リレンザとは?

リレンザはインフルエンザウイルスの増殖をおさえる吸入するタイプの抗インフルエンザ薬です。

両面アルミニウムの円盤状のディスクを、ディスクヘラーと呼ばれる青いキャップの専用吸入器にセットして使用します。

ディスクにはブリスターと呼ばれる薬の入ったふくらみが4個あり、1つのふくらみに成分であるザナミビルが5mg含まれています。

リレンザの効果

リレンザは、A型またはB型インフルエンザウイルスの表面に存在するノイラミニダーゼという酵素を阻害し、インフルエンザウイルスの増殖や感染の拡大を阻止する働きがあります。

リレンザは、A型・B型のインフルエンザウイルス感染症の治療だけでなく、予防にも効果があります。

リレンザの副作用

主な副作用

リレンザを使用した際に、治療・予防どちらの場合でも副作用が現れることがあります。

リレンザの主な副作用には、下痢、発疹、吐き気・嘔吐、嗅覚障害、顔面のむくみ、蕁麻疹などがあります。

重大な副作用

まれに、重大な副作用であるショック、アナフィラキシー様症状が起こることがあり、呼吸困難、蕁麻疹、血圧低下、顔面蒼白、冷汗等の異常が認められる場合があります。

ほかにも次のような重大な副作用が報告されています。
・突然の息切れ、息をするときヒューヒューと音がする、呼吸しにくいといった気管支攣縮や呼吸困難の初期症状
・発熱、目の充血、円形または楕円形の赤い発疹などの中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑の初期症状

上記の症状が出た場合は、薬の使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。ほかにも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談しましょう。

リレンザと異常行動の関係

インフルエンザにかかった時、特に子どもや未成年者に異常行動などの精神症状や神経症状が現れることが報告されています。

異常行動は医薬品を何も使用していない場合や解熱剤であるアセトアミノフェンだけを使用した後にもあらわれた例があり、異常行動とリレンザなどの薬との関連は不明です。

リレンザと異常行動の因果関係は不明ではあるものの、リレンザを使用後に異常行動が現れた例は報告されています。

異常行動はインフルエンザによる発熱後24時間以内に現れることが多くなっています。異常行動による飛び降りや転落などの事故を防ぐために、自宅で療養する際は、インフルエンザと診断されてから少なくとも2日間、子どもを1人きりにさせないでください。異常行動は睡眠中にも現れるため、注意が必要です。

異常行動などの精神・神経症状には次のようなものがあります。

・普段と違う突飛な行動をとる
・うわごとを言ったり興奮したりする
・幻覚が見える
・妄想
・意識がぼんやりする、なくなる、混濁する
・けいれん

リレンザの使い方

リレンザはインフルエンザの治療だけでなく予防に使用されることもあり、治療と予防では使い方が異なります。

治療での使い方

リレンザは、5歳以上の子どもから大人まで使用することができます。5歳以上の子どもも大人も使用量や回数は同じです。

1回2ブリスターを1日2回、専用の吸入器を使って吸入します。ディスク1枚分が1日の使用量となり、使用する期間は5日間です。インフルエンザの症状が現れてから48時間以内に使用してください。

リレンザの治療での使い方・吸入方法については関連記事をごらんください。

予防での使い方

リレンザは誰でも簡単に予防で処方してもらうことができるわけではありません。リレンザを予防で使用することが認められるのは、原則としてインフルエンザ発症者と一緒に生活している方になります。

5歳以上の子どもや大人は、1回2ブリスターを1日1回、専用の吸入器を使って吸入します。使用する期間は10日間で、インフルエンザウイルス感染症に対する予防効果はリレンザを使用している間のみ持続します。

インフルエンザウイルスに感染した方に接触後、36時間以内に使用を開始してください。

リレンザの予防での使い方・吸入方法については関連記事をごらんください。

リレンザを使用する際の注意点

リレンザは何歳から使える?

リレンザは、5歳以上から使用できます。4歳以下の子どもや赤ちゃんに対しては安全性が確立していないため、治療目的でも予防目的でも使用されることはありません。

ただし、吸入タイプの薬であるリレンザは、子どもだと上手く吸えない場合もあります。子どもが吸い込めるか不安な場合は、医師に相談しましょう。

妊娠中・授乳中の使用は?

妊娠中または妊娠している可能性のある方に対しては、医師の判断により処方されることがあります。医師の指示にしたがって使用してください。

授乳中の方は、リレンザを使用中は授乳を避けてください。

ほかの薬・アルコールとの飲み合わせは?

リレンザと飲み合わせに注意が必要な薬はありません。

また、アルコールとの飲み合わせに関する注意もありません。ただし、アルコールの摂取により血流がよくなったり悪くなったりするため、薬の吸収や代謝に影響が出て効果にも影響が出ることがあります。

また、インフルエンザウイルスに感染中は体力も落ち胃腸も弱っているため、刺激物であるアルコールを摂取することはおすすめできません。

タミフル・イナビルとの違い

代表的な抗インフルエンザ薬には、リレンザのほかにタミフルとイナビルがあります。いずれの薬もA型とB型のインフルエンザウイルスに効果を示します。

タミフルは、カプセルと粉薬であるドライシロップの2種類あることが特徴です。ドライシロップは子どもでも飲みやすく、また使用できる年齢も他の薬に比べると低くなります。

イナビルは、リレンザと同じ吸入薬です。リレンザは1日2回5日間使用しますが、イナビルは1回の使用で済むという違いがあります。

【タミフル・イナビル・リレンザの違い】※は治療目的に使用する場合

  タミフル イナビル リレンザ
薬の種類 飲み薬 吸入薬 吸入薬
使用可能な年齢 生後2週目以上(ドライシロップ)
1歳以上(カプセル)
5歳以上 5歳以上
1日の使用回数※ 1日2回 1日1回 1日2回
使用期間※ 5日間 1日間 5日間

タミフル・リレンザとの違いについて詳しくは、関連記事をごらんください。

リレンザの薬価と購入方法

リレンザは医師の処方箋が必要な薬のため、購入の際は医療機関を受診しましょう。

リレンザの薬価は、1ブリスター当たり152.9円です。治療でも予防でも20ブリスターを使用するため、金額は3,058円となります。

処方薬には、薬価の他にも薬学管理料や調剤料が加算されるため、かかる費用は上記の金額通りではありませんが、保険適用の場合自己負担額は合計の3割になります。

ただし、予防目的で使用する場合は保険は適応されず全額自費負担になります。

※薬価は2017年11月現在のものです

リレンザは通販できる?

リレンザを通販で購入できると謳う個人輸入サイトが存在します。しかし、リレンザをはじめ薬を個人輸入する場合、医薬品の品質や有効性・安全性は日本では保証されていません。

また、日本国内で扱われている医薬品については、重大な健康被害が生じた場合、「医薬品副作用被害救済制度」と呼ばれる公的制度が適用されますが、個人輸入された医薬品による健康被害については救済対象となりません。

医薬品を使用する場合は、国内の医療機関で処方された薬を使用することをおすすめします。

おわりに

リレンザはインフルエンザウイルスの増殖をおさえる効果のある薬で、治療にも予防にも使用できます。吸入薬であるため、上手く吸い込めない場合は医師や薬剤師に相談しましょう。