インフルエンザに漢方で対策!葛根湯の効果と飲み方は?予防に使える?

漢方薬の葛根湯とインフルエンザの関係を薬剤師がわかりやすく解説!葛根湯の効果や副作用、インフルエンザの予防に使えるかどうか、お勧めの市販薬も掲載します。麻黄湯や銀翹散(ぎんぎょうさん)もピックアップ!

葛根湯は風邪のひき始めに効果があることでよく知られている漢方薬です。

インフルエンザはウイルスが原因で起こる感染症であり、大きくわけて風邪の一種ともいうことができるため、葛根湯が効果を発揮するケースもあります。しかし、インフルエンザのときに葛根湯を飲んだのに全く効かない…という方もいます。

実際のところ葛根湯はインフルエンザには効くのでしょうか。

この記事では、インフルエンザのときに漢方を効果的に使うポイントや葛根湯が向いている人などを解説します!

インフルエンザに葛根湯は効く?

葛根湯は、インフルエンザによる鼻かぜや初期の症状に効果を発揮します。発熱や寒気などの初期症状があらわれたときに葛根湯を飲むことができれば、熱を下げる効果が期待できます。

ただし、インフルエンザの症状は通常の風邪よりも重く高熱になります。インフルエンザの症状が進行した状態では、葛根湯の解熱効果はあまり期待できません。また、効き目の感じ方には個人差があり、全く効かないと感じる方もいます。

葛根湯はあくまで対症療法であり、インフルエンザウイルスに作用する漢方ではありません。最初に飲んで効果を感じられない場合は病院を受診しましょう。

葛根湯の効果

自然発汗がなく頭痛、発熱、悪寒、肩こり等を伴う比較的体力のあるものの次の諸症

感冒、鼻かぜ、熱性疾患の初期、炎症性疾患(結膜炎、角膜炎、中耳炎、扁桃腺炎、乳腺炎、リンパ腺炎)、肩こり、上半身の神経痛、じんましん

ツムラ葛根湯エキス顆粒(医療用) 添付文書

葛根湯には葛根・大棗・麻黄・甘草・桂皮・芍薬・生姜などの生薬が配合されています。体を温めて発汗をうながし、熱や体の痛みを緩和させる作用があります。

葛根湯はインフルエンザ予防にもなる?

葛根湯は、インフルエンザの予防にはなりません。通常の体調の時に葛根湯を飲んでいても、インフルエンザの感染を防ぐことにはなりません。

インフルエンザの最も有効な予防法は予防接種です。予防接種も100%インフルエンザの感染を防ぐものではないので、マスクの着用、手洗いの徹底、免疫力を落とさない生活習慣など身近にできる予防対策を行いましょう。

インフルエンザの予防については関連記事をごらんください。

葛根湯の効果的な飲み方は?

葛根湯が効果を発揮する方

葛根湯は、日頃から体力や抵抗力があり胃腸が丈夫な方に向いています。

虚弱体質の方や高齢者など体力がない方や胃腸の弱い方は、葛根湯が体質に合わず効果が出にくい場合があります。

漢方薬は体質や症状によって合う合わないがあるので、葛根湯の使用に不安がある方は医師や薬剤師に相談しましょう。

葛根湯を飲むタイミングは?

インフルエンザが疑われたときに葛根湯を飲む場合、タイミングがとても大切です。

葛根湯は症状が出始めたらすぐに飲みましょう。

身体を温めて発汗をうながし、高熱がではじめたら冷ます効果もあるため、初期症状で寒気から熱がではじめる変わり目に飲むことが効果的です。すでに高熱がでている場合はあまり効果を感じられないこともあります。

漢方薬は基本的に食前や空腹時に飲むとされていますが、飲み忘れた場合や胃腸の調子が良くない場合は、食後に飲んでも問題はありません。

葛根湯の種類によって効果的な飲み方が異なる?

市販の葛根湯には錠剤・顆粒・ドリンク剤などさまざまなタイプがあります。

錠剤や顆粒の場合は、食前に水またはお湯で服用してください。空腹時に飲むことでしっかりと効果を感じられます。

特に、顆粒の漢方薬で葛根湯のように、薬名が「◯◯湯」となっているものは、お湯に溶かしてゆっくり飲みましょう。

葛根湯の副作用

病院で処方されるような有効成分が一つの薬ほどではありませんが、漢方薬にも副作用が現れるおそれがあります。

【葛根湯の主な副作用】

皮膚:発疹・発赤,かゆみ
消化器:吐き気,食欲不振,胃部不快感

葛根湯は重い副作用はめったに起こりませんが、かゆみ、胃の不快感や食欲不振などの副作用が出ることがあります。

また、動悸や不眠、発汗過多、むくみや手足のだるさ、しびれなども出ることがあるため、念のため、服用後の体調の変化には十分に注意しましょう。

そのほか、肝機能障害も報告されているため、ひどい倦怠感、強い吐き気、発熱、皮膚や白目が黄色くなる、といった症状が出た場合にはすぐに医師の診察を受けてください。

葛根湯を使用する際の注意点!

子ども・妊婦・授乳中は漢方薬を飲める?

漢方薬は2歳以上から服用できます。ただし、15歳未満の子どもが使用する場合は、年齢や症状に合わせて量を調整する場合があります。医師や薬剤師の指示を正しく守って使用してください。

また、漢方薬の中には「妊娠中は発汗、瀉下、小便の利は禁ずる」として、妊娠中には避けるべきことを示している薬もあります。

妊娠中は医師もしくは薬剤師に相談してから飲みましょう

また、授乳中の方は特に注意はでていませんが、葛根湯にも含まれる麻黄(エフェドリン)は少量ですが母乳に移行すると、まれに赤ちゃんに顔のほてり、頻脈などの症状が出るおそれがあります。

授乳中の方は、授乳を終えたあとに使用しましょう。

葛根湯の使用に注意が必要な方

葛根湯に含まれる麻黄(エフェドリン)には交感神経の刺激作用があるため、以下に当てはまる方は医療機関において医師の指導のもと慎重に使用されます。

・高血圧症の方
・心臓病の方
・腎臓病の方
・甲状腺機能障害の方

漢方薬と他の薬の飲み合わせは?

漢方薬を使用するときは、他の薬を自己判断で併用することはお勧めできません。他に使用している薬や漢方薬がある場合は、必ず医師や薬剤師に申告しましょう。

また、他にも甘草(カンゾウ)という成分が含まれている漢方薬を使用している方は、甘草の過量使用による偽アルドステロン症という副作用に注意する必要があります。

高ナトリウム血症、低カリウム血症、浮腫、高血圧などの副作用が現れる場合があるので、日常的に使用している漢方薬がある方は成分が重複しないように事前に医師や薬剤師に確認することをお勧めします。

市販で買えるおすすめ葛根湯3選!

葛根湯エキス顆粒クラシエ

 

多くの漢方を扱うメーカー・クラシエの葛根湯。1日3回食前または食間に水か白湯で飲んでください。

ツムラ漢方内服液葛根湯

 

手軽に飲めるドリンクタイプの葛根湯。1回1本、1日3本使用します。15歳未満は使用できません。

本草葛根湯シロップ

 

飲みやすいシロップ味のドリンク。眠くなる成分は入っていないため、仕事や学校を休めない方におすすめです。15歳未満は使用できません。

インフルエンザには麻黄湯や銀翹散(ギンギョウサン)も!

葛根湯の他にも、インフルエンザには、銀翹散(ギンギョウサン)や麻黄湯(マオウトウ)などの漢方薬が使用できます。それぞれ効果が異なるため、症状に合わせて薬を選びましょう。

寒気をともなう発熱には麻黄湯(マオウトウ)

麻黄湯はインフルエンザの治療に効果が認められている漢方薬です。

医師から処方される麻黄湯の添付文書には、「インフルエンザ(初期のもの)」に効能・効果があると明記されています。

また、麻黄湯は強い発汗作用があり、普段から体力がある方に向いている漢方薬です。体力が日常的に落ちている方などが麻黄湯を連日使用すると、過度の発汗により危険をともなうおそれがあります。医師や薬剤師の指示にしたがって用法用量を守って正しく使用してください。

インフルエンザのときの麻黄湯の効果や副作用については関連記事をごらんください。

のどの痛みには銀翹散(ギンギョウサン)

葛根湯が発熱の初期症状である寒気に使用するのに対して、銀翹散はのどの痛みや口の中が渇いて水が飲みたくなるというような初期症状に向いている漢方薬です。

銀翹散には、のどや体の炎症を冷やす働きがあります。

銀翹散エキス顆粒Aクラシエ

顆粒タイプの銀翹散です。1日3回食前か食間に水または白湯で飲んでください。

大鵬かぜ内服液銀翹散

水なしで飲めるドリンクタイプの銀翹散です。1日3回食前か食間に水または白湯で飲んでください。

おわりに

漢方薬の効果は体質や症状次第であり、個人差があります。処方される漢方薬については薬剤師や医師の指示を正しく守りましょう。

漢方薬の使用中に異常が出たら、すぐに医療機関を受診し医師に相談してください。

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