状態に影響されることなく使用でき、効果も期待できるメリットがあります。

■ラピアクタの効果

A型とB型インフルエンザウイルスが増殖するときに必要な「ノイラミダーゼ」という物質の機能を阻害して、新しく誕生したインフルエンザウイルスが活動できなくすることでインフルエンザウイルスの増殖を抑制します。

なお、ラピアクタはインフルエンザ予防薬としては効果を発揮しません。

■ラピアクタの副作用

ラピアクタの主な副作用として、下痢、嘔吐や蛋白尿・好中球減少などの検査値の異常があります。

ラピアクタについて詳しくは関連記事をごらんください。

アビガン:飲み薬

アビガンは、2014年に承認された新しい抗インフルエンザ薬です。

■アビガンの効果とほかの抗インフルエンザ薬との違い

従来の抗インフルエンザ薬は、インフルエンザウイルスを細胞内に閉じ込めて外に出さないことに対し、アビガンはウイルス感染した細胞内に入り込みウイルスの増殖を阻止します。

ウイルスの増殖をおさえるメカニズムの違いにより、従来の抗インフルエンザ薬に耐性のあるウイルスが流行した場合に、効果を発揮することが期待できます。

また、今までの治療薬は感染後にできるだけ早く、もしくは予防目的で使用する必要があったのに対し、アビガンは病状が進んだ状態であってもウイルス量を減少させることが出来ます。

■アビガンの副作用

アビガンの副作用として、血中尿酸増加、下痢、好中球数減少、AST(GOT)増加、ALT増加が報告されています。

アビガンについて詳しくは関連記事をごらんください。

タミフル・リレンザ・イナビルの違い

抗インフルエンザ薬の中でも主に使用されているタミフル・リレンザ・イナビルの違いをまとめました。

インフルエンザウイルスの増殖を防ぐ効果は共通していますが、使用できる年齢や用法・用量が異なります。

  タミフル リレンザ イナビル
薬の種類 飲み薬 吸入薬 吸入薬
使用可能な年齢 生後2週目以上(ドライシロップ)
1歳以上(カプセル)
5歳以上     5歳以上    
1日の使用回数※ 1日2回 1日2回 1日1回
使用期間※ 5日間 5日間 1日間

※は治療目的に使用する場合

インフルエンザのときに使われる解熱鎮痛剤:アセトアミノフェン

インフルエンザの症状の特徴として、急激な38℃以上の高熱があります。インフルエンザの高熱に対して安全に使用できる解熱剤の成分はアセトアミノフェンです。

アセトアミノフェンは解熱鎮痛剤としては効果はゆるやかですが、副作用が少なく、長期の使用も比較的安全な薬です。インフルエンザの時でも安心して使用できます。

アセトアミノフェンは、中枢神経の体温調整中枢に直接作用して、皮膚の血管を拡張させて解熱作用をもたらします。また大脳の痛覚に関する部分にも作用して、痛みを感じにくくします。

カロナール

カロナール(アセトアミノフェン)は病院で処方される解熱鎮痛剤です。

使用してから薬が効くまでの時間は、個人差はあるものの臨床試験の結果では早くて15分前後、半数以上の人は30分程度で効果が出はじめ、2~6時間持続します。

なるべく空腹時をさけて食後などに使用してください。また、使用間隔は4~6時間以上空けてください。

ピリナジン

ピリナジンはアセトアミノフェン単一成分の処方薬として販売されていましたが、2014年に販売名が変更され、現在は「ピリナジン」という名称で使用されている薬はありません。

販売名の変更にあたって、熱を下げる作用や痛みを和らげる作用や用法・用量に変更はなく、現在は「アセトアミノフェン原末」として販売されています。

ただし、対症療法薬のため、熱や痛みを起こしている原因そのものを治すものではありません。

パナドール

パナドール(Panadol)は、マレーシアのGSK社(グラクソ・スミスクライン社)が販売している解熱鎮痛剤です。日本では販売されていませんが、マレーシアのみならず、多数の国で販売されている海外ではメジャーな薬です。

乳児から成人まで幅広く使われています。

パナドールはアセトアミノフェン(国際一般名:パラセタモール)が主成分となっています。体温調節中枢に作用するだけのため、熱や痛みの原因そのものを治すことはできませんが、炎症にともなう痛みを和らげます。

パナドールについては関連記事をごらんください。

子どもの解熱には効果の高い座薬がおすすめ

解熱剤の中でも特に座薬には、2℃ほど熱を下げる効果があるので、熱が高くないときには使用しません。38.5℃以上の発熱を目安に座薬の使用を検討します。

座薬は飲み薬の解熱剤より効果が現れるのが早く、水が飲めないときでも対応できるため、子どものインフルエンザの発熱において医師から処方されることが多い薬です。

医師の判断によって異なりますが、子どものインフルエンザの高熱に処方される座薬は、主にアンヒバ坐剤、アルピニー坐剤、カロナール坐剤の3つで、いずれも成分がアセトアミノフェンです。

複数回正しく使用しても熱が40℃より下がらない場合は、早急に医師の診断を仰ぐ必要があります。

なお、38℃前後の発熱でも意識がもうろうとしていたり、ぐったりしているときは解熱が必要です。体調が急激に変化したり意識がはっきりしない場合は早急に病院を受診しましょう。

アルピニー坐剤

アルピニー坐剤はアセトアミノフェンを成分とした座薬タイプの解熱剤です。中枢神経に働きかけ熱を鎮める作用があります。

ただし、低出生体重児、新生児および3ヶ月未満の乳児に対する使用経験は少なく安全性は確立されていません。家に兄姉の残りがあるからといって、自己判断で使用しないように気をつけましょう。

アンヒバ坐剤

アンヒバ坐剤は、アセトアミノフェンを使用している座薬です。

アンヒバ坐剤は、正しく使用されていれば使用後30〜60分で効果がでます。経口薬と比べると、腸に届いて全身に成分が行き渡るまでが早いことが座薬の特長です。

ただし、効果の発生時間は多少の個人差はあります。

座薬は慢性的に使用する薬ではなく、必要な時だけ使うものとして処方されます。複数回正しく使用して、それでも熱が40℃より下がらない場合は、医師の診断を仰いでください。

インフルエンザのときに使える市販の解熱鎮痛剤

インフルエンザの感染が疑われたら、病院を受診し検査・診断を受けてインフルエンザ治療薬を処方してもらうことが基本の治療になります。

しかしながら、土日や休日、夜間など医療機関が開いていないときに、38.5℃以上の高熱や頭痛でつらい症状があったり、どうしても眠れないというときは、応急処置的に市販の解熱鎮痛剤を使用します。

ただし、インフルエンザのときは使用を控えるべき成分があるため、手元にある風邪薬や解熱鎮痛剤を安易に飲むのは大変危険です。

子どもが使える解熱鎮痛剤の成分は、アセトアミノフェンのみです。

大人の場合、より高い解熱鎮痛効果を求める場合には、イブプロフェンという選択肢があります。イブプロフェンは痛みを感じる末梢神経に作用し、即効性が高い成分です。

解熱や頭痛に使える市販薬

市販薬で急場をしのぐ場合、最も推奨されているのは成分がアセトアミノフェンの薬です。

市販薬ではタイレノールA、子どもなら小児用バファリンをおすすめします。

タイレノールA

病院で処方されるカロナール錠300と同量のアセトアミノフェンが配合されています。

15歳以上の方が使用可能です。

小児用バファリンCII

3歳〜15歳未満が対象となっているアセトアミノフェン配合の子ども向けの薬です。

フルーツの味と香りのする、飲みやすい小粒の錠剤です。

アセトアミノフェンより効果が期待できる薬としてイブプロフェンがあげられます。

市販薬の商品名でいうとイブA錠がこれにあたります。

イブA錠

成分がイブプロフェンのみの薬です。痛みや熱の原因物質であるプロスタグランジンの発生を抑え、痛みや熱に、すぐれた効き目をあらわします。

15歳以上の方が使用可能です。誤って15歳以下の子どもに飲ませないように注意してください。

風邪薬はインフルエンザに効果はあるの?

インフルエンザの症状は、38℃以上の高熱、咳、鼻水など風邪の症状と似ています。しかし、風邪薬はインフルエンザウイルスを撃退したり、治療することはできません。

インフルエンザにおいて、タミフル・リレンザ・イナビルなどの抗インフルエンザ薬以外の薬は「症状を和らげる」ための対症療法として使用されます。

対症療法とは、表面に現れた症状を和らげる治療法です。薬に限っていえば、熱が下がらないときには解熱剤、関節痛には鎮痛剤、咳が止まらないときには咳止め薬などを使うことをいいます。

ただし、対症療法はあくまで症状をおさえるだけで、病気の原因となる根本を治す治療にはなりません。

市販の風邪薬には複数の成分が配合されてあり、インフルエンザのときには使用が禁止されている成分が含まれているおそれもあるため、手元にある風邪薬を安易に飲むのは控えましょう。

パブロン

パブロンの解熱鎮痛剤の成分は、アセトアミノフェンとイブプロフェンです。

パブロンは大人用から子ども用までさまざまな商品ラインナップがあり、基本的にはインフルエンザでも使用可能ですが、シリーズによって成分が異なるため、使用の際は確認しましょう。

子ども用パブロンの解熱鎮痛成分はすべてアセトアミノフェンのため、インフルエンザに使用しても問題はありません。ただし、対象年齢が分かれているので使用の際はしっかり確認しましょう。

15歳以上の大人用パブロンには、イブプロフェンが配合されています。

アセトアミノフェンもイブプロフェンもどちらも解熱鎮痛に効果のある成分です。イブプロフェンは解熱鎮痛効果がアセトアミノフェンよりも高く、炎症をおさえる作用があり、パブロンの大人用として配合されています。

ルル

「熱・のど・鼻にルルが効く」でおなじみの風邪薬、ルル・ルルゴールドには3つのタイプがあります。

・新ルルA錠
・新ルルAゴールドS
・新ルルAゴールドDX

ルルとルルゴールドの解熱成分はアセトアミノフェンです。高熱が出た場合、応急処置として解熱剤として使用することは可能です。

ベンザブロック

ベンザブロックには、黄色のベンザブロック(ベンザブロックS)、銀のベンザブロック(ベンザブロックL)、青のベンザブロック(ベンザブロックIP)といったラインナップがあります。

インフルエンザが疑われたらすぐに病院にいくのが一番ですが、病院に行くまでの応急処置として使用する場合は「黄色のベンザブロック」がお勧めです。

「銀のベンザブロック」が解熱鎮痛成分にイブプロフェンを、「青のベンザブロック」はイブプロフェンとアセトアミノフェンを使用しているのに対し、「黄色のベンザブロック」はアセトアミノフェンのみの使用であるためです。

アセトアミノフェンは、子どもでも使用可能な成分なので一番安全といえます。

プレコール

プレコールの主成分は、アセトアミノフェンです。

アセトアミノフェン成分の薬は、副作用やインフルエンザによる合併症などを引き起こすリスクがほかの薬に比べて低く、日本小児科学会などからも推奨されています。

ただし、プレコールの解熱鎮痛成分には、アセトアミノフェン以外にもイソプロアンチピリンが配合されています。

そのため、プレコールは大人はインフルエンザ発症時でも使用可能ですが、15歳未満の子どもは使用を避けましょう。

ピーエイ

ピーエイ配合錠は、通常の風邪の場合に病院でよく処方される総合感冒薬=風邪薬のひとつです。鼻水、鼻づまり、のどの痛み、頭痛、関節痛、筋肉痛、発熱など、風邪の諸症状に効果を発揮します。

ピーエイ配合錠には、体温降下作用、鎮痛作用、解熱作用、中枢神経興奮作用があり、風邪症状を緩和するための薬として処方されています。

ピーエイ配合錠に含まれているサリチルアミドという解熱鎮痛成分は、インフルエンザのときには避けるべきとされているサリチル酸系の成分です。

そのため、ピーエイは総合感冒薬としてはよく処方される薬ですが、インフルエンザのときには医師から処方されることはほとんどありません。

手元に過去に処方されたピーエイが残っていても、インフルエンザのときに使用しないように注意しましょう。

インフルエンザに効果のある漢方薬

病院で処方される薬の中にも、インフルエンザの対症療法として使われる漢方があります。漢方薬の中には対症療法としてだけではなく、インフルエンザウイルスに効果のある漢方もあります。

葛根湯

風邪の初期症状におなじみの葛根湯は、インフルエンザのときにも使うことが可能です。

葛根湯に配合されている生薬には体を温めて発汗をうながす作用があり、発熱や寒気などの初期症状があらわれた時点で葛根湯を飲むことができれば熱が下がる可能性があります。

ただし、インフルエンザの症状はかなり高熱になるので、効き目の感じ方には個人差があります。

麻黄湯

麻黄湯は杏仁・麻黄・桂皮・甘草の4つの生薬が配合されている漢方薬です。処方薬の麻黄湯(医療用)には効能効果に「インフルエンザ(初期のもの)」と明記されており、国内の医療の現場でもインフルエンザに麻黄湯が使用されることがあります。

最近の研究により、麻黄湯には汗を出して熱を下げる効果と体の防御機能を高めることで、インフルエンザウイルスに抵抗する効果があることがわかってきました。

国内の小児インフルエンザ患者を対象に行われた麻黄湯の効果についての研究では、A型インフルエンザについてはタミフルと同程度の効果が期待でき、B型インフルエンザについては、解熱にかかる時間・全身症状が消えるまでの時間で、タミフルを上回る結果がでています。

また、成人ではタミフルよりも高い解熱効果が得られることもわかりました。

インフルエンザ脳症の危険性?!注意すべき薬とは

NSAIDs(エヌセイズ)

NSAIDs(エヌセイズ)は抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を持つ非ステロイド性抗炎症薬の総称です。

一般的には解熱鎮痛剤として、処方薬から市販薬まで、幅広く活用されています。代表的なNSAIDsには、PL顆粒、ボルタレン、ロキソニン、ポンタールなど、私たちがよく耳にする薬もあります。

◼︎インフルエンザの解熱に使用を避けるべき成分

NSAIDsの中でもアスピリン、ジクロフェナク、メフェナム酸といった成分の解熱剤をインフルエンザの時に使うと、ライ症候群を引き起こしたり、インフルエンザ脳症の予後を悪化させるおそれがあることがわかっています。

そのため、子どもの使用は原則禁忌ですが、成人であってもインフルエンザ発症時の使用は避けたほうがよいとされています。

避けるべき主な薬は、アスピリン(アセチルサリチル酸)、ボルタレン(ジクロフェナク)、ポンタール(メフェナム酸)などです。

インフルエンザが疑われる発熱などの症状が出ているときに、これらの薬が手元にあっても、安易に使うことは避けましょう。

ボルタレン

ボルタレンは、インフルエンザのときは使用を控えるべき薬です。インフルエンザ脳症・脳炎の重症化に、ボルタレンの成分であるジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)が関与する可能性があると指摘されているためです。

ボルタレンは痛みや炎症をおさえる非ステロイド系の抗炎症薬で、さまざまな形状で販売されています。

飲み薬であるボルタレン錠・ボルタレンSRカプセルと座薬であるボルタレンサポは、市販されておらず医師の処方箋が必要な薬です。

なお、錠剤と座薬は劇薬指定されており、ほかの解熱鎮痛剤と比較しても一番作用の強い薬です。

ポンタール

ポンタールは、抗炎症や鎮痛、解熱に効果を発揮する解熱鎮痛剤の一種です。しかし、インフルエンザに処方されることはほとんどありません。

インフルエンザの解熱にポンタールを使うと、合併症の中でも、特に重篤なインフルエンザ脳症を招く可能性があると指摘されているためです。

インフルエンザ脳症の誘発・重症化の原因と考えられているのは、解熱鎮痛剤に含まれている成分で、ポンタールの主成分であるメフェナム酸や、ボルタレンのジクロフェナク(ジクロフェナクナトリウム)などが該当します。

抗生物質が一緒に処方されるのはなぜ?

インフルエンザウイルスに抗生物質は直接的には効果がありません。

それでも、インフルエンザの症状がひどい時や、子どもや高齢者の方には抗生物質が一緒に処方されることがあります。

インフルエンザで体力や免疫力が落ちると、いつもだったら感染しないような細菌に感染して気管支炎や肺炎などになってしまうことがあります。これをインフルエンザの合併症といいます。

インフルエンザでは、毎年1万人前後もの方が亡くなっており、その大半の原因がインフルエンザによる合併症や重症化によるものです。

そのため、合併症や重症化を防ぐために、もともと体力や免疫力が落ちている方や子どもには抗インフルエンザ薬と一緒に抗生物質が処方されます。

クラビット

クラビットとは商品名で、成分名はレボフロキサシンです。

クラビットは、肺炎球菌、腸球菌属など幅広い菌に効果を発揮する抗生物質です。

インフルエンザにかかると、体力が落ちて免疫力が低下してしまいます。すると細菌感染による合併症になってしまう危険性があります。

インフルエンザにかかったときに、クラビットが処方される理由は細菌による二次感染の予防です。

クラリス

クラリスは体力の消耗で免疫力が低下した際の感染症予防として処方されます。

ウイルス性のインフルエンンザを発症すると、高熱などの激しい症状で体が衰弱し免疫力も低下します。免疫力が低下すると、さまざまな感染症にかかりやすくなります。

クラリスは、細菌による感染症において広く使用されており、胃潰瘍などを引き起こすとされているヘリコバクター・ピロリの除菌療法にも使われます。

普段どおりステロイドやピルを使ってもいい?

ステロイド

皮膚疾患や喘息などの治療薬で知られているステロイドは、炎症を鎮めたり、異常な免疫反応をおさえる作用があり、さまざまな病気の治療薬として使われています。

◼︎インフルエンザ予防接種時の注意

インフルエンザワクチンの接種はほとんどの場合可能ですが、ステロイドの内服量によって変わってきます。ステロイド薬を長期間、大量に内服している場合は、ワクチンの免疫反応に影響することが考えられるためです。

ステロイドを内服している場合、インフルエンザの予防接種については自己判断せず主治医と相談しましょう。

なお、塗り薬の場合は効果に影響はないとされています。

◼︎ステロイドとインフルエンザ治療薬の飲み合わせ

ステロイド薬とインフルエンザ治療薬の併用は基本的には可能です。

ただし、ステロイドの吸入薬を使用しており、リレンザ・イナビルといったインフルエンザ吸入薬を併用する場合は、ステロイドの吸入薬を先に使ってください。

ステロイド内服中の場合、ほかの薬との併用は必ず医師と相談しましょう。

ピル

ピルは女性ホルモンが含まれているホルモン剤です。

避妊目的や生理周期の調整、生理トラブルの改善、婦人科系疾患(子宮体がん・卵巣がんなど)の予防、ニキビや多毛症の改善などで使用されます。

◼︎予防接種について

ピルとインフルエンザワクチンの相互作用はないとされています。

インフルエンザワクチンを接種しても、ピルの効果に影響を及ぼすことはありません。

◼︎ピルとインフルエンザ治療薬の飲み合わせ

インフルエンザ治療薬とピルの相互作用はなく、併用しても問題はありません。

ただし受診の際は、薬物相互作用を確認するためにも、医師には必ずピルを使用していることを伝えましょう。

インフルエンザは薬を飲まなくても治る?

インフルエンザの治療の基本は、抗インフルエンザ薬の使用です。

抗インフルエンザ薬にはウイルスが増殖するのを防ぐ効果があります。インフルエンザを発症したあとに抗インフルエンザ薬を使用すると、熱が下がる期間を1~2日短縮することができます。

インフルエンザは高熱が続くことが大きな特徴のため、少しでも高熱が発症している期間を短くしたい場合には抗インフルエンザ薬は有効です。また、インフルエンザの感染拡大を防ぐためにも抗インフルエンザの使用が望まれます。

病院を受診するタイミングによっては、抗インフルエンザ薬の使用が適切ではなく処方されないケースもあります。その場合は、抗インフルエンザ薬を飲まずに自然治癒を目指すことになります。個人差はありますが、日常的に体力がある方であれば薬を飲まなくても約1週間程度で症状が和らぎます。

インフルエンザの自然治癒について詳しくは関連記事をごらんください。

異常行動と薬の関係は?

抗インフルエンザ薬のタミフルを服用後に死亡につながる大きな事故が起こったニュースを記憶している人も多いのではないでしょうか。

厚生労働省では、異常行動の発生状況のデータから「抗インフルエンザ薬の種類や使用の有無と異常行動には特定の因果関係がない」としています。

しかし、抗インフルエンザ薬との因果関係は確認できなくても、インフルエンザの患者に異常行動がでることは事実としています。インフルエンザを発症した場合は、異常行動が起きないように注意することが大切です。

異常行動は、特に10歳前後の小児において発生しやすくなっています。特に発熱後1日以内、2日目に注意が必要です。基本的には発熱後「少なくとも2日間」は、小児・未成年者が一人にならないように配慮しましょう。

インフルエンザのときの異常行動については関連記事をごらんください。

おわりに

インフルエンザに効果のある薬や症状を和らげる薬、インフルエンザのときに飲んではいけない薬など、インフルエンザのときの薬について詳しく紹介しました。

インフルエンザが完治するまでの期間は、7〜10日間といわれています。薬を効果的に使って、つらいインフルエンザの時期を乗り切りましょう。

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