インフルエンザ予防にうがいは効果がない?それでも「うがい」をするべき理由とは?

インフルエンザ予防に対するうがいの効果について薬剤師監修のもと解説。うがいが効果がないといわれる理由、うがい以外の予防法についても紹介します。厚生労働省のインフルエンザ予防方針も掲載。

うがいはインフルエンザの予防にならない?

毎年インフルエンザが流行する時期になると、マスク・手洗い・うがいなど、感染予防の対策が呼びかけられています。

しかし近年、インフルエンザに対する「うがい」の予防効果に疑問の声が上がっています。

現在では、厚生労働省など国の機関はインフルエンザ予防対策としてうがいは推奨していません。

ウイルスの侵入スピードにうがいが追いつかない

インフルエンザの対策としてうがいが積極的に推奨されない理由は、インフルエンザウイルスが人の体内に入り込み細胞に取り込まれるまでの時間が約20分と非常に短いことにあります。

インフルエンザが流行している間は、どこにいても空気中にウイルスが存在している可能性があり、一日中吸い込んでいる危険性があります。ウイルスを吸い込むたびに20分以内のうがいをすることは現実的に困難であることから、インフルエンザの予防において、うがいの効果は不十分であると言えます。

厚生労働省のインフルエンザ対策項目から「うがい」が消えた!

2007年に厚生労働省が発表している「インフルエンザの基礎知識」では、予防の基本項目として「手洗い・うがいの励行」が記載されています。

また、2009年に書かれた喘息などの呼吸器疾患を持つ人へ向けた「新型インフルエンザ対策」においても、基本的なインフルエンザ対策として「手洗い」に加え「うがい」も記載されています。

しかし、現在厚生労働省のホームページに掲載されている2011年以降の予防対策のポスターやリーフレットなどには、予防対策として手洗いと咳エチケット(マスクの着用など)のみが記載されており、「うがい」の文言が消えています。

首相官邸のホームページにおいても、うがいのインフルエンザ予防効果については科学的に証明されていないと書かれています。

画像出典:厚生労働省ホームページ

それでも「うがい」をした方がいい理由

全く意味がないわけではない

うがいだけでインフルエンザを防ぐことは困難ですが、全く意味がないというわけではありません。

人間の気道には、繊毛(せんもう)という毛が無数に存在しており、繊毛の表面に分泌される粘液とともに細菌やウイルスを排除する働きをしています。

繊毛表面の粘液は、うがいをすることで喉が刺激され、分泌が促進されると考えられています。

また、うがいによって口腔内の乾燥も防げるため、乾燥によって粘膜の働きが弱まるのを防ぐことで、インフルエンザ感染の確率を少しでも下げるという点ではうがいは有効であるといえます。

インフルエンザ以外の感染症を防ぐ

インフルエンザの流行する冬から春にかけては、空気の乾燥などによりインフルエンザウイルス以外のウイルスや菌も活発になります。

インフルエンザ以外の通常の風邪などは、うがいの感染予防効果は認められるとされているので、「外から帰ったら手洗い・うがい」の習慣は続けることが望ましいでしょう。

身近にできるインフルエンザの予防策4選!

現在、インフルエンザの予防対策として厚生労働省でも有効としている対策は下記のものがあげられます。

・手洗い
・アルコール消毒
・マスク着用による飛沫感染の予防
・規則正しい睡眠と食生活

インフルエンザ予防に限ったことではありませんが、菌を体内に入れない、もし入ってしまった場合でも抵抗できる免疫力をつけておくことは健康を保つ上で非常に重要です。

インフルエンザの予防対策について詳しくは関連記事をごらんください。

おわりに

うがいをしてもインフルエンザの予防に直結するわけではありませんが、うがいには繊毛運動のような防御機能を高めたり、物理的な洗浄効果があるため、インフルエンザ以外の感染を防ぐためにもうがいはした方がいいといえます。

こまめな手洗いや規則的な生活を心がけて、インフルエンザの季節を乗り切りましょう!

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