はじめに ~水いぼとは~

水いぼは、正式名称は「伝染性軟屬腫(でんせんせいなんぞくしゅ)」といい、体中に「いぼ」ができる病気です。

「伝染性軟屬腫ウイルス」というウイルスによって起こるウイルス性感染症です。

主に10歳以下の幼児~学童に多く、夏の終わりによく見られますが他の季節でも感染することがあります。

水いぼの感染経路は?

感染経路は肌と肌の接触によって起こります。

夏の終わりに多い理由は、水いぼのある子とプールで直接皮膚が接触したり、ビート板を共有したりすることでうつります。

またプールでは消毒液の塩素により肌の抵抗力が落ちるためウイルスに感染しやすくなるのです。

その他タオルなどでも簡単に感染するため、家族でタオルを共有すると大人にも感染する可能性があります。

せきやくしゃみなどの飛沫感染ではないため大流行することはあまりありません。

ただ皮膚の接触で次々にうつることがあり、水いぼができると学校から集団でのプールや水遊びを控えるようにと言われることがあるため、早めに治療してあげた方がいいでしょう。

水いぼの特徴は?

水いぼの特徴は、直径1m~5m程度の小さな半球状で、真ん中が少しへこんでいるのが特徴です。

いぼには光沢があり、色は皮膚と同じ、または赤っぽい、白っぽいなどでつやがあります。

中には白い芯がありウイルスが入っています。

感染後の症状は?

・水いぼは体のどこにでもできる

・主にわきの下、ひじやひざの内側、わき腹、陰部などこすれやすい所ににできやすい

・いぼ自体に痛みやかゆみはないが、その周辺がカサカサしてかゆくなる

・単独でできる場合と、数個がくっついて大きくなることもある

芯にウイルスが入っているため、かき壊して破れると他にうつって次々に増えることがあります。

皮膚のバリア機能が低下していると感染しやすくなります

水いぼは皮膚の傷口から体内に入ることが多いため、皮膚のバリア機能が低下していると感染しやすくなります。

そのため、アトピー性皮膚炎、発疹やあせもがある時にはそこから水いぼのウイルスが入り込んでしまう恐れがあります。

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完治に時間がかかることが多い

水いぼは自然に治ることが多いのですが、一度取っても繰り返し出てくることがあるため、完治するには数か月~1年、長い場合は2~3年かかります。

主な治療法

1、ピンセットで芯を取る

水いぼ用の特殊なピンセットで芯を取り除き、消毒してテープを張ります。

ピンセットでつまみ取るのは大変痛みを伴うため、様子を見ることもあります。

2、「液体窒素冷凍療法」

液体窒素を用いていぼを凍らせ、患部を急激に冷やして低温やけどさせることにより、ウイルスが感染した細胞を壊死させて新しい皮膚の再生を促す方法です。一度では取り切れないため1~2週間に何回かに分けて行います。

3、部分麻酔薬で取る

テープ式の部分麻酔薬を貼って取る方法です。

4、漢方薬(ヨクイニン)内服

ハトムギの種皮を除いた種子を原料にした生薬(ヨクイニン)という漢方薬の内服により、免疫力を上げて治す方法です。

副作用はほとんどなく、液体窒素凍結療法などと併用できますが、毎日服用する必要があります。

5、自然に治るのを待つ

特に治療はせず自然治癒を待つ方法です。その間、非ステロイドの消炎剤を塗ったり、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などでかゆみを抑えます。

このように色々な方法がありますが、治療方法については医師とよく相談して決めてください。

まずは水いぼの数が少ない軽症のうちに、小児科へ相談し処置をしてもらいましょう。

自宅でのケアの注意は?

▶プールや浴場などで遊んだ後は、全身を良く洗う

▶日頃から皮膚の保湿を心がける

▶傷ができたときには、絆創膏などでガードし、細菌やウイルスが入らないようにする

▶水いぼは家でピンセットを使って取ることはしない

▶かきこわさないようにする

▶タオルの共有はしないようにする

子どもは常に小さな傷を作りやすく、肌も乾燥しやすいためよく注意して見てあげることが大切です。

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さいごに

「水いぼ」は自然に治ることもありますが、放置すると「とびひ」を併発して、もっと辛い思いをすることがあります。

子どもにはとてもかかりやすい病気のため、感染防止のためにも注意点を知っておきましょう。