インフルエンザA香港型の特徴とは?症状・ソ連型との違いも解説

インフルエンザA香港型の特徴について徹底解説します。インフルエンザA香港型の症状や潜伏期間とは?インフルエンザA香港型の歴史やソ連型との違いについて薬剤師監修のもと解説します。

インフルエンザA型香港とは?

インフルエンザA香港型はインフルエンザA型の一種

インフルエンザウイルスは、大きくわけてA型、B型、C型の3種類が存在します。

冬に毎年流行するのはA型とB型であり、大人も含めた世界的大流行(パンデミック)となりやすいのがA型です。

インフルエンザウイルスA型は144種類に分類されます。インフルエンザA香港型は、インフルエンザウイルスA型の一種です。

インフルエンザA香港型のウイルスの構造

インフルエンザA香港型のウイルスは、「A/H3N2」と表記されます。

「H」はHA(ヘマグルチニン)を指し、「N」はNA(ノイラミニダーゼ)を指します。ヘマグルチニンとノイラミニダーゼの違いは以下のとおりです。

ヘマグルチニン ・16種類
・細胞に感染するときに必要なタンパク
ノイラミニダーゼ ・9種類
・感染した細胞からウイルスを放出する際に作用するタンパク

インフルエンザウイルスA型の種類は、HAとNAの組み合わせによって区別されています。インフルエンザA香港型のウイルスは、HAが3型でNAが2型ということです。

インフルエンザA香港型の歴史

インフルエンザA香港型が最初に大流行したのは、1968~1969年です。当時は「香港かぜ」という名で呼ばれていました。

香港では、6週間で約50万人が香港かぜに感染しました。流行はさらに広がり、日本や東南アジア、オーストラリア、アメリカでも感染者がみられました。

国立感染症研究所の報告によると、インフルエンザA香港型は、これより前に流行したアジアインフルエンザ(1957~1958)と比べれば軽症であり、致死率も低いされています。しかし、それでも当時は全世界でおよそ56,000人以上の死者がでました。

その後、インフルエンザA香港型は2014年にも流行しています。

インフルエンザA香港型の潜伏期間・症状

インフルエンザA香港型の潜伏期間

インフルエンザ発症を「熱が出たタイミング」とした場合、インフルエンザA香港型の潜伏期間は1~3日となります。感染したら急激に症状が進行するのは、ほかのインフルエンザウイルスと変わりません。

インフルエンザA香港型の症状

インフルエンザA香港型はA型インフルエンザの一種であるため、感染した場合はインフルエンザA型の症状があらわれます。主な症状は、以下のとおりです。

・38度以上の急激な高熱
・体の節々の痛み
・全身の筋肉痛
・倦怠感
・悪寒
・頭痛

また、インフルエンザA型の症状の特徴として「咳」「喉の痛み」「くしゃみ」といった呼吸器症状があります。これらの症状は、発熱のピークが過ぎたころに起こることが多くあります。

再発に注意が必要

インフルエンザウイルスは、A型とB型が同時に流行することがあります。同じシーズンに同じ型のインフルエンザウイルスに感染することはありませんが、インフルエンザB型に感染した後にインフルエンザA香港型に感染することもあります。

一度インフルエンザに感染し治った後も、インフルエンザの再発には十分注意しましょう。

インフルエンザA型「香港型」と「ソ連型」の違い

人間に感染するインフルエンザA型には、A香港型のほかにも「Aソ連型」があります。Aソ連型のウイルスは「A/H1N1」と表記されます。

流行当初、Aソ連型は若い人たちの間で感染しやすく、子どもたちの間で流行しやすい傾向にありました。しかし、変異を繰り返すことで、発症する年齢層にも広がりました。

一方で、A香港型は子どもだけでなく高齢者にも感染しやすい傾向です。

Aソ連型は、2009年までは季節性インフルエンザとして流行していました。しかし、2009年当時に新型インフルエンザと呼ばれていた「H1N1pdm(pdm:パンデミック)」の発生によって、ほとんど姿を消しました。

そのため、現在はAソ連型が流行する可能性は低く、予防接種にもAソ連型を予防するワクチン株は含まれていません。

インフルエンザA香港型の予防にワクチン接種を!

インフルエンザの予防接種には、完全に感染を防ぐ効果は期待できません。しかし、感染のリスク軽減させたり、感染しても軽症でとどめたりする効果は期待ができます。

インフルエンザ予防接種に使われるワクチンは「4価ワクチン」と呼ばれ、A香港型だけでなく、インフルエンザA(H1N1)の亜型、B型の山形系統やビクトリア系統にも対応しています。

ワクチンの接種時期

インフルエンザワクチンが効果を発揮するまでには約2週間ほどかかります。例年、インフルエンザの流行が12月ごろから始まることを考慮すると、12月までには予防接種を受けるのが理想的です。

インフルエンザの流行は1~3月まで続くので、遅くとも12月中旬ごろまでに予防接種を済ませておくことをお勧めします。

インフルエンザA香港型に感染したときの対処法

抗インフルエンザ薬の使用

インフルエンザの治療には、タミフルやリレンザといった抗インフルエンザ薬が使われます。抗インフルエンザ薬は、症状が出てから48時間以内に使用することがポイントです。

対処が早ければ、発熱期間が通常1~2日短縮されます。また、ウイルス排出量の減少により感染拡大の防止にもつながります。

インフルエンザだと思われる症状が出たときは早めに病院を受診し検査を受けましょう。

高熱の効果的な対処法

発熱は、体の中でインフルエンザウイルスが退治されている影響で起こります。そのため、解熱剤でむやみに熱を下げることは望ましくないです。

高熱が出たときは、冷たいタオルで脇の下、首回り、太もものつけ根などリンパが集まる場所を冷やすと熱の症状が緩和されることもあります。

タオルなどを巻いた保冷剤などで冷やすことも効果的ですが、長時間の冷やしすぎに注意してください。

また、高熱により脱水症状を起こす危険性もあるため、水分補給をこまめに行うことも忘れないでください。

感染に特に注意が必要な方

インフルエンザに感染すると重症化や肺炎・脳症などの合併症を起こしやすいため、下記に該当する方は感染後も注意が必要です。

・高齢者(65歳以上)
・乳幼児
・妊婦

家族に重症化しやすい人がいる場合は、体調の変化に細かく気を配りましょう。

おわりに

例年、冬になると大流行するインフルエンザ。流行シーズンを迎えたら、いつも以上に念入りに手洗いを行うなど、予防を心がけましょう。

また、厚生労働省やお住まいの自治体が発表するインフルエンザの流行状況を確認して、患者数や今年の特徴をチェックことも大切です。

家族や職場・学校で一緒に過ごす人と力を合わせて、感染を最小限にとどめましょう。

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