糖尿病の方のインフルエンザ対策|予防接種・予防対策・対処法

糖尿病の方にインフルエンザ対策のまとめ。糖尿病の方がインフルエンザを発症した場合にすると重症化のリスクがあります。重症化を防ぐ予防接種、生活上の予防対策、感染してしまった場合の対処法などについて解説します。

糖尿病の方はインフルエンザ重症化のリスクが高い

インフルエンザを発症した場合に、重症化する危険性の高いグループのことをハイリスク群といいます。糖尿病などの代謝性疾患を持つ方は、このハイリスク群に当てはまります。

完治までの期間が長引くだけでなく、重症化により、肺炎、気管支炎、関節炎、中耳炎、副鼻腔炎、急性胃腸炎、心筋炎などの合併症を引き起こすことがあります。

また、インフルエンザウイルスに感染することにより、血糖コントロールの悪化のおそれがあるため、糖尿病の方にはインフルエンザ予防対策は必須といえます。

【インフルエンザのハイリスク群】

・65歳以上の高齢者
・妊婦
・慢性呼吸器疾患患者(喘息、慢性気管支炎、肺気腫、気管支喘息など)
・慢性心疾患患者
・腎疾患患者(慢性腎不全・血液透析患者・腎移植患者など)
・糖尿病などの代謝性疾患患者
・ステロイドの内服などによる免疫不全状態の患者

インフルエンザの合併症と重症化について、詳しくは関連記事をごらんください。

重症化を防ぐためにインフルエンザ予防接種を

糖尿病の方は、ワクチン接種によるインフルエンザ予防対策を取ることをお勧めします。

インフルエンザの予防接種は、口や鼻から体の中に入ってきたインフルエンザウイルスが細胞に侵入して増殖する際の「感染」をおさえる働きはありませんが、感染後の「発症」と発症後の「重症化」を予防する一定の効果が認められています。

インフルエンザの流行は、毎年12月頃からはじまり1月から3月にピークを迎えます。インフルエンザワクチンは接種して2週間後ぐらいから効果を発揮し、約5か月ほど持続します。

このことを考慮して、本格的なインフルエンザシーズンを迎える前の10月〜11月に、遅くても12月中旬までにかかりつけの医療機関や医師とも相談の上、予防接種を受けましょう。

予防接種について、詳しくは関連記事をごらんください。

そのほかのインフルエンザ予防対策

糖尿病の方は、予防接種に加え、手洗いの励行、マスクの着用、インフルエンザシーズンには人混みを避けるなどの対策を取り、感染しないように注意しましょう。

抗インフルエンザ薬の予防投与

抗インフルエンザ薬には、インフルエンザウイルスの増殖をおさえる作用があり、治療だけでなく予防目的で使用されることがあります。

同居家族または共同生活者がインフルエンザを発症した場合、抗インフルエンザ薬であるタミフル・イナビル・リレンザを予防目的で使用することができます。

原則として予防投与の対象となるのは、インフルエンザのハイリスク群である次の方々です。
・65歳以上の方
・慢性呼吸器疾患または慢性心疾患のある方
・代謝性疾患のある方(糖尿病等)
・腎機能障害のある方

なお、予防目的での抗インフルエンザ薬の使用は保険が適用されないため、全額自費負担となります。

抗インフルエンザ薬の予防投与については、関連記事をごらんください。

糖尿病の方がインフルエンザを発症してしまったら

インフルエンザ感染症を発症して体調を崩してしまうと、血糖値が日常レベルよりも上昇し高血糖やケトアシドーシスが起こりやすくなります。

まずは、主治医に連絡して指示を仰いでください。

早めに病院を受診

インフルエンザは1日〜3日の潜伏期間を経て発症します。潜伏期間中は自覚症状はなく、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が比較的急速に現れます。

インフルエンザに感染した疑いのある場合は、早めに病院を受診して必要な検査や治療を受けましょう。

主治医以外を受診する場合は、糖尿病であることや処方されている薬、糖尿病連携手帳などを持参してください。

インフルエンザ発症から48時間以内であれば、タミフル・リレンザ・イナビルなどの抗インフルエンザ薬が効果的であり、回復を早めます。

絶食は避けること

糖尿病の場合は、体調不良のときはいつも以上に丁寧に血糖値の管理をする必要があります。

高熱などの症状により食欲がなくなることも多いですが、血糖コントロールのためできるだけ絶食することは避けましょう。

食欲がなくても口当たりや消化の良い食べ物、特に炭水化物を組み合わせて、指示カロリーに近づけてください。

おかゆ・うどん・アイスクリーム・果物・味噌汁・スープなどがお勧めです。

こまめに水分補給を

インフルエンザでは高熱や嘔吐、下痢などの症状により、体内の水分が奪われ脱水症状を引き起こすことがあります。

脱水症状を避けるためにも、こまめに水分摂取するように意識してください。少なくても数時間おきの水分摂取が必要です。

経口補水液は、水分だけでなく炭水化物と電解質も補給できます。

インスリン注射や薬の使用は中止しない

インフルエンザで食事がとれない場合、血糖値は上がらないと自己判断してインスリン注射や薬の使用を中止することはやめてください。

食事をしていなくても、血糖測定器による血糖自己測定を参考にした上で単位数を加減して注射しましょう。

インフルエンザでも血糖値の確認を

体調不良の時は血糖値がいつもと違った動きをとったり、症状の変化とともに乱高下することがあります。

数時間おきに血糖値を測定し、不安な点があれば主治医に相談してください。

おわりに

糖尿病の方は、インフルエンザに感染すると重症化する危険性が高くなっています。

インフルエンザは感染を完全に防ぐのはなかなか難しい病気ですが、予防接種を受け、発症や重症化を防ぎましょう。

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